【スタイリストが解説】リネンとは｜麻との違いやおすすめコーデまで紹介

リネンとは

春夏もののシャツやワンピースなどによく使われるリネン素材。きちんと感がありつつ、どこか開放的でこなれた雰囲気を出してくれるのも魅力。そんなリネン素材の特徴や着こなしのポイントについて、スタイリスト・城長さくらさんに教えていただきます。

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リネンの特徴

「リネン（linen）は麻の一種で、フラックスという亜麻科の植物からつくられる天然素材のこと。天然繊維のなかでもっとも涼しい繊維ともいわれていて、肌離れがよくシャリ感のある生地は、蒸し暑い夏に着るのにピッタリ！ シャツやワンピースなどにもよく使われていますよね。汚れを吸収しても落ちやすく、抗菌性があるとも言われています。丈夫で長持ちするのも大きな特徴です」（スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同）

リネン素材のメリット・デメリット

では次に、リネン素材のよい点や、取り扱ううえでの注意点を見てみましょう。

【メリット】

「通気性がよくサラッとした肌触りなので、汗ばむ季節には最適。夏用のシャツやパンツにもおすすめの素材です。吸水性、保温性にも優れています」

【デメリット】

「シワになりやすいため、リネンのスカートやパンツを着用するときは座りジワにも気をつけましょう。洗濯すると縮んでしまうことがあるため、お手入れには注意が必要です」

「黒」のアイテムは、切りっぱなしデザインでアップデート！

麻との違い

同じ素材のシャツでも、素材がリネンと表示されていることもあれば麻と書かれていることもありますよね。リネンと麻は同じものなのでしょうか？

「麻は植物からつくられる繊維の総称で、リネンも麻の一種です。麻は20種類くらいありますが、衣類でよく使われるのは、リネンとラミー。また、サンダルで使われることがあるジュートも麻の一種です」

また、クロエをはじめ環境保全に積極的に取り組むラグジュアリーブランドは、リネンをより積極的に商品に採用するようになっています。

リネン、ヘンプ、ラミーの栽培は、他の従来の天然繊維に比べて温室効果ガスの排出量および水の使用量が少ないため、自然界ではより環境低負荷型の素材と考えられています。

クロエのウェブサイトより

【2023年最新】マンネリ打破！ リネンの今っぽい取り入れ方

毎シーズン展開されるリネンはもはや定番アイテム。だからこそ、着こなしをマンネリ化させない工夫が必要です。

POINT1｜カラーリネンを着こなしの主役に

「リネンアイテムというと、ベージュやカーキのようなアースカラーをよく目にしますよね。でも、カラーアイテムで取り入れるのも素敵です。特に今シーズンは、薄い色合いでがなくパキッとした色味が多いので、コーディネートのメインアイテムとして活躍してくれますよ」

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POINT2｜リネンジレで涼しげに

「トレンド継続中のジレを、夏はリネン素材にチェンジ！  素材を変えるだけで、きちんとコーデも涼しげな印象になります」

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POINT3｜リネンシャツを更新

「定番のリネンシャツも、実は少しずつ進化しています。オーバーサイズで襟を抜いて着ていたシャツも、最近はショート丈になっていたり、セットインスリーブになっていたり。リネンシャツを着ても何か気分が上がらないなと思いはじめたら、更新してみるとよいかもしれません」

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【アイテムごとの着こなし】おすすめコーデを厳選

今すぐマネしたい、ジャケット、セットアップ、ワンピースといったアイテム別のスタイリングをご紹介します。

ジャケット｜シャリ感のあるリネン素材で柄ワンピをこなれ見せ

ロング丈のリネンジャケットは、ブラッシュプリントのロングワンピースとも好相性。アースカラーの軽やか素材が、春夏シーズンのはおりにピッタリ！

柄ワンピとリネンジャケットは相性◎ おしゃれ上級者を狙える！

セットアップ｜シャツジャケット×ショートパンツでアクティブに

ジャケットよりも気軽にはおれるシャツジャケットで軽快に。ショートパンツなら休日のアクティブなシーンにも活躍。

Oggi5月号付録エコバッグ×セットアップで、アクティブな休日！

ワンピース｜一枚でもキマる上質な素材感

ミニマルなデザインとドライな質感のリネン素材。たっぷりと使われた布が生み出す落ち感が、美シルエットを叶えてくれる。

美シルエットが叶うリネン素材のシャツワンピース

シャツ｜適度な肌見せでピンクを大人顔に昇華

洗いざらしでサマになる素材感と、ゆったりとしたシルエットがこなれた雰囲気。鎖骨がきれいに見える開襟デザインが、女らしさを漂わせて。

キャッチーな色を自然体で着こなす！ 滝沢カレンのリッチシンプル

スカート｜大胆なビビッドカラーをシックな黒で受け止めて

トレンドのグリーンを効果的に見せるため、ほかは黒で統一。風をはらむスカートのリネン素材と程よい肌見せが、コーディネートを重たく見せない秘訣。

サテン派 or リネン派or レザー派？30 代、夏の黒スカートは素材で選ぶ！

【色ごとの着こなし】おすすめコーデを厳選

ナチュラルな雰囲気漂うベーシックカラーやアースカラーが多いリネンアイテムですが、時にはカラーリネンを選ぶのも素敵。これからの季節、出番が増えるリネンの色別スタイルはこちら！

ブラック｜ドライなリネンが大人の肌見せを辛口にシフト

ジャケット、ショートパンツともにリネン素材。媚びのない黒だから、夏の肌見せもピリッと辛口に引き締まる。

肌見せを辛口にシフトするなら、黒のリネンショートパンツが有効

ホワイト｜パリッとしたリネンできれい色ニットを都会的に

薄着の時季のワンツーコーデにはおるだけで、奥行きのある着こなしが手に入るミドル丈ジレ。ライムグリーンのニットと黒のワイドパンツを白でつないで、きちんと感がありつつ爽やかな着こなしに。

涼しげなリネン素材のミドル丈ジレがあれば通勤コーデも今っぽく♡

カーキ｜落ち着いた雰囲気のシャツ×映えスカートでメリハリを

ボリュームスリーブが今どきなカーキのリネンシャツにゼブラ柄スカートを合わせた、都会的な着こなし。大人っぽい配色に、カラーパンプスで華やかさをプラス。

映えるゼブラ柄スカート×春色パンプスで今っぽく！

イエロー｜軽やか素材と爽やかカラーで暑い季節も涼しげに

上質なリネン素材のシャツワンピースは、透け感があって軽やか。淡いイエローも清涼感をあおる。ナチュラルカラーの小物を合わせて品よく着こなしたい。

リネンシャツワンピで暑い夏を爽やかに乗り切る！

最後に

ザラッとした独特の質感やナチュラルな風合いが魅力のリネン素材。素材感があるため、シンプルなスタイルやワントーンコーデもこなれた雰囲気に導いてくれます。

この春夏もぜひリネン素材を取り入れて、涼やかな着こなしを楽しみましょう！

監修者：スタイリスト　城長さくら

スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中！ 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram（@shiroosa）では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。