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「紙撚り(こより)」の漢字・由来
紙を綴じるときに使ったり、細工物の材料となる「紙撚り(こより)」。
細く切った紙をひねって、ひも状にする=「紙」を「撚る(よる)」からなる「かみより」の音が変化し、「こより」と読むようになりました。「紙縒」と表記することもあります。
「紙撚り(こより)」の使われ方
実は、「紙撚り(こより)」にはさまざまなものに使われています。
特に丈夫な紙を原料にしたものは「元結(もとゆい)」と呼び、身近なところでいうと、力士のマゲを結っているものが「元結」です。昔から冊子の綴じ紐や髪を束ねるために使用されていました。
また「紙撚り(こより)」に糊を引き、染色や箔加工を施したものを「水引(みずひき)」といい、ご祝儀袋や贈答品の表紙に使用されている飾り紐に使われています。
案外、身近なところで使われているものなんですね。
「紙撚り(こより)」はティッシュとは違う?
「紙撚り(こより)」というと、ティッシュを細くねじったものをイメージしませんか?
ティッシュで作ったこよりを鼻に入れて、どちらが長くくしゃみを我慢できるか、などの遊びをしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実はティッシュなどの薄く柔らかい紙をねじって作るものが「紙撚り(こより)」と呼ばれることもあり、髪を結ったり紙を綴じたりするものには使いませんが、例えば七夕の短冊を結ぶときなどに使われます。
「紙撚り(こより)」綴じとは? 綴じ方を解説
「紙撚り(こより)」綴じについて
古来より紙を綴じる時に使われてきた「紙撚り(こより)」。
紙を何枚か重ねて上下に穴を開け、その穴に紙撚り(こより)を通して先を結び、文書を製本とすることを“紙撚り綴じ”と言います。
わかりやすいものだと、学校で使われていた出席簿などもこのやり方で綴じられていますね。
「紙撚り(こより)」の綴じ方を解説
“紙撚り綴じ”は、具体的にどのような作業手順で行うのでしょうか。さまざまな綴じ方がありますが、ここでは簡単にできそうな綴じ方を紹介します。
書類を重ね、上下の2ヶ所に穴を開ける
穴あけパンチでも構いませんが、綴じる書類が多いと穴あけパンチでは難しい場合もあります。
そうった場合は、千枚通し(せんまいどおし)という、手を使って穴を開ける文房具を用います。目打ちと呼ばれることもあり、多くの重ねた紙を刺し通し穴を開けます。
開けた穴にこよりを通す
穴が空いたら、開けた穴に1本のこよりを通します。
こよりを結んでしっかり固定する
穴に通した下側のこよりと上側のこよりを結びます。蝶々結びで構いません。結んだだけでは緩んでしまうこともあるので、千枚通しの柄の部分などで結び目を押さえ込みます。
穴に入れ込むように押さえ込んだり、結び方を工夫することでしっかりと綴じることができます。
「こより」のホロライブって? なんjとの関係は?
「こより」と検索すると、「ホロライブ」や「なんj」といった言葉が出てきます。「こより」と「ホロライブ」、「なんj」との関係を解説します。
こよりのホロライブってなに?
「hololive(ホロライブ)」という女性VTuberタレントのグループに、「博衣こより」というキャラクターがいます。
hololiveは、ホロライブプロダクションに所属しているタレントグループで、YouTubeで約5,000万人以上のファンがいるという大人気グループ。ライブ配信などを行なっています。
「博衣こより」は、ピンクの長い髪が特徴的なキャラクターで、秘密結社holoXの研究者という肩書きを持ち、研究熱心、好奇心旺盛な性格の持ち主のようです。
なんjとの関係性は?
そもそも「なんj」とは、日本最大級の電子掲示板(匿名掲示板)サイトの2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)の中で発足した“なんでも実況(ジュピター)”板の略称です。
この「なんj」でたびたび「博衣こより」の話題があがるので、「こより」と検索すると「なんj」というワードも出てくるようになったのだと思われます。
最後に
意外と身近なところでも使われている「紙撚り(こより)」。綴じ本や水引などは、工夫すれば自分でも作ることができます。文書を製本したり髪を束ねたり、紙の強さと活用方法の幅広さに驚かされますね。
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