目次Contents
この記事のサマリー
・不信感とは「信じていない思い」「信用できないという気持ち」を表します。
・不信感は、人だけでなく、物事・制度・考え方など幅広い対象に向けて使われる言葉です。
・職場で「不信感」という言葉を使うと、相手を否定している印象を与える場合があるため注意が必要です。
職場での一言や、メールの言い回しをきっかけに、「今の表現、強すぎたかも…」「相手に不信感を与えていないだろうか?」と不安になった経験はありませんか? 不信感は、目に見えない感情でありながら、人間関係やコミュニケーションの質を大きく左右します。
この記事では、「不信感」という言葉の正確な意味を辞書に基づいて整理し、日常やビジネスの場で誤解なく使うための視点を丁寧に見ていきましょう。
「不信感」とは? 定義からわかる「相手を疑う心」の本質
「不信感」とは、相手や物事を信じていない、信用できないという気持ちを指す言葉です。辞書では次のように説明されています。
ふしん‐かん【不信感】
信じていない思い。信用できないという気持ち。「政治に対する―」「―がつのる」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
場面別の「適切な使い方とニュアンスの違い」
「不信感」という言葉は、日常会話だけでなく、職場やメール、SNSなどさまざまな場面で使われます。ただし、どのシーンでも同じ感覚で使えるわけではありません。感情を表す言葉だからこそ、使い方次第で受け取られ方が大きく変わります。
ここでは、場面ごとの使い分けやニュアンスの違いを整理し、誤解を招かない表現のヒントを確認していきましょう。

日常生活での例文と微妙なニュアンスを比較
日常会話では、「不信感を抱く」「不信感を覚える」「不信感が募る」といった言い回しが使われます。いずれも「信じていない思い」を表しますが、受け取られる印象には差があります。
例えば「少し不信感を覚えた」は一時的な感情を示しやすい一方、「不信感が募っている」は、その気持ちが積み重なっている状態を連想させます。感情の強さや継続性をどう伝えたいかで、表現を選ぶことが大切です。
職場で求められる慎重さ
職場で「不信感」という言葉を使うときは、特に慎重さが求められます。「〇〇さんに不信感があります」と直接的に伝えると、相手の人格や姿勢を否定したように受け取られてしまうでしょう。
あくまで「信じていない気持ち」という主観を示す言葉であるため、事実確認や状況説明と切り分けることが重要です。誤解を避けたい場合は、「確認したい点がある」「少し気になることがある」といった表現に言い換える工夫も有効です。
英語で伝える「不信感」
英語では、「不信感」を一語で完全に置き換える表現は限られています。例えば “distrust” は「信じていない気持ち」を示す名詞として使われますが、やや強い印象を与える場合があります。
他に “have reservations about”(〜を全面的に信用していない)という表現もありますよ。日本語と同様、相手や状況に応じて慎重に選ぶことが求められます。

不信感を理解し「コミュニケーションを改善する方法」
「不信感」は、ただ抑え込むべき感情ではなく、コミュニケーションを見直すきっかけにもなります。信じていないという気持ちが生まれた背景を整理し、言葉の選び方や伝え方を工夫することで、関係性が悪化するのを防ぐことができます。
ここでは、日常や仕事で役立つ向き合い方について考えていきます。
不信感が生まれる原因と対処法
「不信感」は、約束が守られなかった、説明が不足していたなど、何らかの出来事をきっかけに生じることがあります。ただし、その出来事自体と感情は切り分けて考えることが大切です。
実際のやり取りを振り返り、「何が分からなかったのか?」「どの点が信用できなかったのか?」を整理することで、冷静な対話につなげやすくなります。
SNS・メールでの「穏やかに伝える技術」
SNSやメールでは表情や声のトーンが伝わらないため、「不信感」という言葉は強く響きがちです。そのまま使うと、相手を責める印象が強調されてしまうこともあるでしょう。
気持ちを伝える場合は、「念のため確認させてください」「状況をもう一度共有いただけますか」「少し気になっていることがあります」といった表現に置き換えると、感情を直接ぶつけずに済みます。言葉を選ぶことで、不必要な対立を避けることができます。

「不信感」に関するFAQ
ここでは、「不信感」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「不信感」とは、簡単にいうとどんな意味ですか?
A.「不信感」とは、信じていない思い、信用できないという気持ちを表す言葉です。
Q2. 人以外のものに対しても「不信感」は使えますか?
A.はい、使えます。例えば「新制度に対する不信感」のように、人ではなく、物事や考え方、制度などに対して用いられています。対象を限定しない点が、この言葉の特徴です。
Q3. NGな使い方はありますか?
A.「あなたに不信感があります」「会社に不信感しかありません」といった表現は、感情を断定的にぶつける形になりやすく、対立を深める原因になりがちです。不信感はあくまで「気持ち」であるため、事実や要望とは分けて伝える配慮が欠かせないでしょう。
最後に
「不信感」とは、相手を疑う気持ちそのものではなく、信じたいという前提が揺らいだときに生まれる感情だといえます。小さな違和感の積み重ねが、人との距離や関係性を変えてしまうことも少なくありません。
だからこそ大切なのは、感情を放置せず、なぜそう感じたのかを言葉にしてみること。「不信感」という言葉は、関係を断ち切るためではなく、見直しや対話のきっかけとして使われるべきものだといえるのではないでしょうか。
TOP画像/(c)Adobe stock



