妊活にも影響あり! 骨盤のゆがみをチェック!
鏡の前に立って、なんだか骨盤がゆがんでる気がする…と思ったり、周囲から姿勢の傾きを指摘された経験はありませんか?
骨盤は、上半身と下半身をつなぎ支える、重要な役割を担う部分です。ダイエットやスタイルの話に骨盤は欠かせないワードになっているのではないでしょうか。
実は、この“骨盤のゆがみ”、妊活や出産にも影響があるといわれています。今回は骨盤のゆがみをテーマにお話ししていきます。
まずはあなたの骨盤のゆがみ度チェック!
実際にあなたの骨盤がゆがんでいるのか、チェックしてみましょう。
★自宅で簡単! 骨盤チェック方法
【1】足踏みチェック
床に印をつける。目を閉じて、腕を前後に振りながら、太ももを上げて、50回足踏みをする。終わったら位置を確認し、最初につけた印よりも30cm以上ズレがあれば、ゆがんでいる可能性あり。
【2】直立チェック
壁に後頭部からかかとをつけ、直立する。壁と腰の間に、第二関節を曲げた手のひらが入れば、骨盤の位置はおおむね正常。こぶしが入る場合は骨盤が前に、手のひらが入りにくい場合は、骨盤が後ろに傾いている可能性あり。
※あくまでもひとつの目安としてご参考ください。正確な骨盤の状態については、病院で検査を受けて下さい。
骨盤がゆがむのはなぜ? 男女で違う骨盤の差
男女で骨盤の仕組みに違いがあることをご存知ですか? 女性の骨盤は、赤ちゃんを産むために、男性の骨盤に比べ、大きく丸みを帯びたものになっています。実は、男性にはないこの特徴によって、「ゆがみ」も発症しやすくなっているのです。
骨盤がゆがむことで、体全体のバランスが崩れてしまいます。内臓が下腹部へ下がることで下腹部が出た状態になってしまったり、体重のかかりかたが左右で異なることによりO脚の原因となったり、といった影響が出てしまうのです。
骨盤のゆがみは妊活・妊娠にも影響大!
骨盤のゆがみは妊活から妊娠にまでも影響します。骨盤がずれることで、血液の流れが滞り、卵巣や子宮の機能を低下させてしまう可能性があります。機能が低下することで、妊娠に必要な脳からのホルモンである、卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンの分泌の指令が受け取れず、卵子の成長や排卵が阻害されてしまうのです。
また、ゆがみは妊娠後の赤ちゃんへも影響があります。骨盤がゆがむことで、子宮の位置が下がり早産になったり、赤ちゃんに十分な栄養がいきわたらなくなる可能性があるのです。
現代人のほとんどが骨盤がゆがんでいる?! まずは日常生活の「癖」を意識して
女性の骨盤はゆがみやすく、日常のちょっとした癖から骨盤のゆがみは発生します。仕事中、足を組むことが癖になっていませんか? 資料やパソコンが入ったカバンを、毎回同じ肩にかけてはいませんか?
まずは、無意識にしてしまっている癖に気付くこと、そしてその癖を意識してなるべく控えるようにすることを心がけましょう。
また、癖を意識すると共に、ちょっとしたストレッチも取り入れ、少しずつゆがみをなおしていきましょう。
まず、仰向けに寝転んで膝をたてます。膝をぴったりくっつけたまま両足を左右に倒ます。左右のどちらか倒しづらい方があれば、あなたの骨盤は歪んでいるかもしれません。ゆっくりと、痛みを伴わない程度にこの動作を繰り返してみてください。
女性の骨盤がゆがみやすいのは、赤ちゃんを授かるからこその仕組みでもあります。普段の生活から意識して、少しでも歪みを正すことを癖づけてみてください。
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医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。