【29歳・バツイチなはずの彼が既婚者だったケース】
絵梨花さん(仮名)は、飲み会で知り合った男性・野上さん(仮名)と意気投合し、出会って1ヶ月で交際をスタートさせました。初対面の段階では「バツイチです」と自己紹介をされたので、野上さんが既婚者だとは夢にも思わなかったと絵梨花さんは振り返ります。
「しかも野上さんを飲み会に誘っていた共通の知人たちも、彼のことはバツイチだと認識していました。だから野上さんとの交際が深まるまでは、既婚者だなんて気付きようがなかったんです…」
絵梨花さんは何度も野上さんの自宅に行っていましたが、妻や子どもがいる気配はなかったことから「完全に独身のひとり暮らしだと思っていた」と言います。
交際半年で彼が“既婚”だと発覚…
婚活も視野に入れていた絵梨花さんは野上さんと真剣交際を続けていたそう。交際6ヶ月目に入った頃に「そろそろ関係を進めたい」という理由で絵梨花さんが両親との食事に野上さんを誘ったあたりから、様子がおかしくなったとのこと…。
「なんだかんだと理由をつけて、うちの両親と会おうとしないんです。『仕事で都合がつかない』とか『ちょっと体調が』などと言うんですが、それならばとかなり前もって予定を組もうとしても『先の予定が読めない』と言って逃げるんです。
さすがに何か変だなと思っていましたが、もしかしてまだ結婚する気がないのかも、と思ったらそれ以上強く言うこともできずにいました」
しかしちょうどその頃に、野上さんの自宅で公的な郵便物を目にする機会があった絵梨花さんは、そこに妻や子どもと思われる名前が書かれているのを見て、野上さんが既婚者であることを知ったそうです。
「その郵便物を彼に突きつけて『どういうこと!?』と問い詰めたら、まだ妻と籍が入ったままでバツイチにはなっていないと白状してきました。その時点で別居生活は2年目だけど具体的な離婚の計画も立てていないとのことだったんです…」
離婚するのかしないのか… 彼に二択を迫るとあっさりと逃げられた
彼が既婚であることを知った以上、現状のまま交際を続けたくないと考えた絵梨花さんは、野上さんに対して「離婚するのか、しないのかはっきりして」と迫りました。ところが野上さんは絵梨花さんからの問いにしっかりと答えることはなく、その日を境に連絡が取りにくくなり、ついにはLINEも電話も無視するように。つまり絵梨花さんのもとから逃げてしまったのだそうです…。
「それから少しして、たまたま野上さんの事情を知る人に出会ったので話を聞いたんです。野上さんには昔から浮気癖があり、愛想を尽かした妻が子どもと一緒に出て行き別居中ということを知りました。
結婚も視野に入れて真剣に付き合っていたつもりなのに半年も騙されていたという事実がつらいですし、彼の本性に全く気付けなかった自分にも腹が立ちます。今もなかなか前を向くことができないままで、また以前のように他人を疑わずに関係を築いていく私に戻れるのか…、まったく自信がありません」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。