そもそも「リングピロー」とは?
リングピローという言葉を耳にしたことはありますか? 普段の生活ではあまり聞かないかもしれませんね。というのも、リングピローは主に結婚式の際に用いられるアイテムだからです。このヒントでピンときた人もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、リングピローの意味や由来や種類、リングピローにまつわる豆知識やリングピローの使い方、準備などについて紹介していきます。
リングピローの意味
リングピローとは、一言でまとめると指輪のまくらのこと。いつ使うかというと、多くは結婚式です。結婚式では結婚指輪を交換することがありますよね。そのときまで指輪を大切に保管しておくクッションの役割を果たすことから、リングクッションと呼ばれることもあります。
リングピローの由来
レースやシルクであしらわれることの多い、リングピロー。これからの幸せを象徴するような美しい習わしだと思いませんか? このリングピローという風習ができたのはいつ頃なのでしょう。
もとを辿ると、起源は古代エジプトにあるという説があるようです。古代エジプトでは、結婚式を挙げる際に、宝飾品を現代で言うリングピローのようなクッションに置いていたのだとか。この文化が、君主制をしく国々にわたり、君主に宝物を献上する際にも用いられるようになったという説があります。
しばらくしてさらに庶民にまで浸透し、現在のリングピローのかたちになったのだそうです。
リングピローの種類
リングピローは、これといって定められたかたちがあるわけではないようです。そこで、いくつかの種類を紹介しましょう。一般的に用いられることが多いのは、リボンが付いたクッションタイプ。
ほかにも、結婚式で使い終わった後も使えるボックスタイプや、思い出の品やインテリアとしても最適なぬいぐるみタイプや鳥かごタイプ、ブリザードフラワーでつくったブーケ風など実にさまざまな種類があるのです。
リングピローに関する豆知識を紹介
もう少し、ングピローについて深掘りしていきましょう。続いては「リングベアラ―」とリングピローについている「リボン」にまつわる豆知識を紹介します。
リングベアラー
リングベアラーとは、結婚式の重要イベントである指輪交換の際に、指輪が乗ったリングピローを新郎新婦のもとに届ける役割の人をさします。一般的には、リングボーイ・リングガールと呼ばれる子どもがその役割を果たす場合が多いようです。年齢の決まりはなく、歩けない子どもでも、飾りつけされた台車に乗って指輪を届けるケースもあります。
「そうしなければならない」という決まりはなく、誰でもリングベアラーを務めることができますよ。例えば、新郎新婦とかかわりの深い友人や、愛犬など大切な存在にお願いすることもよくあります。
リングピローとリボン
リングピローには、リボンが付けられている場合が多いです。このリボンには特別な意味があります。それは、「夫婦の愛の約束」です。
古くから、リボンには「ひもを結ぶ」という行為から「約束」の願いが込められていると言われており、結婚のシンボルとされてきました。
加えて、円環である結婚指輪は「永遠」を意味します。つまり、結婚指輪をリボンで結ぶことは、ふたりの愛、絆を永遠に結ぶという願いが込められているのです。
リングピローの使い方とは?
では、実際にリングピローはどのように使われるのでしょうか? 決まった使い方はありませんが、ここではその一例を紹介しますね。ぜひ参考にしてください。
結婚式の指輪交換
ここまでで解説してきたように、リングピローのメインの使い方はやはり結婚式の指輪交換。
リングベアラーに持ってきてもらい、指輪を交換します。天使のような小さい子どもや愛犬に持ってきてもらう演出は、とても可愛らしく、またロマンチックですよね。一生ものの思い出になることでしょう。
結婚式の演出
テーブルの飾りつけなどにも使われることがあるようです。リングピローは、記念撮影の際にも花を添えてくれることでしょう。
子どものファーストピロー
せっかくのリングピロー。結婚式だけで終わらせるのではなく長く大切にしたいですよね。そこで、結婚式後の使い道についても少し触れておきましょう。
「ファーストピロー」ってご存じですか? ファーストという言葉のとおり、「はじめてのまくら」のこと。
もし子どもが生まれたら、このリングピローをお子さんのファーストピローにしてはいかがでしょうか。実は、リングピローを子どものファーストピローにすると幸せに育つと言われているのです。あらかじめファーストピローにすることを想定して、リングピローを選ぶのもありかもしれませんね。
インテリアとして
リングピローには、ぬいぐるみタイプや鳥かごタイプ、ブリザードフラワーの飾りタイプなどさまざまなタイプがあります。ですので、結婚式後は玄関に飾ったり、ダイニングテーブルに飾ったり、インテリアのようにして使うのもおすすめです。
指輪の保管
ボックスタイプのリングピローであれば、日常生活でちょっと指輪を外さなければならなかったときや、結婚指輪以外の指輪の保管場所としても使うことができますよ。
ボックスを見るたびに、結婚式の思い出がよみがえって幸せな気持ちになれることでしょう。
リングピローの準備について
さて、リングピローの豆知識や種類、使い方などを紹介してきましたが、ではリングピローはどこで準備すれば良いのでしょうか? 最後に、リングピローの準備について紹介します。
リングピローに決まったかたちはないので、これといって特別な工房へ行くなどの必要はありません。
現在では、通販サイトもありますし、ブライダルショップでも見つけることができます。他には両親や友人に譲ってもらったり、結婚式場でレンタルしたりするという方法もありますよ。
手作りも良いかもしれません。お相手と一緒につくれば思い出になりますし、愛着も湧きます。世界に一つだけのリングピローは、とてもロマンチックですね!
最後に
本記事では、リングピローにまつわる豆知識や使い方、準備などについて紹介しました。結婚式と言えばドレスや会場選びが注目されがちですが、この機会に、リングピローにもこだわってみてはいかがでしょうか?
TOP画像/(c)Shutterstock.com
監修/吉川沙織(よしかわさおり)さん
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。
ライター所属:京都メディアライン