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LIFESTYLE

2023.08.07

「齟齬がある」とは物事がうまく噛み合わないこと|使用の注意点や例文、類語表現

「齟齬がある」とは、物事の見解や行動などがうまく噛み合わないことです。今回は詳しい意味や使い方の注意点、相違との違い、例文、類語、対義語などを解説します。さらに齟齬があった場合の連絡に関してもあわせて解説するため、ぜひ参考にしてください。

「齟齬がある」とは?基礎知識を解説

齟齬があるとは、「物事がうまく噛み合っていないさま」「意見が食い違っているさま」を指す言葉です。「齟齬」の読み方は<そご>で、双方の言動などが食い違って思い通りに物事が進まないことを表します。この表現は、自分に責任があるときなどには使用不可です。

はじめに、齟齬があるの詳しい意味や使用できないシーン、相違との違い、使い方と例文をチェックしておきましょう。

意味は物事がうまく噛み合わないこと

齟齬があるの意味は、「物事がうまく噛み合わないこと」です。使用されている漢字には、どちらの字にも「歯」という偏、つまり「はへん」が用いられています。上下の歯がうまく噛み合わない状態が、齟齬があるの由来になったようです。

「齟齬」という漢字は、ほかにも「齟齬をきたす」「齟齬が生じる」「齟齬がある」などと使います。

なお、齟齬があるに使われている漢字の意味は、以下のとおりです。

・齟……噛み合わない、ちぐはぐな様子
・齬……食い違う

歯車

自分に責任があるときなどには使用不可

齟齬があるは、自分に責任があるときなどには使えません。相手に対して「見解に齟齬があったようです」といった場合、自身の正当性を主張して相手を批判するようなニュアンスが出てしまいかねないのです。使い方次第では不快に思われてしまう可能性があるため、使用する際は注意しましょう。

もしも自分自身の勘違いによるものであれば、「思い違いをしていた」などと非を認めて謝罪するようにします。また、相手を批判するようなニュアンスは、当事者同士であった場合に出るものです。第三者としての発言であれば、そのようなニュアンスがありません。

相違との違い

齟齬<そご>と似た言葉に、相違<そうい>があります。相違とは、「それぞれの物事にはっきりとした違いがある様子」を指す言葉です。齟齬とは異なり、相違は認識のずれを表すものではありません。

2つの物事に違いがある場合に相違を、物事にずれがある場合に齟齬を使うと覚えておきましょう。また、齟齬と相違の読みを混ざって覚えてしまう人もいるため、読み方まで確認しておくのがおすすめです。

齟齬があるといけないなどの使い方・例文

齟齬があるという言葉は、認識の食い違いや行き違い、または遠回しの抗議を伝える場合などに使います。

実際に使った例文は、以下のとおりです。

・A社とは認識に齟齬があるようです。
・齟齬があるといけないため、再度確認いたします。
・イレギュラーな対応が必要になり、当初のスケジュールとの齟齬が生じてしまった。
・この資料の内容は、事実との齟齬があるようだ。

齟齬があるの類語・対義語表現

意見の食い違う様子をイメージしたアヒルの人形

あわせて、齟齬があると言い換えられる類語や、反対の意味を持つ対義語の表現を確認しておきましょう。

齟齬があるの類語・対義語表現は、以下のとおりです。

<齟齬があるの類語>
・行き違い
・不一致 など

<齟齬があるの対義語>
・符合
・合致
・疎通 など

それでは、齟齬があると関連する、類語や対義語表現をそれぞれ解説します。

齟齬があるの類語・言い換え表現

齟齬があるという言葉の類語やその意味は、以下のとおりです。

<行き違い(いきちがい)>
お互いの認識の違いによって調和が乱れること、もしくは予定どおりにいかなくなること。

<不一致(ふいっち)>
基準となるものに対して、過少や過多などの違いが生じている状態。一致しないこと。

これらのほかに、「不協和音」「平行線」なども齟齬があるの類語表現です。ただし、より意味が近い言葉は「行き違い」や「不一致」であるため、同じことを表現したいのであれば、これらへの言い換えをおすすめします。

齟齬があるの対義語表現

意見が合致した様子

齟齬があるという言葉の対義語表現は、以下のとおりです。

<符合(ふごう)>
2つ以上の物事がぴったりと合うこと。

<合致(がっち)>
複数の物事がぴったりと一致すること。物事の論理に整合性が取れていること。

<疎通(そつう)>
とどこおっていたものが通じ合うこと。意志の通ずること。

符合と合致は、ほとんど同じような意味を持ちます。日常では合致のほうがよく使われることと、合致が口語で符合が文章語であることが、それぞれの言葉の違う点です。

齟齬があった場合にはお詫びの連絡を

パソコンでメールを打つ女性

ビジネスシーンにおいて、もしもお互いの認識に齟齬があったことがわかった場合には、お詫びの連絡をすると良いでしょう。

認識の齟齬はどちらも悪くないケースであっても起こりえるものです。こちらが悪いわけではなくとも、お詫びの連絡を先にすることで、相手に良い印象を与えられます。また、円滑にコミュニケーションを取れることや、トラブルを未然に防ぐことにもつながるでしょう。

齟齬があった場合におこなうお詫びの連絡は、素早く対応することが大事です。また、文中でクッション言葉をうまく使ったり、今後の対応策を説明したりすると、角が立たずにスムーズなやりとりができるでしょう。

もしも自分の勘違いによるミスであれば、先述のとおり齟齬があるとの表現ではなく、「私の勘違いにより」などと伝えてしっかりと謝罪します。

齟齬があるの使い方を正しく理解しよう

物事がうまく噛み合っていないさまや意見が食い違っているさまを、齟齬があると表現します。齟齬があるという言葉は、使い方次第で相手に不快に思われてしまう可能性があります。とくに自分が当事者であることに関して齟齬があると表現する場合は、角が立たないように注意しましょう。

齟齬と似ていて混同しやすい言葉に、相違があります。2つの物事に違いがある場合に相違を、物事にずれがある場合に齟齬を使うと理解すれば、使い方の違いがわかりやすいでしょう。

齟齬があるという言葉の意味や使用する際の注意点、類語・対義語表現などを理解して、言葉を正しく使えるようになりましょう。

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