ねこ背を簡単に改善できる「ねこ背伸ばしのストレッチ」
ねこ背は立ち姿や座り姿がだらしなく見えるだけではありません。ねこ背は頭痛、肩こり、腰痛、内臓全般の不調などの原因にもつながると言われています。
そこで、生活に取り入れてほしいのが「ねこ背伸ばしのストレッチ」。簡単にねこ背を改善に導くので、1日中デスクワークをしている人やリラックスタイムにソファでだらけてしまいがちな人にこそ、試してほしいセルフケアです。
そもそも、ねこ背って?
そもそもねこ背は、肩甲骨の状態と密接にかかわっています。肩甲骨を「天使の羽」と呼ぶ人もいるように、背中の上方の左右にある骨で主に肩の動きに必要な筋肉が集まっています。
本来、この肩甲骨はあばら骨と同じくらいの幅があります。ところが、パソコン作業などで長時間、肩が丸まったまま毎日過ごしていると、肩甲骨の下が押し出されて外側に広がってしまいます。その結果、背中が丸いねこ背になってしまうのです。
こうなってしまった肩甲骨を元の位置に戻すのがこの「ねこ背伸ばしのストレッチ」です。
簡単! ねこ背ストレッチ方法
やり方はいたってカンタン! 手の平を自分に向けて指を組み、そのまま胸に引き寄せてから前に腕を真っすぐ伸ばして天井に向かってゆっくり上げていくだけ。息は止めず、苦しいときは息を吸いながら伸ばし、吐きながらあげるようにしてください。長時間パソコン作業をしている人であれば、1時間に1回行えばOKです。座っていても立っていても、どちらでもOKです。
この体操を行うと、肩甲骨の下方回旋が起き、肩甲骨が正しい位置に戻り、肩こり、首のこり、ねこ背が解消されます。そのため、肩甲骨を意識しながら行うとより効果的!
ねこ背ストレッチのポイント
このストレッチのポイントは、手の組み方。よくある肩周りのストレッチでは、指を組んでから手の平を外側にひっくり返して腕を上げる方法がありますが、「ねこ背伸ばしのストレッチ」では違うので注意してください。
行っているとき、腕が肩より上にいかなければ、肩甲骨の状態が相当悪いと思ってください。でも、腕を頭の上まで伸ばせなくても問題ありません。このストレッチは腕を上げるのが目的ではないので、上げながら「もうこれ以上は無理」と思ったところでストップして大丈夫。一連の動作をゆっくり行い、しっかり肩甲骨をゆるめ、首、肩を伸ばすことを意識してください。
このストレッチでは、肩甲骨を正しい位置に戻すのでねこ背の改善だけではなく、首や肩こりの解消にも効果的。目もスッキリしてシャキーンと開くようになります。さらに、顎が引けてくるので、顎関節の負担も減ります。ストレスなどで奥歯をかみしめる癖のある人は、ラクになるかもしれません。首と肩のラインがすっきりすると、若々しく見えるようになるので、美容的にもいいですね。
もうひとつ、この「ねこ背伸ばしのストレッチ」は、寝つきが悪い、ぐっすり眠れない人にもおすすめ。ベッドに入ったら仰向けになり、全身の力を抜いて、この体操をやってみてください。仰向けでも、手は上げられるところまででOK、大きく深呼吸をしながらゆっくり行ってください。
するとあら、不思議。アッという間に入眠できるはず。
精神状態と姿勢は連動しています。仕事に追われていたり、気がかりがあったりすると、脳は常に興奮状態になり、なかなか寝付けず、朝起きられないといった悪循環に陥ってしまうのです。
「ねこ背伸ばしのストレッチ」では、深く呼吸をしながら行うので、リラックス効果も大きく、ねこ背がすっきりするので、気持ち的にも前向きになれるはずです。
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仕事など、長時間椅子にかけるときは「ねこ背を伸ばす座り方」で、その合間に「ねこ背伸ばしのストレッチ」でセルフケアを行えばねこ背対策はばっちり! ただし、こうしたストレッチは続けることが大切です。気まぐれに1回2回やっただけでは本当の効果は得られません。習慣にして毎日ケアするように心がけてくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
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