【スタイリストが解説】フォルムとは?
「コロンとしたフォルム」「構築的なフォルム」など、ファッション雑誌などでもよく目にする「フォルム」と言うカタカナ。なんとなくイメージはつくけれど、その正しい意味や使い方に不安をもたれる方もいるのではないでしょうか?
そこで、「フォルム」のファッション的な使い方やどのようなアイテムに使われることが多いのかなどを、スタイリスト・城長さくらさんに教えていただきます。
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言葉の定義について
「フォルムとは、フランス語で『形』や『形状』という意味。立体的なものに対して使うことが多い言葉です」(スタイリスト・城長さくらさん、以下「」同)
シルエットとの違いは?
「立体的なものをさすフォルムに対して、シルエットは平面的なもの、ものの輪郭に対して使われます」
フォルムが3Dだとすれば、シルエットは影絵のようなもの。そのため、アウトライン(輪郭)が美しい服のことを「シルエットが美しい服」と表現されることが多いです。
ファッションにおけるフォルムの使い方や意味
では、実際にどのようなアイテムに対して使われることが多いのか? 見ていきましょう。
CASE1▶︎洋服
ふっくらとした立体的なデザインの服は「構築的なフォルム」と表現されることが多くあります。
「『構築的なフォルム』とは、自分の体を大きく見せるようなデザイン。体のラインに沿った『ボディーコンシャスな服』の対義語として使われることが多いですね」
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CASE2▶︎バッグ
「丸いフォルムのバッグ」「スクエアフォルムのバッグ」など、ふっくらとした立体感のあるバッグや四角いかっちりとしたの形のバッグを表すために「フォルム」という言葉が使われることも。
「たとえばモノトーンのシックなスタイルも、立体的なフォルムのバッグを取り入れると、コーディネートに遊びが生まれます。バッグひとつでなりたいイメージに近づけることができるので、コーディネートの仕上げにぜひ取り入れてみてください」
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CASE3▶︎靴
靴全体の形状や雰囲気をフォルムで言い表すこともあります。たとえば、丸みを帯びた形を「コロンとしたフォルム」と呼んだり、角張った形を「かっちりとしたフォルム」と呼ぶことも。
「コンサバなコーディネートにコロンとしたフォルムの靴を合わせると、柔らかさが出て女性らしい印象になりますし、逆にスクエアフォルムの靴を合わせると、きちんと感やモード感を出すことができますよ」
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【2023年最新】コーデに構築的なフォルムを取り入れるポイント
モードなファッションに取り入れられることが多い構築的なフォルム。ただし最近は、ボリュームスリーブやふんわりとしたスカートなど、デイリースタイルにも頻繁に使われるようになりました。そこで、一見難易度が高そうな構築的なフォルムを、上手に着こなしに取り入れるポイントをご紹介します。
POINT1|取り入れるのは一点だけ!
「構築的なフォルムの洋服はどうしてもボリュームが出るものが多いので、上下どちらか一点に絞ると、バランスよく着こなせます」
POINT2|構築的=体系カバーにも有効
「ボリュームが出るというと『太って見えるのでは』と心配になる方もいるかもしれませんね。でも実はその逆で、構築的なデザインは体型カバーにもおすすめです。なぜなら立体的なつくりにすることで、気になる二の腕や肩まわりなどのラインをあいまいにし、目眩ししてくれるから。コンプレックスに合わせてデザインを選ぶのも手です」
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POINT3|モード感を出したいときに投入する
「肩パッド入りのジャケットや、大きな襟のブラウス、ハリ感のあるフレアスカートなどを取り入れると、たちまちモードな印象に。モード感を強めに出したいときは、コーディネートをALLブラックやALLホワイト、モノトーンなどでつくると上手くいきますよ」
フォルムが美しいコーディネートおすすめ5選
立体的なフォルムが美しいワンピースや袖コンシャスブラウスなど、着映え力抜群のアイテムを使ったおすすめスタイルをご紹介します。
一枚で印象的な着こなしを叶えるコクーン風ワンピース
ウエストにメリハリがあるため、ふんわりとしたコクーン風ロングワンピもすっきり着られる。印象的なデザインも、定番の黒なら挑戦しやすい。
バルーンスリーブの映えブラウスをデニムでヘルシーに
ブラウスは、ギャザーがたっぷり入ったボリューミィなバルーンスリーブと、デコルテがきれいに見えるネックラインが特徴。思いきりスイートなので、色落ちデニムやバーサンダルを合わせ、軽やかでヘルシーに。アクセサリーもシルバーを選ぶとグッドバランス。
ギャザーたっぷりの立体的なワンピースで夏らしく
ギャザーたっぷりのバルーン袖が小粋なワンピース。ネックラインの後ろにはリボンが付いていて全方位かわいく♡ カゴバッグやストラップサンダルで品のよさを添えれば、夏のお出かけスタイルが完成。
一着で着こなしが完成する高感度ニットアップ
オーバーサイズのニットトップスとボリュームパンツがセットになったニットアップ。フォルムで魅せるシンプルなデザインながら、高めのハイネックが都会的な雰囲気に仕上げてくれる。
マスキュリンなかっこよさが目を引くロングコート
高さのあるスタンド襟で辛口モードに。地厚なメルトンウールで、かっちりモダンなフォルムが魅力。高さを出した襟をシルバーのボタンを留めると、よりシャープな印象に。
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最後に
ファッションにおけるフォルムの使い方やフォルムの美しい着こなしについて見てきました。構築的なフォルムの服は、モードで都会的な印象に導いてくれるので、コーディネートを辛めにまとめたいときに取り入れるとよさそうですね!
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。
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