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差し色とは?
雑誌でもよく目にする「差し色」という言葉。「ALLブラックコーデにバッグで差し色を」のように使われることが多いですよね。まずは、どのような意味があるのか、スタイリスト・城長さくらさんに聞きました。
「”コーディネートのどこかに色を添えること”を差し色と言います。アクセントカラーとも言い、落ち着いた色合いで全身をまとめたときに、1点鮮やかな色を使うことを意味しますね。この差し色を取り入れると、コーディネートに個性や華やぎが生まれますよ」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
コーデに差し色を使うのが効果的である理由
差し色をすると、どんなメリットがあるのでしょうか? コーディネートがどう変わるのか解説してもらいます。
1:ワントーンコーディネートにポイントをつくれる
「ワントーンコーデは、トレンドでもあり人気のスタイル。ただし、オフホワイトやベージュのような淡い色で全身まとめると、輪郭がぼやけてしまうこともあります。そんなとき、足元にグリーンのパンプスをもってくるとどうでしょう? 1点、強い色が入るだけで、全体が引き締めまって見えるのではないでしょうか? このように、差し色にはコーディネートを引き締める効果があります」
2:トップスに差し色でスタイルアップ
「上半身に強い色をもってくると、自然と目線が上にいくためスタイルアップ効果を期待できます。目線が上がると、その分脚が長く見えるからです。このように、差し色を使って全身バランスを整えることもできます」
トラッドコーデは、ヒールのある靴で女らしさをほんのり漂わせて!
3:差し色をリンクさせることでコーディネートにまとまりが生まれる
「たとえば靴とバッグを同色でそろえてポイントにすると、コーディネート全体がまとまって見えますよ」
差し色を上手に使うためのポイントとは?
次は、どんなアイテムで、どんなコーディネートに差し色をすると効果的なのか、見ていきましょう。
Point1:小物で取り入れる
「いちばん取り入れやすいのは、靴とバッグ。顔から遠い位置意ある靴やバッグは、強い色が苦手な人でも取り入れやすいのでおすすめです」
Point2:ニュアンスカラーやダークトーンカラーにこそ差し色を!
「くすんで見えがちなニュアンスカラーやダークカラー。少量です色を差すことで、パッと明るい印象に導けます」
Point3:ストールや肩巻きカーディガンなどでとり入れる
「コーディネート+αのアイテムで差し色をすると、コーディネートをくずさず自然に取り入れられますよ」
【差し色が赤】おすすめのコーデを厳選
ここからは、今すぐマネできるコーディネート実例をピックアップ。色別におすすめスタイルをご紹介します。まずは、インパクトのある「赤」からスタート!
Style1:バッグとレタードTシャツの色をさりげなくリンク
白T×グレーパンツのシンプルな組み合わせも、茶目っ気のある赤バッグを加えることで鮮度がアップ! Tシャツの文字で赤をリフレインすれば、まとまりのある着こなしに。
Style2:鮮やかなジレで目線を引き上げて!
ワントーンコーデのアクセントに赤のジレをIN! 目線が上がるだけでなく、ベージュの淡いトーンをピリッと引き締めてくれる。
【差し色が青】おすすめのコーデを厳選
次は、通勤コーデとも相性の良い「青」を使ったスタイリング。辛口コーデにも使いやすいカラーです。
Style1:ニュアンスカラーをブルーストールで引き締めて
白からベージュのグラデーションに、鮮やかなブルーストールでアクセント。手にもつだけでも、ぼやけがちな淡色コーデのアクセントに有効。
ブラウス感覚の五分袖Tシャツは、通勤パンツスタイルに活躍する!
Style2:ダークトーンに鮮やかバッグを1点投入
全身をグレーでつないだ量感コーデに、ブルーのバッグをプラス。色の系統が近いため、コーディネートの雰囲気を壊すことなく明るさを加えられます。
【差し色がグリーン】おすすめのコーデを厳選
トレンドの「グリーン」も差し色として大人気。かなり浸透してきた色なので、面積広めのカーディガンでも挑戦しやすいはず!
Style1:カーディガンをゆるりと巻いてポイントに
黒地にニュアンスベージュのドットを配した柄スカート。白T合わせのシンプルな着こなしに、グリーンのカーディガンが華やぎをプラス。
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Style2:鮮やかカーデで重心を引き上げて!
ワイドシルエットのコーデュロイパンツに合わせたいのは、旬の丈短カーディガン。鮮やかグリーンを選べば、自然と目線が上がりバランス良く着こなせます。
【アイテム別】差し色を使ったおすすめコーデを厳選
ニット、バッグ、靴といったアイテム別のお手本コーデをご紹介。色物が苦手な方は、小物からはじめて徐々に洋服で色を取り入れるのも手です。
Style1:カラーニットできちんとパンツをこなれさせて
真面目なグレーのタックパンツに合わせたいのは、ライムイエローの薄手ニット。定番のパンツスタイルにフレッシュ感をプラス。
Style2:モノトーンコーデに映えるチャーミングなミニショルダー
チェック柄コートを主役にしたトラッドスタイルを、濃いピンクのミニショルダーで盛り上げて!
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Style3:肩巻きカーデでグレートーンを明るく彩る
重たく見えがちなグレーのワントーンコーデも、仕上げにイエローカーデをゆるりと巻けば、軽やかさがアップ。
Style4:濃度の違うブルーを重ねてイエローシューズでアクセント
素材や濃度の違うブルーでつないだワントーンコーデ。華やかさと季節感を足すなら、素材感のあるカラーシューズが適任。
差し色でコーディネートに+αの演出を
大人っぽく、洒落見えするワントーンコーデや落ち着いたカラーの組み合わせ。それだけでもコーディネート的には正解ですが、鮮やかカラーを添えることで、フレッシュさやアクティブ感を演出できます。全体をきれいにまとめるだけでなく、ときに色でパンチを利かせると、着こなしにより自分らしさや面白みが出てくるはずです。
TOP画像/(c)Adobe Stock
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。
Instagram(@shiriisa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。