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2021.10.04

働く女性の妊娠・出産・育児と、キャリアとの向き合い方考察<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#39>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。今回は、子供と母の人生の両立の話。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

2つの衝撃、育児と自分のやりたい事の両立は実現できる?

これまでの連載はこちら

とうとう今年も残り3ヶ月。コロナを理由に色んなことを断念する瞬間もまだまだ多いかと思いますが、単純に断念するのか、やり方や見方を変えて、諦めずにトライし続けるのかは自分次第ですよね。

最近、その手のご相談が多いもので、冒頭から説教じみた事を書いてしまいました(笑)。

そんな今回は、私が最近受けた大きな相反する2つの衝撃を紹介したいと思います。題して、「働く女性の希望と暗雲」とでも言いましょうか。

子供と共に人生を走る決意をした私の衝撃

(c)Shutterstock.com

まずはとても悲しかった衝撃。

私はここ数ヶ月、自身の妊娠を受けて、様々な新しい出会いや機会を頂くようになりました。要は、“ママ”関連、“ワーキングマザー”関連のお話をすることが多くなったんです。

これまで、自分が日本人女性としてキャリアを突っ走る姿を晒しているだけでしたが、そこに子供が加わると、新しい視点が生まれてくるのは当然なわけでして。

そんなある時、ある媒体のライターの方とオンラインで話す機会がありました。その方に私は、私なりの出産・育児とキャリアの向き合い方が記事になればいいなと、洗いざらい想いをお話しました。

日本において、出産や育児に向かう女性は、母親はこうあるべきという固定概念や周囲の目に捉われがちで、実際そこに縛られることが当然になってしまい、自身の望むものを後回しにする傾向があると感じていたので、そこがブレイクスルー出来るような考え方や経験を伝えたいなという想いでした。

N.Y.での仕事を大事にするために、夫と離れて、アメリカで働き、出産すると言う決断について語ったわけです。するとその数日後、こんなメールが届きました。

「(中略)自分のやりたい事に突き進むとしても、子ども第一に方向性を考えていくのが母親のマインドかなと思います。

命を育てるって自分の力じゃどうにもならないと言うか、そこをまだ感じ切れていないのが、麻衣子さんはまだ独身寄りのマインドなんだなって率直に感じました」と。

もちろん、それ以外にも先進的な女性の考え方だというフォローはありましたが… 私は驚きを隠せませんでした。私が変革したいことに関して、女性からの共感は得られないのか、覆すことは難しいのか、と。

子どもの成長を大事に考えない親なんていません。このマインドは当然根底にあるとして、私自身が目標を実現させていく中で、いかに子どもの人生と共に走り続けることが出来るかに焦点を当てています。

人それぞれ色んな考え方がありますから、今回、彼女の意見は受け止めることにしましたが、変革にはまだまだ道のりは長いのかと思わず嘆息。

そんな一方で、心が沸き立つエピソードもありました。

育児と自分のやりたい事を両立させる道はある

(c)Shutterstock.com

先日、友人がボストンに住んでいるので、出産前に会いに行こうと計画を立て、週末旅をしました。ボストンと言えば、様々な大学がひしめく街なので、観光ついでにハーバード大学を見に行くことに。

本当に安易な気持ちで訪れたハーバード大学。しかし、そこで私はその壮大さと世界一の大学としての威厳に圧倒されました。

すごいとは聞いていたものの、ここまでかと。お腹の子どもにこの空気を目一杯吸収させたいと、2日間に渡って大学を歩き回りました。

そして友人と会話をする中で、ハーバードビジネススクール(MBA)に夫婦で同時期に入学し、子育てをしながら2年間勉強していた日本人夫妻がいたことを知りました。

そこまでパワフルな日本人女性はなかなかいないと直感が動き、色んなツテをつたって、私はすぐにその女性とコンタクトを取り、その翌日には彼女とオンラインでお話をする時間をもらうことが出来ました。

彼女は20代後半で出産をし、育休の期間にMBAを目指すことを決めたそうです。新生児との時間を大事にしながらも、他の時間は全て勉強にあて、1年で受験に合格しています。子どもと過ごす時間は絶対に減らさないと心に誓い、それ以外の時間をどれだけ集中して、本気で勉強に取り組むかを真剣に考えたと。

また、夫婦で同じ年にMBA留学されているので、育児や家事は分担して、宿題や授業も乗り越えたそうです。まさに、自分の人生と子どもの人生を共に激走している人でした。

育児は自分のやりたい事と必ず両立出来ます。

もちろんお金や周りのサポートも当然必要ですが、そこも含めて、いかに体制を作って、自分と家族の人生を謳歌していくかが何より楽しいし、大事だと思うのです。

彼女とお話した時間は、本当のその気持ちを強くさせてくれる貴重な時間でした。

ここで私が言いたいのは、“子どもフォーカスの人生は甘い。誰しもが挑戦的で、強く突き進むべきだ。”ということではありません。

女性が様々なライフイベントに直面した時に、「これがあったから仕方ない」「これのせいで何かを諦めた」という、情けない言い訳を盾に、あとから後悔に浸ってほしくないということを言いたいのです。

親も子も、自分の人生を生きなければいけない。自分だけが自分の人生を背負える、ただそれだけです。

◆これまでの連載はこちら

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
HP


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