結婚記念日とは
「結婚記念日」と聞くと、「入籍した日なのか」「挙式した日を結婚記念日とするものなのか」のように、いつの日のことを指すのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。結婚記念日を決めるにあたって厳密なルールはなく、決め方も夫婦によってさまざまです。
「結婚記念日」とは、結婚した日をお祝いする記念日のこと。元々はキリスト教の風習で、ヨーロッパが発祥の地とされており、日本には結婚記念日を祝う風習はありませんでした。日本にも結婚記念日を祝う習慣が広まったとされているのは、明治。1894年(明治27)に、明治天皇と皇后が銀婚式のお祝いをしたのがきっかけで、国民にも広がっていったのではないかと言われています。
ここでは、結婚記念日の決め方や結婚記念日の名称の一覧、おすすめの結婚記念日の過ごし方を紹介していきます。
結婚記念日はいつにする
「結婚記念日」は夫婦で自由に決めてOK。決まりは存在しないので、二人の間に何か大切な日があるのなら、その日を結婚記念日にしても問題ありません。
婚姻届を提出した日
元々の二人の記念日と、婚姻届の提出日が重なることで、ふたりにとってはこの日が忘れられないインパクトのある記念日とすることができます。結婚記念日を忘れないために、あえて何かしら意味のある日に婚姻届を提出している夫婦もいますよ。例として以下の日があります。
・付き合い始めた日
・プロポーズしてもらった日
・クリスマスなどのイベントの日
・どちらかの誕生日
・親や祖父母と同じ結婚記念日
結婚式を挙げた日
ゲスト全員から祝福された挙式日を「結婚記念日」とする人も多いようです。結婚式を挙げた日と入籍した日を同じにすることで、名実ともに「結婚記念日」とするカップルもいます。その場合は、会場入りする前に役所に提出しなければならないので、朝早くから行動する必要がありますね。
語呂合わせ
自分たちの好きな食べ物や音楽、動物などに由来して結婚記念日を決める人もいます。忘れにくい日を選びましょう。よく選ばれる語呂合わせの日を一部紹介します。
・11月22日、1月22日(いい夫婦の日)
一般的に「いい夫婦の日」と言えば11月22日が多いですが、1月22日を「いい夫婦の日」とするカップルもいます。
・8月29日(焼肉の日)
デートでよく焼肉に行くカップルや、お肉が好きなら毎年結婚記念日をお肉でお祝いすると、記念日を忘れることなく恒例の家族イベントとなりそうですね。
・6月9日(ロックの日)
お互いがロックフェスやバンド好きならピッタリの記念日。
・2月22日(にゃんにゃんにゃんの日)
猫好きのカップルによく選ばれる語呂合わせの日。
結婚記念日の名称一覧
結婚記念日は単に「〇周年」の呼び方だけでなく、実はそれぞれに名称があるのはご存知ですか? 毎年毎年名前が変わるので、覚えておくのは大変ですが一覧を見て、それぞれの名称のイメージに合うプレゼントを贈り合うのも楽しそう。
結婚記念日の数え方は、年齢の数え方と全く同じ。結婚したその年は「0年目」とし、翌年から数えていきます。
1年目「紙婚式」
2年目「藁(わら)婚式(綿婚式)」
3年目「革婚式」
4年目「花婚式」
5年目「木婚式」
10年目「錫(すず)婚式(アルミ婚式)」
15年目「水晶婚式」
20年目「磁器婚式(陶器婚式)」
25年目「銀婚式」
30年目「真珠婚式」
35年目「珊瑚婚式」
40年目「ルビー婚式」
45年目「サファイア婚式」
50年目「金婚式」
55年目「エメラルド婚式」
60年目「ダイヤモンド婚式」
お祝い事にマメな夫婦であれば、毎年お祝いする人もいますが、毎年祝うのが大変なら、5年ごとや10年ごとなど分かりやすいタイミングでお祝いしてもいいですよね。
「金婚式」「ダイヤモンド婚式」は夫婦の年齢的にも、二人だけでお祝いするより、子どもや孫がいる場合は子どもたちが主体となって、お祝いの会を開くケースが多いようです。
おすすめの結婚記念日の過ごし方
結婚記念日は当初の気持ちを思い出すきっかけとなる、貴重な記念日です。言葉だけで「おめでとう」と言い合うのもいいですが、結婚記念日は年に一度。せっかくなので何らかの形で、パートナーに日頃の感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか?
プレゼントを贈り合う
お互いの欲しいものをプレゼントするのもいいですが、結婚記念日の年数分の本数の花束や、花言葉に意味が込められたブーケなども特別感があっておすすめ。プラスアルファで、お互いに手紙を贈り合うのもスペシャル感が出ていいですね。
挙式をした思い出の会場で食事
結婚式を挙げているカップルなら、挙式したホテルやゲストハウスで当時の思い出を振り返りながら食事をする人も。自分たちの挙式を担当してくれたウエディングプランナーと、久々の再会が叶うこともあります。
写真撮影
毎年、家族写真を撮る方もいらっしゃいます。夫婦二人だけでなく、年々ペットや子どもなど家族が増えたり、自分たちの歩みを形に残せるので記念になりますね。外でのロケーション撮影やあえて定番の写真館、自宅での撮影などもおすすめ。セルフフォトもいいですが、プロのカメラマンに撮影してもらうのも特別な思い出になりますよ。
バウリニューアルセレモニー
最近、日本の結婚式会場で取り入れだしたところも多い「バウリニューアル」というセレモニーはご存知でしょうか? 「バウリニューアル」とは「結婚式での誓いの儀式(Vows Ceremony )」をリニューアルすること。既に結婚生活を送っている夫婦が、再び誓いの言葉を交わし合い、互いの愛情と絆を確認し合うセレモニーで、海外では人気のイベントとなっています。
日本では式場でのイベントとして、そこの会場で挙式を挙げたカップルに呼びかけるケースが多いですが、どこの会場で行ってもOK。何年目かの結婚記念日の節目に、海外などの旅先でセレモニーを取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
最後に
結婚当初は「毎年お祝いしたい」と考えていても、日々の忙しさから、年々おめでたい感が薄れてしまう人も多い結婚記念日。結婚記念日は、普段なかなか伝えることができない感謝を互いに伝え合う貴重な機会です。
年に一度のことなので、できる限り結婚当初の気持ちを思い出してお祝いしましょう。そうすることで相手への感謝の気持ちが芽生えて、パートナーがいてくれることへのありがたみを実感できるかもしれませんね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
執筆/吉川沙織(よしかわさおり)さん
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。
ライター所属:京都メディアライン