ライター・安本由佳が悩める女性の人生にアドバイス♡<働く女性のお悩み相談室#135>
前回記事:『やる気のない人がいる。一緒に働くのが苦痛です…』
こんにちは、ライター・安本由佳です。
私のInstagramに届いたお悩みの中から、ぜひ皆さんと共有したい内容をピックアップ。一緒に答えを探していきます。
今回みなさんと一緒に考えたいお悩みはこちら!
【お悩み】
彼氏と同棲中です。彼は家が散らかっていてもゴミが溜まっていても気にならない様子…。しかし私は几帳面なタイプで見過ごせず、結局いつも自分が動いている状況です。食事の支度を含めて彼から家事を強制されたことはないし、彼は彼のタイミングで掃除・洗濯してくれます。そこはとても有難いのですが、できればもう少し頻繁に家事をして欲しいです。角の立たない伝え方をアドバイスください。
家事の“OKライン”は人によって異なる
相談者さんのモヤモヤする気持ち、手に取るようにわかります。
「彼氏 or 夫が家事をしてくれない」─── 同棲あるいは結婚生活を開始した後、多くの女性が抱く不満ではないでしょうか。
昭和の価値観を引きずって「家事は女性の仕事」と思い込んでいる男性もまだまだ存在しますし、そうでなくても不慣れや多忙を理由に彼女・妻任せにしている人も少なくありません。
パートナーがこういうタイプの相手であった場合、甘んじて受け入れるか、それが嫌なら時間と労力をかけて考えを改めてもらう必要が生じます。
しかしながら、幸いにも相談者さんの彼氏は家事をしないわけでもできないわけでもないんですよね。
相談内容を読むと、相談者さんの彼は、彼の基準で「汚いな」「そろそろやらなきゃ」と思えば自ら率先して動いてくれています。
ただし「そろそろやらなきゃ」と思う基準 ─── 家事の“OKライン”が、相談者さんと彼氏の間で大きく違う。この点が問題になっています。
……けれども、これって仕方のない話だと思いませんか。
恋人や夫婦になるほど気の合う二人でも、性別の違いもあるし、そもそも生まれ育った環境も習慣も異なる赤の他人同士。家事の“OKライン”が違っていたって当然です。
彼には彼の基準があり、相談者さんには相談者さんの基準があります。
それにも関わらず、より厳しい相談者さんの基準に合わせるよう求めるのは一方的ですよね。
逆の立場で同じことを求められたらどうでしょうか。「必要ないのになぜ」と負担に感じるし、ストレスになりませんか。
自分のためにしていることだ、と割り切って
「どうして私ばっかり……!」─── そんなふうにイライラしてしまう気持ちもわからなくありませんが、落ち着いて考えてみてください。
汚れや埃が気になってこまめに掃除をするのは、几帳面な性格である相談者さん自身のためですよね。
部屋が綺麗になることでもちろん彼も恩恵を受けますが、それは副次的な結果。もともとは自分が気になり、快適に過ごしたくて、自分のためにしていることです。
イライラしてしまうくらいなら、ちょっとくらい汚くても我慢して、彼が動くまで掃除しなければいいんです。
お互いの基準を尊重し、自分ルールを強要しない。─── これは円満な同棲・結婚生活を送る鍵です。
それに相談者さんの彼は、気付きさえすれば自発的に家事のできる人。一緒に生活を続けるうちに彼も相談者さんの基準に慣れ、自然とこまめに掃除してくれるようになる気もします。
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お悩み相談は現在もInstagramのストーリーズで受け付けています(匿名も可能)。真剣な相談内容には、種類を問わず可能な限りすべて答えます。
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ライター 安本由佳
慶應義塾大学法学部法律学科卒。2016年〜2020年1月 東京カレンダーWEBにて執筆。2020年10月15日 講談社文庫より初書籍「不機嫌な婚活」発売。2021年7月 集英社より「恋と友情のあいだで(コミック版)」発売、2022年10月よりフジテレビ(東京ローカル)およびFODプレミアムにてドラマ放送・配信中。