英語で“japan”ってどんな意味?
先日の記事では、同じ単語でも別の意味をもつ場合があることについて触れました。記事の中で紹介したのは、“jam”という単語。文字通りジャムという意味だけでなく、「楽なこと」という意味で使われることがあるのです!
今回ピックアップするのは、“japan”という単語。ジャパンといえばご存じのとおり「日本」を意味しますが、“Japan”ではなく、“japan”。つまりJが小文字になっているところがポイントです。
では、この“japan”という単語はどんな意味でしょうか?
前回の記事はこちら>>英語で「右腕」はなんていう?「right arm」ではなく…
正解は……
“japan”とはどんな意味なのか。日本の英和辞書を引くと、「漆」または「漆器」と書いてあるのが一般的。私自身もそう習った記憶がありますし、最近までそう信じて疑いませんでした。
では“japan”は「漆」または「漆器」という意味だと言い切って良いのかというと、実はそうでもないようなのです。“japan”という単語の意味を深く知るためには、その裏にある語源、つまり歴史的背景を理解する必要がありそうです。
そもそも漆の木というのは、日本をはじめ主に東アジアの国々に分布しているため、漆器というのはいわばこの地域の特産品のような存在。
それが16世紀頃にヨーロッパへ運ばれると、ヨーロッパの人々の高い関心を集め、模倣する動きも生まれたのだとか。そんななかで編み出されたのが、漆の代わりに別の溶剤で代用した模倣品。そしてこれこそが、japan(ジャパン)の由来だとされています。
このように、“japan”には日本の漆器の模倣品という意味合いもあるため、“japan”=「漆」または「漆器」と表記するのは誤りだと指摘されているようです(※説明不足のところもあると思いますので、詳しく知りたい方はぜひご自身で調べてみてくださいね!)。
ちなみに中国を意味する“China”という単語ですが、これもCを小文字にした“china”では、「陶磁器類」「瀬戸物」を意味します。
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machi
小学生~社会人を対象とした英語教室を運営する英語講師。英検1級/国家資格・通訳案内士/TOEIC 900点以上
生徒のリクエストによっては、数学や化学まで教えることも。○十年前の記憶を引っ張り出し奮闘中。
ただいま周回遅れで韓ドラがブーム! 本当は仕事も家事もせず1日中韓ドラを観てぐ~たら過ごすのが理想。韓国語も習得したい。