【27歳・初めての恋人が既婚者だったケース】
学生時代は恋愛に縁がなく、勉強に打ち込んできた優梨奈さん(仮名)。社会人になってからも同世代の男性は幼く見えてしまってなかなか恋愛感情が湧かずにいたところ、仕事で知り合った10歳年上の男性・乃木さん(仮名)に惹かれ、不倫関係になってしまったのだとか…。
「彼は私の周囲にいる男性のなかで一番、大人だったんです。女性の扱いが上手なジェントルマンで、話していても勉強になったし、私の知らないことをたくさん知っていました。不倫である自覚はありましたが、家庭を壊さないつもりでしたし、奥様には絶対に気づかれないようにと気をつけていました」
1年半続いた乃木さんとの関係は、乃木さんが「他に好きな子ができた」と告げてきたことで一瞬で終わりを迎えました。優梨奈さんはそこで初めて、乃木さんは紳士的な大人ではなく、女性関係が激しい遊び人だったと知ったと言います。
男性不信に陥り、仕事関係者の男性と話すのも困難に…
優梨奈さんは、人生で初めて交際した乃木さんに裏切られたことがきっかけで男性不信に陥ってしまい、プライベートはおろか、仕事でも男性と話をすることが難しくなっていったのだとか。
「男性というだけで構えてしまうというか、相手が仕事の関係者なのにきちんと話をすることができなくて、信頼関係が築けなくなりました。男性からメールがくるだけで吐き気がしたり、電話や対面で話しているとお腹や頭が痛くなってきて、仕事どころではなくなってしまうようになって…。
このままじゃ仕事もまともにできないと思い、現在は休職して実家に戻り、自宅でできるアルバイトをしながら暮らしています」
幼い頃から勉強熱心だった優梨奈さんは、小説などで知る「不倫」の怖さと同時に、禁断の愛のような情熱的な面に一抹の憧れも抱いていたのだそう。しかし実際に自分が不倫をしてみて、その空虚な関係性を改めて目の当たりにし、不倫は何ひとつ自分のためにならなかったばかりか後悔しか生み出さなかったと話します。
戻れるなら不倫前の自分に戻りたい
「戻れるなら、乃木さんと付き合う前の自分に戻りたいです。初めて真剣に愛した男性が既婚者で、さらに相手は私のことを遊びの相手としか見ていなかったという現実が残酷すぎて、いまだに受け入れられません。このまま男性を信用できずに年を重ねるのかと思うと、おそらく私は結婚もできないんじゃないかと怖くなります。
今はリハビリを兼ねて、男友達がいる飲み会に少しずつ行くようにしていますが、やっぱり30分もすると具合が悪くなってきてダメです。頭では自分がまいた種だとわかっているのですが、人並みに恋愛をして適齢期がきたら結婚をするという夢が、私にとっては到底叶いそうにもなくとても難しい夢になってしまいました…」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。