スズランの日とは?
スズランの日とは、フランスを中心に祝われている日です。特に何かの記念日というわけではありませんが、恋人やパートナー、友人などの大切な人にスズランを贈ります。
大切な人に花などのプレゼントを贈るのはバレンタインデーなどにも似ていますが、スズランの日にはスズランの花だけを贈ることが一般的です。
なお、スズランの日は5月1日で、当日はメーデーでもあります。フランスでは祝日で労働組合がデモ行進を繰り広げますが、スズランを贈る習慣もあり、幸せな香りと気持ちに溢れる日でもあります。
スズランの日の由来
5月1日がスズランの日になったのは、16世紀中ごろからといわれています。その当時のフランス国王であるシャルル9世は、ある人からスズランの花束をもらいました。スズランには「受け取った人に幸運が訪れる」という意味があることを知り、大変喜んだそうです。
この喜びを多くの人に伝えようと、シャルル9世は宮廷の女性たちにスズランを贈ることを始めました。この習慣が一般市民にも広がり、フランスでは大切な人にスズランを贈る習慣が定着したようです。
スズランにまつわる世界各国の伝説
純白の可憐な花が魅力のスズランは、世界のさまざまな国で神秘的な存在として考えられてきたようです。とりわけヨーロッパを中心として、スズランの伝説が語り継がれています。
例えばノルウェーでは、春の女神の伝説がよく知られています。春の女神が地上に降りてきたときに、冷たい風が吹き荒れていたため、自分が着ている緑の衣を引き裂き、スズランの葉と茎をつくり、雪をスズランの花に変えました。このようにして誕生したスズランは、地上に春を呼ぶ存在になったそうです。
また、スズランは「聖母の涙」という名前でも呼ばれることがあります。これはイエス・キリストが十字架にはりつけにされたとき、母である聖母マリアが涙を流し、こぼれ落ちた涙がスズランの花になったからといわれています。
スズランの日に贈りたいお菓子
スズランの日には、スズランの花を贈ることが一般的です。花の代わりにお菓子や小物などを贈る習慣はありません。しかし、スズランの花が売り切れていたときや、スズランの日当日に花を贈れないときなどには、お菓子を贈るのも素敵です。
例えば、スズランの花のように小さくて丸いキャンディーなどは、スズランの日にふさわしいプレゼントになります。また、スズランの花を連想させるものではなくても、メッセージカードにスズランの絵や写真をつけてお菓子に添えて贈るのもおすすめです。
スズランの日におすすめのメッセージ
スズランの日にスズランの花やお菓子を贈るなら、ちょっとしたメッセージをつけると、受け取った方の喜びも倍増します。いくつかメッセージの例を紹介します。
5月1日はスズランの日。フランスでは大切な人に花を贈る日です。スズランの香りで癒されてください
いつも一緒にいてくれてありがとう!これからも一緒にいようね
大切なあなたに、スズランの花を贈ります。これからも健康で過ごしてください
ハッピーなことがたくさん起こりますように!スズランの花を飾ってね
スズランについて知っておきたい豆知識
スズランは多くの方に知られている花ですが、バラやカーネーションのように頻繁に贈る種類ではないため、あまり馴染みがないかもしれません。
またガーデニングなどでもスズランを植えることはありますが、花丈が高くないことから、目立ちにくく、存在感がある花ともいえません。スズランの日を祝う前に、スズランについて知っておきたい豆知識をいくつか紹介します。
花言葉は「再び幸せが訪れる」
スズランの花言葉は、「再び幸せが訪れる」です。すでに幸せが訪れていて、さらに幸せが訪れるという意味のため、もらって嬉しい花です。大切な方にプレゼントする花としても、ふさわしい花言葉といえるでしょう。
花言葉は国によっても変わります。フランスでは「幸せな再会」や「愛する喜び」、英語圏では「母性」などの花言葉もあるようです。いずれもポジティブで嬉しい言葉ばかりのため、相手を選ばずプレゼントできます。
3大フローラルの1つ
スズランは、香りの良さでも知られています。ほとんどの花は良い香りがしますが、そのなかでもとりわけ香りが良いといわれる「バラ」と「ジャスミン」とあわせて、3大フローラルと呼ばれています。
なお、スズランは漢字では「鈴蘭」と書きますが、ランとは関係ありません。鈴のような見た目から名前がつけられたと考えられています。
王室のウェディングブーケとしても人気
スズランは、ウェディングブーケに使われることがあります。ウェディングブーケには、白いドレスに合わせて白い花が選ばれることが多いため、純白のスズランもふさわしい花といえるでしょう。
スズランは小さく、可憐で、華やかさよりは慎ましさが際立つ花です。ウェディングという華やかなシーンであえてスズランを選ぶことで、聡明で堅実なイメージを演出できるのかもしれません。
なお、日本ではスズランは鉢植えで売っていることが多いため、スズランをブーケ状にすることは一般的ではありません。しかし、ヨーロッパではスズランをブーケ状にまとめることは、特に珍しくはないようです。
王室のウェディングでは、ウェディングブーケにスズランが選ばれることも少なくありません。ぜひ注目してみてください。
大切な人に花を贈ろう
スズランの日には、大切な方にスズランを贈りましょう。スズランの花がないときには、何の花でも構いません。大切な方を思い浮かべ、イメージに合う花を選べば、きっと喜んでもらえます。
花言葉をメッセージに書いておくと、さらに心のこもったプレゼントになります。普段はあまり花屋さんに足を運ぶ機会のない方も、ぜひスズランの日には花を贈ってください。
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