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2022.10.27

体外受精移植完了。白い光と一緒に卵がビュンって飛び込んだ<30代の不妊治療vol.120>

妊活歴が3年目に突入した主婦ライター・34歳クロサワキコの不妊治療体験レポ Vol.120。夫の精索静脈瘤の手術や人工授精、体外受精とステップアップを重ねていくなかで感じてきたリアルな本音をお届け。今回は、体外受精の移植が終わった後の話。

受精卵がおなかに入った瞬間を夫に熱く語る【30代からの不妊治療】

妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。

前回は、体外受精の移植当日の話をお届けしました。今回は、体外受精の移植が終わった後の話。

移植を終えてすぐにお手洗いへ向かい、パンパンに膨らんだ膀胱のおしっこを全部出してやっとスッキリした私は、個室で待つ夫のもとへ向かいました。夫は一人で歩いて戻ってきた私に少しびっくりした様子。

「お! ご苦労さま。無事に?」

「うん! 尿だめがしんどかったけれど、先生に子宮のなかが良く見えるって褒められたよ。移植の瞬間、私も一緒にモニターを見てたんだけど、白い光と一緒に卵がビュンって飛び込んだの。で、泣いちゃった」

「え、泣いたの(笑)? そんなにハッキリ見えるものなんだねぇ」

私は、BBの胚盤胞を持ってきた男性スタッフの「移植します」という声とT先生の「お願いします」という声が大きくてびっくりしたことや、卵だと思った白い光が実は空気だったこと、でもその瞬間は確かに移植されていたというT先生の説明など、自分の目に焼き付いている光景を事細かに夫に熱弁しました。

「ああいうのってさ、衛生上難しいのかもしれないけれど、本当に感動的だったの。あの瞬間をアナタにも見せてあげたかった。まさか移植の瞬間にこんな気持ちになるとは思わなかった」

「そっか。だけどこうして終わった直後に、キミが大興奮で話をしてくれるだけでも、なんだかその場にいたような気分になれるよ」

隣の部屋で一人で待っていた夫にとっても、この日この瞬間はとても大切な時間だったようです。

「トイレは大丈夫なの?」

「先生にOKって言われたからもう済ませてきた。はいこれ」

夫に、T先生に渡された紙を渡しました。

「内膜14mmでBBの移植か。いやぁ本当、無事にできてホッとした。これでボクたちの体外受精1回目が完了ってことだね」

「うん」

移植にかかった時間や費用は?

クレジットカードで支払う
(c)Shutterstock.com

体外受精の移植自体、私の場合は10分ほどでした。ただ、待ち時間が長かったこともあり、結局着替えを済ませて個室を出たのはもうお昼過ぎ。結果を調べる判定日は9日後になり、その日まで追加(黄体ホルモンを補充するため)の膣剤・ウトロゲスタンが処方されました。

この日のお会計は19万円ちょっと(当時は保険適用前なので自費でした)。もう金額に驚かなくなっている自分がいました。というか、金銭感覚を麻痺させないと普通にクレジットカードを切れないレベルの支払いが続いて、いちいち動じていられなくなっていました。

病院を出ると、なんだかまだおなかが痛い。

「なんだかおしっこを我慢しすぎたせいか、まだ膀胱のあたりがシクシク痛む…」

「え!? じゃあタクシーで帰ろう」

歩けないほどではないけれど、この時、私も夫も採卵の日の帰り道のことを思い出していました。その場にうずくまるほどの激痛が走ったあの日。

おなかがすいたし、体外受精が移植まで完了した記念すべき日なので、お祝いがてらおいしいものを食べに行きたかったけれど、同じ失敗を繰り返したら大変。大事をとってまっすぐ家に帰ることにしました。

夜はシャワーだけ。おなかを撫でながら胎児ネームを考える

お腹を触る女性
(c)Shutterstock.com

帰宅後、ドッと疲れがでたのか、2時間くらいゆっくり昼寝をしてしまいました。夢を見ることもなくしっかり爆睡。起きると膀胱の痛みもすっかり消えていてホッとしました。

リビングへ行くと、夫が「お昼ごはん、近くのスペイン料理屋でパエリアをテイクアウトしてきたんだけど温めようか?」と準備をしてくれました。

「うん、ありがとう。あぁ赤ちゃん、着床してくれるといいな」

「もう名前つけちゃう?」

「え? 早くない?」

「生まれてからの名前はまたちゃんと考えるけどさ、胎児ネームといって、おなかのなかにいる間に呼びかける用の名前をつける人もいるみたいなんだよ。ほら、キミのおなかにはもうBB(胚盤胞になった時のグレードのこと)がいるじゃない。家族として迎え入れる準備、ボクも何かしないと! と思っていろいろ考えていたんだよね。ずっとBBって呼ぶわけにもいかないしさ(笑)」

移植した当日なのにかなり気が早すぎる気もしますが、夫なりに考えて一生懸命提案してくれているのがわかったので、すごく嬉しかったです。この日はおなかを撫でながら一緒に胎児ネームを考えて過ごしました。

まだどうなるか未来はわかならないけれど、胎児ネームを考えていたら、不思議とおなかにいるBBの胚盤胞がきちんと着床し育っていくイメージがどんどんリアルにわいてきました。

この日の入浴は湯舟につからず、シャワーだけ。移植以降も1日3回のウトロゲスタンは続きました。なかなかゆっくり眠れる日は遠そう…。次回は、判定日までの様子をお話ししたいと思います。

これまでの記事▶︎不妊治療体験レポ

TOP画像/(c)Shutterstock.com

※この記事は2020年の内容です。最新情報は厚生労働省HPをご確認ください。

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クロサワキコ

34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。


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