「目が笑っていない」とは?
相手に対して、「にこやかに話しているのに、なんだか怖いな」という印象を抱いたことはありませんか? その原因は「目」にあるかもしれません。まずは「目が笑っていない」という表現について、迫っていきましょう。
「目が笑っていない」の意味
「目が笑っていない」とは、「表情全体は穏やかに笑っているようなのに、目もとだけは無表情に見える状態」のことです。顔の下半分や雰囲気は笑っているようでも、目だけ無表情なのでそのギャップから、「怖い」と思われてしまうことがあります。
「目は口程に物を言う」という慣用句を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。「目は口程に物を言う」は、「声に出していなくても、目の表情で言いたいことが伝わってしまう」ことを表す慣用句です。笑っていても目だけが無表情だと、相手に本心では笑っていないことが伝わってしまうことがあります。
「目が笑っていない」人の特徴
「目が笑っていない」とは、具体的にどのような表情なのでしょうか。特徴を考えてみましょう。
1:目と口が同時に動く
意外と知られていないことかもしれませんが、人は笑う時にまず、口が笑うかたちになるのだそうです。その後に目の形が変わるのだとか。
つまり自然な笑いとは、口のあとに目が動くという順番があります。したがって、笑う際に目と口が同時に動くと「作り笑い」のような不自然な笑いに見えてしまうことがあるのです。その不自然さが、「目が笑っていない」と思われる原因の一つと考えられます。
2:目の形が三白眼ぎみ
目の形も、笑った時の印象に影響しているかもしれません。黒目が瞳の上に偏っており、左右と下部の三方向に白目があるかたちの目を「三白眼(さんぱくがん)」といいます。三白眼は黒目が小さめで、蛇のような目に見えたり、猫の目のように見えたりすることから、「クール」「ミステリアス」な印象を抱かれることが多いです。
しかしその反面、目つきが悪くて不気味だと思われることも。
「目が笑っていない」人の心理や原因
「目が笑っていない」人の特徴を紹介しましたが、「目が笑っていない」と言われてしまう人の心理とはどのようなものなのでしょうか。また、そんなつもりは無くても「目が笑っていない」と思われてしまう人もいます。なぜそのように思われるのか、原因についても迫っていきましょう。
1:人付き合いに苦手意識がある
人付き合いが苦手な人は、上手な会話の仕方や相槌の打ち方が分からないという人も多いのではないでしょうか。そのため、緊張して笑顔がぎこちなくなってしまうことも。不自然な笑顔が「目が笑っていない」と思われてしまう原因なのかもしれませんね。
2:相手に興味がない
話の内容が面白くなかったり、そもそも話している相手に興味がないときは上の空になりがち。「早く話が終わらないかな」と思ってしまうこともあるのではないでしょうか。そんな時の笑いは作り笑いで「目が笑っていない」人になってしまうことが多いです。
相手や物事に興味があるときというのは、目がいきいきとして見えます。それも「目は口程に物を言う」に当てはまりますね。
3:寝不足
睡眠状況も目つきなどの表情に影響します。疲れが取れていないと目もとがむくんでしまったり、隈ができてしまったりしませんか? また、寝不足によって精神的に限界がきている場合も。無理に笑おうとするので、「目が笑っていない」と思われてしまうのです。
4:別のことを考えている
相手と会話しながら、別のことを考えているため上の空で笑ってしまっている場合があります。話に集中していないため、取り繕った笑顔になりがちです。
5:心理的な壁が厚い
「目が笑っていない」人は、相手を信頼するまでに時間がかかる慎重な人が多いです。相手を警戒する気持ちから、心から笑えず「目が笑っていない」人になってしまいます。
「目が笑っていない」と言われ悩んでいる人へ
そんなつもりはなくても「目が笑っていない」と言われたり、怖い印象を抱かれたりして悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。そこで、印象を柔らかくするための方法を一緒に考えてみましょう!
1:自分に自信を持つ
例えば、笑った顔や笑った時に見える歯などにコンプレックスを抱いている人は、笑顔が固くなりがちです。変な顔になっていないかと不安になるため、心から笑えずにいる場合もあります。
自分に自信を持つことは難しいですが、自分磨きをする、鏡の前で笑う練習をしするなど、自分の自信につなげていきましょう。
2:表情筋をほぐす
表情筋が衰えていると、ぎこちない笑顔になったり、目もとの動きが悪くなったりして「目が笑っていない」と思われることがあります。
そこで、表情筋をほぐすトレーニングをしてみましょう。トレーニングを行うことで、顔にハリがうまれ、若々しいイメージに。口の動きを意識しながらゆっくり「あいうえお」と言うトレーニングや、口の中で舌をゆっくり回すトレーニングなど、手軽に表情筋を鍛えることができるトレーニングがあります。ぜひ調べてみてくださいね。
3:睡眠をとる
「目が笑っていない」ように見える原因の一つとして、睡眠不足を紹介しました。睡眠が足りていないと、目つきが悪く見えるだけでなく、肌の調子も悪くなってしまいます。十分な睡眠をとって、コンディションを整えましょう。
理想は6時間から8時間の睡眠と言われていますが、寝る前にスマホやテレビを見過ぎないなど、目を労わって睡眠の質を高めることも重要です。
4:無理に笑おうとしない
笑顔が苦手な人は無理に笑おうとすると、余計ぎこちなくなってしまうことも。思いきり笑わなくても、微笑んだり相槌を打ったりするだけで、相手は「話を聞いてくれているんだな」と思うことができます。
笑うことが苦手でも大丈夫。コミュニケーションで大切なのは、リアクションをとることです。
最後に
「目が笑っていない」とは、「表情全体は穏やかに笑っているようなのに、目もとだけは無表情に見える状態」のこと。怖いと思われる反面、ミステリアスで物語の主人公のような雰囲気も持っています。そういった良い面にも目を向けて自分を受け入れてあげることで、コンプレックスと向き合うことができるのではないでしょうか。
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