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2021.09.20

タカラジェンヌから会社員へ転身。落ち込む日々からの脱却に役立ったのはコミュニケーション力とあきらめない力!【Oggi専属読者モデル 力丸莉帆】

元タカラジェンヌという異色のキャリアを持つ、Oggi専属読者モデル オッジェンヌの力丸莉帆さん。28歳で会社員へ決断した転職など、彼女の歩みについて語ってもらいました!

オッジェンヌ 力丸莉帆さんが28歳で決断した大きなターニングポイントとは… 語ってもらいました!

Oggi専属読者モデル オッジェンヌ 力丸莉帆さん(30歳)
福岡県北九州市出身。宝塚歌劇団に9年間在籍し男役を務めた後、不動産関連会社に転職。現在は、ブランディング事業を担当している。底抜けに明るい笑顔がトレードマークのムードメーカー。趣味は観劇で宝塚歌劇団の舞台やミュージカルなど幅広く鑑賞している。

〝マディソンブルー〟のブラウス¥71,500・〝ヤヌーク〟のデニムパンツ¥25,300(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター) バッグ¥27,000(CPR TOKYO〈アニタ ビラルディ〉) 〝ウノアエレシルバーコレクション〟のイヤーカフ[上]¥7,700・〝ウノアエレ〟のリング¥66,000・バングル¥148,500・[チェーン付き]¥107,800(ウノアエレ ジャパン) イヤーカフ[下]¥2,970・ピアス¥4,620(ジューシーロック)

幼少期からの夢を叶えて。タカラジェンヌとして走り続けた9年間

宝塚歌劇団で9年間、男役を演じていたという経歴をもつ力丸さん。その煌びやかな世界でぶつかったのは、男役にふさわしくない容姿へのコンプレックスでした。

はじめて宝塚を観た日からタカラジェンヌを目指すように

はじめて宝塚歌劇団を観たのは、小学1年生のとき。祖母と母が宝塚の大ファンで、地元・福岡にある博多座で凱旋公演があるから、と連れていってくれたんです。演目は確か『凱旋門』だったと思うのですが、視力が悪いのに眼鏡を持っていくのを忘れてしまって(笑)。

舞台がぼんやりとしか見えなかったから、男役を男性が演じていると本気で勘違い! 「なんてかっこいいの!」と連呼する私に、母から「あの人、女性よ」と聞かされたときの衝撃といったら凄まじくて。あんなにきらきらしていてかっこいい女性がいるんだと、このときからぼんやりと男役への憧れをもつようになりました。

本格的に宝塚歌劇団を目指すようになったのは中学に入ってから。はじめて本場・宝塚大劇場で雪組の『ベルサイユのばら』を観たとき、私もあの舞台に立ちたい、と強く思ったんです。もちろん目指すは、男役。一度心に決めたら突っ走ってしまう性格なので、即座に両親に「宝塚に入りたい!」と相談しました。

母はすぐに賛成してくれたのですが、父からはひとつ条件を出されたんです。〝学業を疎かにしないこと〟。まだ現実の厳しさを知らなかった私は、それくらい余裕だと思ってふたつ返事で呑んでしまったのですが、後々後悔することに(笑)。

学業と宝塚受験の両立。人生で最も努力した高校生活

中学生のころから宝塚音楽学校を受験するための準備に取り掛かりました。学校終わりに高速バスや新幹線に乗り、地元・北九州からスクールのある博多まで週4で通う日々。ダイエットに励みすぎて、高速バスの座席の手すりを寝ながらかぶりついていた、なんてことも(笑)。

もちろん父との約束どおり勉強も手を抜くことなく、学校の成績もなんとか学年で10番以内を保っていました。長期休暇には、大阪にあるスクールの授業に泊まりがけで参加するなど、今までの人生のなかでいちばん頑張ったのが間違いなくこの時期だと思います。高校1年生での宝塚初受験は惨敗でしたが、高校2年生のときには無事合格!! 両親も私も受かるとは思っていなかったので、うれしさのあまり家族全員でお祭り騒ぎでした。

夢の舞台はコンプレックスに向き合う日々でもありました

父がつけてくれた「桜舞しおん」という芸名で、宝塚歌劇団に入団。ここから本格的に男役としてスタートしたのですが、コンプレックスと戦い続ける日々の始まりでもありました。下級生のころ、厳しいと有名だった先生に急に呼び止められ、「男役なのに、どうしてそんなに〝可愛らしい〟んだ」と言われたことがあったんです。

最初は何を言われているのかわからなくて頭が真っ白になりました。男役として好ましいといわれる顔は、面長でしゅっとした輪郭にキリッとした涼しげな目、といった凜々しい顔立ち。一方私は、卵型の顔に丸い目、そして長くて細い首のラインで、幼い印象です。男役ならではの凜としたたくましさが表現できない外見のコンプレックスと、いよいよ向き合わないといけないと思うきっかけになりました。

それから舞台メイクも一から修正。面長に見えるようにもみあげを描いたり、アイラインを釣り目がちに引いたりと、もう考えつくことはすべてやりました。私服でも、清潔感を保ちつつ、男らしく見せる方法を研究。首が長く見えるVネックのトップスは決して着ないようにしました。

試行錯誤して5年目を迎えたとき、はじめてオーディションの機会が巡ってきたんです! 演目は『エリザベート』、役は少年ルドルフ。私をオーディションに選出してくれたのは、〝可愛らしい男役〟と指摘したあの厳しい先生。努力を重ねた私の姿を見てくれていたのかな、と少しだけ報われたような気がしました。結果、新人公演の少年ルドルフ役をいただけて、舞台でソロパートを歌う役をはじめて務めました。それから、演技力の必要な役をやるようになり、舞台に立つことを楽しめるようになりました。

やり切ったという気持ちで迎えた地元・福岡での退団公演

宝塚歌劇団をいつごろ退団するかは、具体的に決めていなかったのですが、宝塚人生の幕を閉じるなら、男役として舞台に立つことが心底楽しいと思っているときにしようと、常々思っていました。

2018年5月に私が出演する舞台で、地元・博多座での凱旋公演が決まっていたんです。公演日程には、幼いころから「ケセラセラ」と私を励まし続けてくれた祖父の命日があり、退団するにはこのタイミングしかない、と思い決断しました。

コンプレックスと向き合った9年間は同時に、小学1年生のときに憧れた男役を経験でき、家族同然の同期と出会えて、多くの人から応援してもらった、とても充実した9年間でもありました。やり切ったからこそ未練はない、と心から思っています。

不動産関連会社に入社して3年、はじめはPCの電源ボタンもわからず大苦戦!?

宝塚歌劇団を退団後は、芸能の道には進まず一般企業への就職を選んだ力丸さん。はじめて飛び込む世界でわからないことだらけの毎日でも、持ち前のポジティブマインドで乗り切ったそう。28歳で決断した大きなターニングポイントを語ってもらいました。

通勤服やメイクの仕方にも迷う日々。宝塚とはまったくの別世界でゼロからスタート

〝バグッタ〟のシャツ¥38,500・肩にかけた〝スカリオーネ〟のニット¥38,500(トレメッツォ) イヤーカフ¥7,700・ピアス¥15,400・バングル¥14,300・ブレスレット¥13,200(ウノアエレ ジャパン〈ウノアエレシルバーコレクション〉)

宝塚歌劇団の退団後、中高時代の友人と会うことに。社会人6年目の友人たちの話題に上るのは会社のことで、私がまったく知らない世界の話でした。楽しそうに話す姿はとてもきらきらしていて、働く女性って強くてしなやかでかっこいいなと憧れました。私も社会に出て、だれしも知っている〝ふつうのこと〟を学びたいと強く思い、会社員になることを決めたんです。

現在働いている会社に入社した当時は知らないことだらけ…! PCの電源の入れ方さえわからなくて、すべてのボタンをプッシュする始末(笑)。宝塚歌劇団では体を動かし続ける日々だったので、ずっとデスクに座ってPCと向かい合う一日になかなか仕事をしている実感を得られず、堪らずソワソワしたこともありました。

自分の無知さに落ち込む毎日でしたが、わからないことを恥ずかしがっている場合ではないと、周りの方にアドバイスをもらいながらひとつひとつ吸収していきました。宝塚歌劇団時代に身につけたコミュニケーション力とあきらめない力に助けられています。

はじめて会社員デビューしたとき、オフィスカジュアルの装いやメイクの仕方を教えてくれたのは『Oggi』でした。オッジェンヌになった今、これからは私がだれかの助けに少しでもなるような情報を発信していきたいです。

●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。
●価格表記のないアイテムはすべて私物です。各ブランドへの問い合わせはお控えください。

2021年Oggi10月号「タカラジェンヌから転身! オッジェンヌ・6期生 力丸莉帆って?」より
撮影/須藤敬一 スタイリスト/槇 佳菜絵 へア&メイク/廣瀬浩介 構成/篠﨑 舞
再構成/Oggi.jp編集部

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

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