「か弱い」の意味とは?
いかにも弱々しい、またはもろい様子を指す言葉、「か弱い」。物に対してではなく、「か弱い女性」など人や生き物に対して使われることが一般的です。
『源氏物語』にも「我が身はかよわく、物はかなきありさまにて」と記載があることから、おそらく平安時代から使われている表現だと考えられています。
また古典文学の中には、「か弱い」を「あえか」と表現しているものもあります。現代で使うことは滅多にありませんが、意味は「か弱い」と同じで、弱々しくはかない様子のこと。若い女性に対して使われるのが一般的であり、上品で美しい様子を表す言葉でもあるのだとか。『源氏物語』や『栄花物語』などで記述が見られます。
類義語を紹介!
「か弱い」の類義語には薄弱、脆弱、繊弱、ひ弱いなどがあります。それぞれの意味や使い方について解説していきましょう。
薄弱(はくじゃく)
意志や体力が弱いことを意味します。「薄弱な体」や「意志が薄弱である」というように使うことができます。また、はっきりせずあいまいであるという意味で使うこともあります。「根拠が薄弱である」というような例文も挙げられるでしょう。
脆弱(ぜいじゃく)
もろくて弱いという意味を持ちます。「薄弱」と同じように、健康面や意志の弱さに対して使うことが可能。またそれに加えて、制度や物に対して使うこともあります。例えば、壊れやすい物に対しては「脆弱なおもちゃ」などと表現したりしますし、「国家の制度は未だ脆弱である」というように使うこともできますね。
繊弱(せんじゃく)
か細く弱々しい様子を意味します。他の類語と比べて、「細い」というニュアンスがプラスされていると捉えると分かりやすいかもしれません。「繊弱な神経」だとか「繊弱な紐」というような表現に用いられます。華奢な女性を「繊弱」と表現する場合もありますね。
ひ弱い
こちらも細くて弱々しい様子を表す形容詞です。「か弱い」は見た感じ弱そうという、見た目で判断したニュアンスで使われますが、「ひ弱い」は実際弱い場合に使うことが一般的。「ひ弱な体」といった言葉に使われます。
か弱い女性の特徴4選
か弱い女性はモテるというイメージがありますよね。その理由は、男性の守ってあげたいという心理をくすぐるからです。では、か弱い女性にどのような特徴があるのでしょうか? 以下では4つの特徴を紹介しています。
無理をしない
か弱い女性は、頼ることが上手い女性とも言えます。例えば力仕事があった時、楽々とこなすのではなく無理をしない程度で男性に助けを求めるのが、か弱い女性の特徴の一例。そのか弱さが、異性の「守ってあげたい」「頼ってもらいたい」「なんとかしたい」という庇護意識やプライドを刺激するのです。
言葉遣いが丁寧である
言葉遣いが荒い人に、か弱い印象は抱きにくいもの。か弱さは女性らしさでもあります。丁寧な言葉遣いや、おしとやかな話し方に女性らしさを感じる男性も多いのです。
お人好しである
周りからの頼み事を断れなかったり、なんでも許してしまう女性は、か弱い印象を与えることも。自分の意志をあまり通そうとしない謙虚な姿が、弱々しさを引き立たせています。そんな姿に「なんとか助けてあげないと」という気持ちが掻き立てる男性もいるのです。
落ち込みやすい
か弱い女性は、感受性が豊かでデリケート。そのため、何かショックなことがあれば、わかりやすく落ち込んでしまうことも。友人や同僚、知人の中には思わず心配になって声をかける人も多いことでしょう。
か弱さをアピールするためには?
次は、か弱さをアピールする行動について解説していきます。「男性からの注意をひける、か弱い女性に見せたい!」と思った方は、自分にできそうなことがあるかどうか、確認してみてくださいね。
自分の弱みを見せる
か弱さをアピールするには、自分自身の弱みを相手に見せること。「実は私ね…」と悩み相談をして見たり、苦手としていることを話してみましょう。普段仕事に一生懸命取り組んでいる人の弱みほどギャップを感じ「守ってあげたい」と奮い立つ男性もいるはず。
できないことは周りに頼る
なんでもかんでも1人でやらないと、と思わなくて良いのです。ある程度人にお願いしたり、助けを求めた方が可愛らしい印象を与えるでしょう。だからといって最初から頼りっぱなしになるのは良くないこと。できる限り自分で頑張ってから人に頼るようにすると、周りからの印象も良いでしょう。
自己中にならない
自分の意見を強く押し通そうとしたり、傲慢な態度を取るのはNG。か弱さをアピールしたいなら、謙虚な姿勢を忘れてはいけませんよね。誰かに頼る時も「これやってよ!」などと伝えてしまうと、か弱いどころか自己中な女性として見られてしまいます。「ちょっとお願いがあるんだけど…」くらいの控えめな態度で相手に接すると、「助けてあげたい」と思ってもらえるでしょう。
隙を見せる
完璧主義な人には近づきがたいですよね。「守ってあげたい」「放っておけない」と男性に思われる女性は、隙を見せるのが上手なのです。例えば怖がりであるとか、涙もろいであるとか…。か弱い部分をたまに見せることで、男性の心理をくすぐることができるハズ。
「か弱い」の英語表現も紹介
最後に「か弱い」の英語表現を3つほど紹介しておきます。
weak
弱い、もろいという意味です。使い方は様々で人や物だけでなく、制度や意志の弱さも表現できます。味が薄い、アルコール度数が弱いというのもweakで表現でき、「Make my drink weak(私のお酒は弱くしてほしい)」というような使い方もできます。
delicate
繊細、もろいという意味の他に、上品という意味も含むdelicate。植物や人間の肌に対して使うことが多いでしょう。扱いが難しいというニュアンスから、気難しい、慎重なという意味も持ち合わせています。
feeble
feebleは体力、意志、音や光が弱いという意味を持つ形容詞です。feeblyというように副詞の形にすることで、「弱々しく、かすかに」と使うこともできるでしょう。名詞の形にする際はfeeblenessと変形します。
最後に
今回は「か弱い」の類語や英語表現、そしてか弱い女性について解説してきました。
か弱い女性をアピールするとしても、あざとすぎるのは考えもの。一生懸命頑張るところと人に頼るところを上手く分けることや、謙虚な姿勢があって初めて、他人が「守ってあげたい」と考える雰囲気を醸し出すことができそうです。
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