祈って、願って、信じ続けるしかない【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、ゴナールエフ注射方法の話をお届けしました。今回は、病院で体外受精の話を聞いた後、帰りに夫婦で話したことをお伝えします。
2020年の6月、ドキドキしながら迎えたD(デイ)3、ついに私たちは体外受精のステップへ進むことになりました。私は病院でK先生から卵巣刺激のことや体外受精で生まれてくる子供のことを教えてもらったあと、ゴナールエフによる自己注射を決意しました。
いつもとは違う病院帰り。そこで見たものは…
病院の帰り道、いつもの焼肉ランチへGO! と思ったら…。
夫「今日、ちょっと別のお店にでかけない? 実はさっきキミがお会計している間に、もう予約したんだよね」
妊活に適したカラダづくりのために、通院の帰りはたんぱく質や鉄分をしっかり摂れる焼肉へでかけるのが私たち夫婦のルーティンになっていたのですが、この日、夫が連れてってくれたのは赤坂プリンスクラシックハウスのなかにあるレストラン「La Maison Kioi」でした。オリエンタルな雰囲気漂う店内には、アフタヌーンティーを楽しむ女性客がいっぱい。外のテラス席にはお酒を楽しんでいる外国人客も。
私「こういうところ来るなら先に言ってよ。もっとオシャレしてきたかった…」
夫「服装なんて気にすることないよ。天気いいし、テラスにしてもらおうか。外ならコロナも安心でしょ」
病院帰りは、ドカっと疲れが押し寄せてきます。採卵も、希望通り一度で済むかどうか…。いろんなプレッシャーを背負わさざるを得ない体外受精ですが、私たちの人生は私たちのもの。不妊治療がすべてではありません。自己注射のことで頭がいっぱいになりかけた私の視野がパッと広がった気がしました。
そんな私たちのテーブルの横へ、パンくずのおこぼれを拾いにきた鳥が近づいてきました。
私「かわいいね」
夫「あそこの木の枝の隙間に巣があるみたいだよ」
私「あー小鳥がいるのか。子育て中なんだね。大変だ(笑)」
夫「僕たちだって、子どもが産まれたら、自分たちの食事どころじゃなくなるよ、きっと。今のうちにこうやってゆっくり食事できる時間ももっと楽しんでおこう。今度、キミの行きたいお店も教えといてよ」
私「そうだね、ありがとう」
きっとうまくいく。子どもが産まれる未来がくる。そう願って、祈って、信じていくしかない。というわけで、次回は採卵周期2日目、D4以降の様子をお伝えしようと思います。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。