結婚式を断るなら
今まで結婚式に招待されて、欠席の返事をした経験がある方は少数派ではないでしょうか? しかし、何らかの理由で「どうしてもこの結婚式は行く気になれない」と感じることがこの先あるかもしれませんね。
結婚式を断るなら、ラインや電話で招待を打診されている段階であれば、その返事として欠席の連絡をしてもOKです。「ラインで返事をするのは失礼かな?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、招待状が発送される前なら、新郎新婦もそこまで気に留めないでしょう。
結婚式の招待状が手元に届いている場合、丁寧に返信ハガキのメッセージ欄に、欠席する旨を記入する必要がありますね。ここでは、主に招待状の返信ハガキを「欠席」で連絡する際に知っておきたい、断りの例文や注意点を紹介します。
結婚式を断る理由
結婚式を断る理由は人それぞれ。理由によっては、新郎新婦にダイレクトに伝えない方がいい場合もあります。状況によって判断しましょう。
1:他の結婚式と日程が被っているから
春や秋の、結婚式のハイシーズンにはよく起こってしまう問題です。「先約が入っている」ことを正直に伝えてもOKですが、伝えていいのは「身内の結婚式」の場合のみ。友人同士の結婚式が被った場合、断られた相手が天秤にかけられた気分になるので、伝えるのはマナー違反です。
結婚式・披露宴は欠席でも、二次会が開催される場合、二次会から参加をするというパターンもありでしょう。
2:経済的に厳しいから
経済的に結婚式への参加が難しいなら、本当の理由をそのまま伝えることは避けて「やむを得ない事情」とするのが無難です。特に遠方の場合、ご祝儀に加えて交通費や宿泊費、女性であればヘアセット代など何かとお金がかかるもの。正直な胸の内は明かさずに、そっと心の中に閉まっておきましょう。
3:会いたくない知人が参加予定だから
「昔から不仲の地元の知人」や、「元恋人」など何かと会いたくない人はいるものです。その人が知人の結婚式に参加するなら、顔を合わせないために欠席を選択するのも一つの方法ですよ。
4:新郎新婦と親しくない
普段、全く連絡を取らない昔の友人から、事前に電話などで出席の打診なしに、いきなり結婚式の招待状が届いたらびっくりしますよね。それと同時に、「ここ最近、親しくないのになぜ呼ばれたのかな?」「人数合わせの要員かもしれない…」と思う方もいらっしゃるかもしれません。そう感じたなら、無理して出席することはありませんね。
5:知人が一人もいない結婚式だから
結婚式に参加するゲストの中に、知人が一人もいないと楽しめないかもと不安になる方も。一人の参加者が自分以外にもいる場合、新郎新婦が気を遣って一人同士のテーブルでメンバーを固めてくれることが多いです。しかし、友人同士が楽しそうに騒いでいるテーブルで自分一人だと、少し心細いかもしれませんね。
6:出産中などの自身の体調の問題
妊娠や出産時期と被る場合、ポジティブな理由なので正直に伝えてOKです。
病気などの体調不良の場合は、基本的に理由ははっきり伝えないのがマナー。そのため「やむを得ない事情」とするのがベストです。しかし、新郎新婦と親しい間柄であれば、心配をかけないよう正直に話して、「大きな病気ではないから安心してほしい」旨を伝えても問題ありません。
7:何らかの事情で、二人の結婚を祝福できない
「新郎新婦が何度目かの結婚式で、毎回出席していた」や、「双方とも、不倫の末の結婚」など、何らかの事情で二人を祝福できない時もあるかもしれません。その場合、無理に出席するのではなく、欠席を選択しても良いのではないでしょうか?
8:喪中期間である
基本的には喪中の場合、結婚式はお祝い事なので欠席の理由は伏せておくのがマナー。仲が良い友達であれば、打ち明けて理解してもらっても良いですが、詳しい話は結婚式が終わってからが望ましいです。
結婚式の断り方の例文
直近の招待であれば「その日は仕事の予定が外せなくて…」などと誤魔化せますが、大抵の結婚式の招待状は、式の3か月前を目安に発送されます。先の予定である結婚式を断る時、正当な理由がなければ、どのように断ろうか悩むものです。
欠席の理由がどんなものであっても、欠席を伝える文の構成は同じスタイルで使えます。下記のポイントを参考に、新郎新婦へ欠席の連絡を入れましょう。
・結婚式招待へのお礼とお祝いの気持ち
・欠席の理由
・改めてお祝いしたい場合はその気持ちを記入。今後会う予定がない程度の関係性の知人であれば、新郎新婦への祝福のメッセージ
メッセージ記入の際、句読点は付けないのがマナーなので気を付けてくださいね。ちなみに、招待状をもらった時点でまだ出席の判断が難しい場合、事前に電話などで「〇〇頃だと返事ができる」と伝えておくと親切です。
友達に断る場合の例文
・結婚おめでとうございます 結婚式に招待してくれてありがとう 参加したかったのだけど 遠方で出産時期が近いため参加を見送ることにしました 本当にごめんね また改めてお祝いさせてね お二人の幸せをお祈りしています
・結婚おめでとう 久しぶりの連絡ありがとうございます 残念ながら 以前からその時期に長期海外出張が決定しているので参加できません 素敵な式になりますように また話を聞かせてね
上司など目上の人に断る場合の例文
・この度は誠にご結婚おめでとうございます せっかくご招待いただいた結婚式ですが 当日に所用があるため欠席とさせていただきます お二人の末長いお幸せをお祈り申し上げます
・ご結婚おめでとうございます 結婚式にご招待頂き感謝します ぜひ参加したかったのですが 当日にやむを得ない事情があるため出席が叶いません また改めてお祝いをさせてください お二人のお幸せを願っています
結婚式を断る時の注意点
結婚式を欠席するなら、伝え方に気を付けないと今後のお付き合いに影響を与える可能性も。ここでは、欠席の返事をする際に気を付けたいポイントを紹介します。
招待状が到着してから間をあける
本来、結婚式の招待状の返信ハガキは早めに返事するのがマナーです。しかし欠席の場合、話は別。「参加したくて予定を調整してみたけど、どうしても出席が難しい」というニュアンスが伝わるように、わざと少し間をあけて提出するのがおすすめです。最低でも、招待状が到着してから一週間程期間をあけましょう。
お祝いの気持ちを伝えて
結婚式は欠席してしまうけど、今後もお付き合いを続けたい関係の知人であれば、お祝いの電報やプレゼントを贈ると祝福の気持ちが伝わりやすいのでおすすめ。もちろん、招待状の返信ハガキのメッセージ欄にも、気持ちのこもったメッセージを書きましょう。
欠席の理由はぼかす
「どうしても外せない仕事」や、「自身の出産」、「親族の結婚式と被った」などのやむを得ない事情以外の場合、ダイレクトに伝えるのは失礼にあたることが多いので避けた方がベター。「忙しいから」というのも一方的な感じがして、失礼に受け取れられることも。
結婚式を欠席するなら、「やむを得ない事情で」「所用があるため」のように理由はぼかして、丁寧に欠席する旨を伝えましょう。
最後に
結婚式は、新郎新婦にとっては大切なイベントです。欠席するなら、招待してくれたことに対する感謝を忘れず、祝福の気持ちを伝えて丁寧な対応を心掛けるといいですね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
執筆/吉川沙織(よしかわさおり)さん
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。
ライター所属:京都メディアライン