ライター・安本由佳が悩める女性の人生にアドバイス♡<働く女性のお悩み相談室#114>
前回記事:『「蛙化現象」治し方は…? 異性からの好意に嫌悪感を抱く自分に悩みます』
こんにちは、ライター・安本由佳です。
私のInstagramに届いたお悩みの中から、ぜひ皆さんと共有したい内容をピックアップ。一緒に答えを探していきます。
今回みなさんと一緒に考えたいお悩みはこちら!
【お悩み】
30代前半、婚活中です。父親を早くに亡くし、二人きりで支え合ってきた母がこの数年で2度病気になりました。現在は経過観察中ですが、日常生活に少し手助けが必要だったり気弱になっているし、結婚後もできれば同居してあげたいと考えています。結婚にあたっての条件や希望は、最初の段階で伝えておいた方がいいですよね?
最初に「すべてを話す」のが誠実…?
結婚を見据えて婚活している相談者さんは、おそらくこんな風に考えているのだと思います。
この人といい雰囲気になり、デートを重ね、いざ結婚しようという話になったとしても、「母と同居したい」と伝えたらどうなるのだろう。快諾してくれるだろうか。もし断られたら、それまでに費やした時間が無駄になってしまわないか。
30代前半だし、結婚に結びつかない恋愛に時間を割きたくはない。だったら最初から「母と同居してもいい」と確約をとった上で関係を進めたい。そのほうがきっと相手に対しても誠実だよね、と--。
確かに一理ありますし否定はしません。ただ相手の立場に立ってみると、この考えは独りよがりだとわかるはず。
確約を得る側の相談者さんは、すべて話してスッキリしますよね。もし「同居は嫌だ」と言われてしまっても、まだ何も始まっていない段階だから傷も浅くて済みます。
しかし冒頭から条件を突きつけられる男性はどうでしょう。
もちろん中には「母親思いの素敵な女性だな」と受け取ってくれる相手もいるとは思うし、同居ウェルカムの男性もいるでしょうが、残念ながらそういう人は少数派。
まだ何も始まっていない段階で、よく知らない女性の、まったく知らない親との同居を確約させられたら…… 敬遠したくなるのが大半の反応ではないでしょうか。
結婚の条件は、互いに歩み寄って決めること
結婚相談所やお見合いなど釣書で結婚を決める縁談はまた別ですが、恋愛結婚は恋愛がベースにあります。
好意を抱き、デートを繰り返しながら互いを知り合う中で「この人と人生を共にしたい」という気持ちが盛り上がり、決意が固まって、結婚に至るのが恋愛結婚です。
別の人生を生きてきた他人どうし、もちろん意見の食い違いも価値観の相違もありますよね。それでもその相違を乗り越えられるのは、相手に対する思いやりと、互いに支え合って生きていくんだという強い意志があるからです。
「結婚後も母親と同居したい」という相談者さんの希望も、互いに結婚の意志を固めた後、具体的にどうすれば納得できるか、ストレスなく生活していけるか、二人で話し合うべき内容ではないでしょうか。
結婚の希望や条件は、押し付け合うものではなく、歩み寄って決めること。
どんな部屋で同居するのか、完全同居なのか二世帯住宅なのか、あるいは同じマンションの別の部屋でもいいのか……etc. 解決策も色々あります。
独りよがりに考えず、まずは愛を育み、互いに思いやれる関係性を構築してください。
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お悩み相談は現在もInstagramのストーリーズで受け付けています(匿名も可能)。真剣な相談内容には、種類を問わず可能な限りすべて答えます。
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ライター 安本由佳
慶應義塾大学法学部法律学科卒 化粧品メーカー広報、損害保険会社IT部門で勤務したのちフリーランスへ。 2015年に軽井沢に住まいを移し、ホテルやカフェのPRに従事するほか、軽井沢暮らしを紹介するコラムを連載中。2016年〜2020年1月 東京カレンダーWEBにて執筆。2020年10月15日 講談社文庫より初書籍「不機嫌な婚活」発売。現在Amazonにて販売中。