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LIFESTYLE

2023.01.15

舞台『マヌエラ』主演の珠城りょうさんに元タカラジェンヌの力丸莉帆さんがインタビュー【前編】

1999年に上演された舞台『マヌエラ』が、宝塚歌劇団元月組トップスターの珠城りょうさん主演にて上演されます。今回は、舞台にかける意気込みや見どころを、オッジェンヌで元宝塚歌劇団の力丸莉帆さんがうかがいます。

元月組トップスター・珠城りょうさん、退団後初となる主演舞台『マヌエラ』に挑む

PARCO PRODUCE 2023『マヌエラ』が本日1月15日に開幕! 宝塚歌劇団の月組トップスターを務めた珠城りょう(たまき・りょう)さんの、退団後初主演舞台作品として話題を呼んでいます。

そこで、同じく元タカラジェンヌで今はOggi専属読者モデルの力丸莉帆さんがインタビュー。2回に渡ってお届けします。前編では、珠城さんが考えるマヌエラ個人の魅力、ダンサーとしての役作りについてなど『マヌエラ』の作品にまつわるあれこれをお話しいただきました。

信念のある強さの中にある切なさやはかなさ。心の揺れをしっかり表現したい

力丸さん:お久しぶりです! 今日は『Oggi.jp』の取材でインタビューさせていただきます。

珠城さん:事前にいただいていたものに「元タカラジェンヌの力丸さんがインタビュアーとして」と書いてあったんだけど、さっきはまったく気づかなかったよ(笑)

力丸さん:覚えていてくださったことがうれしいです。今日はよろしくお願いします。まず、『マヌエラ』の出演オファーを受けられた時はどんな想いでしたか?

珠城さん:このお話をいただくまで、お恥ずかしいのですが「マヌエラ」という方を知らなくて。当時の資料を見ながらいろいろ学び、とてもやりがいのある舞台だと思いました。自分がよく観劇しているパルコプロデュースのステージに立てることもうれしいな。

力丸さん:この作品の見どころや、台本を読んだ時に珠城さんが受けられた印象を教えてください。

珠城さん:第二次世界大戦直前の激動期が舞台なので重い感じではあるのですが、その時代に生きている人たちの想いや考え方がダイレクトに伝わってくる内容で実際にキャストがそこに命を吹き込んだら、観客のみなさまにもっと深く響くものがあるんじゃないかなと思います。

物語全体としては、重厚で大人っぽい世界観。作品全体に色気が漂っている感じ。上海を舞台にしているから独特な雰囲気なのかもしれないな。台本を読んだだけでそう感じたから、そこに千葉さんの斬新な演出と音楽や衣装、セット、照明が加わった時にどうなるんだろう…? とワクワクしています。

力丸さん:とても楽しみです! 主人公の「マヌエラ」という方にどんな印象を持たれましたか?

珠城さん:誇り高く、自分の信念のもとに動いている人だと感じて。そんな揺るがない強さを持っているとともに、ひとりの女性としての弱やさ寂しさ、切なさもある。まだ考えが幼くてかわいらしい部分もあるのね。その様々な面が、カードをパッと裏返すように変わるというか。

ただ強いだけというわけではなく、いろいろなことを受け入れるのに時間がかかっているから、そういう発言に至っているということをきちんと表現しないといけないなと思う。前半部分は「とっつきにくいな、なんか嫌な感じだな」という印象を受けると思うのですが、中盤から後半につれて彼女の心の揺れを繊細に表現していくことで彼女の人間性がより魅力的に見えてくるんじゃないかな。“上海の薔薇”と呼ばれて、なぜ多くの人から愛されたのかということがわかるように、そこを大事にアプローチしていきたいですね。

力丸さん:女性らしいかわいらしさや弱さというのはどんな部分なのですか?

珠城さん:ちょっとクスッとしちゃうところがあって。うまくいかなかった時に、拗ねたり落ち込んだりする気持ちを包み隠さずに出しちゃうの、いつもはプライドが高いのに。そんな部分が垣間見れると、彼女も人間らしい部分があるんだなとチャーミングに見えるんです。そういうところはあえて大胆に演じた方が彼女らしさが出ると思うから、楽しみにしていてください(笑)

力丸さん:新鮮ですね! きっとマヌエラはとても魅力的な方なんだなと、お話を聞いただけで思います。

珠城さん:ビジュアル撮影でも華やかな衣装を着させていただいたのですが、これを着てステージに上がるとなったらまた印象が違うと思うので、その華やかさや煌めきが似合うような女性として演じたい。多くの人々を惹きつける魅力が明確になるように、動きやダンスの表現だけでなく、台本をしっかり読み込んでマヌエラの内面の素敵さも表せるようにしていきたいな。

感情を踊りにのせて表現することで、魂を解放するマヌエラに寄り添うダンスができるように

力丸さん:マヌエラと珠城さんご自身とで似ていると感じる部分はありますか?

珠城さん:彼女は正直すぎて、人間くさすぎて、不器用な生き方しかできない人なのかなと思っていて。私も自分の心に嘘がつけないので、その部分は似ているかもしれない。これはおかしいんじゃないかと疑問を持った時に、彼女はそれを流すことができない人。そんな人間性にも共感しながら作っていけるんじゃないかと思っています。

力丸さん:マヌエラはダンサーですけれど、男役のダンスとはきっとまったく違うんですよね。どんな感じなのですか?

珠城さん:マヌエラのダンスはテクニックというより、感情を踊りにのせて表現することに重きを置いていたんじゃないかなと。踊ることで魂を解放し、ここが自分の居場所なんだって自分自身に言い聞かせてきたんじゃないかな。

私自身は、ダンス=スポーツととらえているところがあったかも。体育会系だから(笑) 特に男役時代は、脚力や跳躍力など、自分の身体能力で補えてしまう部分もあったの。男役のダンスは速くてきびきびした力強い動きがメインじゃない? 今回はそんな直線的でシャープな見せ方ではなく、曲線的でまろやかな見せ方が大事になってくるから、アプローチを変えようと思っています。

現役の時は音をたっぷり使う踊りや、振りに意味が込められている踊りも好きだったから、今回も心の中でセリフをイメージしながら踊るやり方は使えるんじゃないかな。マヌエラの心の叫びを、踊りを通してお伝えしたいですね。

力丸さん:共演される渡辺 大さんの印象はいかがでしたか?

珠城さん:大さんが出演されている映像作品などでは、寡黙で硬派という役が多いのでそんなイメージが大きかったのだけど、実際にお会いしたら柔らかくて話しやすい方。私のライブも観に来てくださって。

力丸さん:惹かれ合うおふたりの空気感はどんな感じになるのか… ドキドキします。スタッフの先生方とのエピソードもございましたら教えてください。

珠城さん:音楽の玉麻(尚一)さんは、りほちゃんも知っていると思うけれど、タカラヅカ時代に何度かご一緒したことがあり、とてもドラマチックな曲を書いてくださる方だから、今回も楽しみなの。振付の本間(憲一)さんはビジュアル撮影の時に立ち合ってくださり、ポージングをご指導いただきました。いろいろ相談しながら、マヌエラのダンスを突き詰めていけるんじゃないかなと思っています。(演出の)千葉(哲也)さんはとても素敵な俳優さんでもあるので、どんなふうに作品を作っていかれるのか、今からすごく楽しみです!!

次回は珠城さんの今の生活についてやハマっていること、力丸さんとの思い出などをうかがいます。お楽しみに。

撮影/五十嵐美弥 ヘアメイク/MIRAN(Rouxda) スタイリング/久保コウヘイ 構成/淡路裕子

PARCO PRODUCE 2023『マヌエラ』公演情報

マヌエラポスター

【Story】
永末妙子(珠城りょう)はSKDで将来を期待されながらも、上海に駆け落ちし、生きていくためにダンスホールの踊り子となった。そこで、かつてムーラン・ルージュのスターであったパスコラ(パックン)に見いだされ、国籍不明で美貌の一流スターダンサー“マヌエラ”が誕生する。時は第二次世界大戦直前。日本海軍士官として上海に滞在する和田(渡辺 大)と惹かれ合いつつ、反発するふたり。妙子が街中で出会った、追われる青年チェン(宮崎秋人)やクラブに出入りする怪しい貿易商の村岡(宮川 浩)など、マヌエラを取り巻く人々も時代の波の中でうごめきながらそれぞれが確かに上海に生きていた…。

【Information】
<東京公演>
日程:2023年1月15日(日)〜1月23日(月)
会場:東京建物Brillia HALL(豊島区芸術文化劇場)
チケット:S席¥12,000、A席¥10,000、U-25チケット¥6,000(全席指定・税込)

<大阪公演>
日程:2023年1月28日(土)・29日(日)
会場:森ノ宮ピロティホール
チケット:¥12,800(全席指定・税込)

<福岡公演>
日程:2023年1月31日(火) 18:00開演
会場:北九州芸術劇場 大ホール
チケット:¥12,000、U-25チケット¥6,000(全席指定・税込)

脚本:鎌田敏夫
演出・出演:千葉哲也
音楽:玉麻尚一
振付:本間憲一
出演:珠城りょう、渡辺 大、パックン(パックンマックン)、宮崎秋人、千葉哲也、宮川 浩ほか

▶︎︎公式サイト

俳優 珠城りょう

10月4日生まれ、愛知県出身。2008年、宝塚歌劇団に94期生として入団。月組公演『ME AND MY GIRL』で初舞台。その後、月組に配属。10年、『THE SCARLET PIMPERNEL』で新人公演初主演。入団3年目での抜擢となった。その後も5度に渡って新人公演主演を務める。13年、初主演を務めた『月雲の皇子』バウホール公演は好評を博し、同年12月にも再演された。16年、入団9年目で月組トップスターに就任。近年では極めて異例のスピード出世となった。2021年8月、『桜嵐記/Dream Chaser』東京公演千秋楽をもって、宝塚歌劇団を退団。退団後の活動は、21年「明日海りお 1st Concert-ASUMIC LAB-」ゲスト出演、22年4〜5月「珠城りょう 1st concert『CUORE』」、22年5〜6月TBS日曜劇場「マイファミリー」など。
▶︎公式サイト
▶︎Instagram:ryo_tamaki_mg
▶︎Twitter:ryotamaki_staff

オッジェンヌ 力丸莉帆

福岡県出身。9年間宝塚歌劇団に所属していたという華やかな経歴の持ち主で、退団後は不動産関連会社で主に広報を担当。いちばんの趣味は舞台鑑賞!
▶︎Instsagram:@riho_rikimaru

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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