友人から結婚式の招待状が届いたら
親しい友人から結婚式の招待状が届いたら、どのようなことを考えますか? 友人はどんなドレスを選んだのか、結婚する相手はどんな人なのかと想像したり、お祝いはどんなものにしようかと悩んだり、楽しみがたくさんできて結婚式が待ち遠しくなるのではないでしょうか?
一般的な結婚式の招待状に書かれている内容は、
・結婚式当日の会場場所やタイムスケジュール
・出席確認
・アレルギーの確認項目
・メッセージ欄
などがあります。
新郎新婦と普段から職場で顔を合わせたり、連絡を取り合う間柄であれば、「普段の会話の中で、出席することは事前に伝えているから、返信ハガキは期日までに出せばいい」とハガキの提出が後回しになる方も多いのでは? 招待状の返信の仕方にも、マナーが存在するのです。そこで本記事では、大人として知っておきたい、結婚式の招待状の返信マナーなどを紹介します。
結婚式の招待状の返信マナー
結婚式の招待状を返信する際の基本的なマナーとして、返信ハガキに記入する場合は、黒のボールペンや万年筆で記入しましょう。鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンはマナー違反になるのでNGです。
返信ハガキの書き方
友人に限らずどんな立場の相手でも、結婚式の招待状に返信する場合は、共通のマナーがあります。
・出欠確認
出席の場合は「御出席」の「御」を二重線で消しましょう。二重線は、定規を使うときれいに線が引けますよ。出席の前に「喜んで」、後に「させて頂きます」と書き足すと、より丁寧な印象を与えます。
・名前や住所
「御住所」「御芳名」と書かれていることが多いですが、「御」「芳」は自分に向けられた敬称になるので、二重線で消しましょう。
・返信ハガキの宛先
新郎新婦どちらかの名前の後に「行」「宛」と書かれている場合がほとんどですが、それらを二重線で消して「様」と書き直します。
アレルギーは細かく記入する
ほとんどの返信ハガキには、アレルギーを記入する欄があります。アレルギーが無い場合でも、空欄のままで返信することは避けましょう。空欄のままだと人によっては不安に思い、再度確認の連絡が入る可能性も。相手に二重の手間をかけさせないためにも、「アレルギーは特にありません。ご確認ありがとうございます。」などと一言添えると親切ですね。
アレルギーがある場合は「食材であれば問題ありませんが、加工食品は避けて下さるようご配慮頂けますと幸いです」など、アレルギーについて細かく記入します。
また、アレルギーはなくても当日の確認の手間を省くために、食事や飲み物に関して伝えておきたいことがある場合はこちらに記載しておきましょう。妊娠中や授乳中の人、また車を運転する必要がある人やアルコールが苦手な人など、挙式当日にアルコールやカフェインを控えたい人は、その旨を記入するのがベター。
期限を守る
仲の良い友人でも、大人として締め切りは守りましょう。大抵、返信ハガキの締め切り日は余裕をもって設定されていますが、2、3日以内を目安に返信するのが理想です。なぜなら、新郎新婦は返信ハガキの内容を確認してから、挙式の料理や引き出物を発注したり、席順を決めたりする必要があるから。出欠だけでなくアレルギーの有無など、返信内容を早めに把握したいのが本音としてあるからです。
返信ハガキには祝福のメッセージを
ほとんどの招待状には、メッセージ欄があります。結婚式の招待状の送り主との関係性によって書き方は異なりますが、学生時代の友人や会社で仲の良い同僚などの場合は、くだけたメッセージでもOK。ただし、「友人だから何を書いてもいい」という訳ではありません。最低限守るべきマナーを守って、お祝いの気持ちを込めてメッセージを書きましょう。
友人に対して、会社の上司に用いるような、かしこまったメッセージを書いてしまうと「冷たい人」と印象を持たれたり、相手に違和感を与える可能性もあるので、注意が必要です。
友人からの招待状の場合は、お祝いの気持ちを込めて、返信ハガキをイラストで装飾する人も多いです。簡単なデザインでも凝ったデザインでも、相手の好きなキャラクター、映画やアニメをモチーフにしたイラストなど、心を込めてハガキをデコレーションするとよりお祝いの気持ちが伝わりますよ。
イラストで装飾する場合は、書きはじめる前に宛先を確認しましょう。返信ハガキの宛先が新郎新婦どちらかの親になっている場合は、親御さんが最初にハガキを確認をするので、派手すぎるデコレーションは控えた方がベター。
欠席の場合は
残念ながら、せっかく友人から結婚式に招待されても、親族の結婚式と重なった場合や自身の妊娠・出産の時期に重複した場合など、結婚式を欠席せざるを得ないこともあります。
ただ欠席と返信するだけでなく、新郎新婦へのお祝いの気持ちと共に、結婚式に参加したかった気持ちをメッセージ欄に書いておくと丁寧です。欠席の場合は、すぐに返信するのは避けましょう。少なくとも、招待状を受け取ってから一週間以上経過してから返信するのがベター。難しい状況の中でも、予定を調整しようとした努力を表すためです。
仲の良い友人であれば、結婚式に出席できない代わりにプレゼントを贈ったり、手紙を書いたりすることでお祝いの気持ちを伝えることもできます。自分なりの方法で、相手が喜ぶお祝いをしてあげたいですね。
最後に
仲の良い友人の結婚式に招待されたら、その日が待ち遠しくなりますよね。しかし楽しみに思っていても、日々の忙しさから、ついつい後回しになりがちな招待状の返信。
「親しき中にも礼儀あり」という言葉を忘れずに、今後の長い付き合いのためにも、マナーを守って返信ハガキを出すように心がけたいですね。
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執筆/吉川沙織(よしかわさおり)さん
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。
ライター所属:京都メディアライン