この先生で良かった… 体外受精前に私が感じたこと【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、採卵周期初日のお話をお届けしました。今回は、実際に子どもを産むにあたって、心配だったことを聞いたお話。
体外受精前、気になっていたことは全部医師に聞いておいた
2020年の6月、ドキドキしながら迎えたD(デイ)3、ついに私たちは体外受精のステップへ進むことになりました。
私は病院でK先生から卵巣刺激のことを教えてもらったあと、ちょっと倫理的にどうかと思うんですが、実際に子どもを産んで育てるにあたって、心配だったことも率直に聞いておくことにしました。
私「体外受精をした人って、双子が多いような気がするんですけれど、それって卵巣を刺激することと何か関係があるんですか?」
医師「あぁ、それは採卵のところじゃなくって、移植する段階の時に2つ戻しする人が多いからです。戻した卵が2個とも着床して二卵性双生児となるケースの話かな。一卵性双生児は体外受精だからなるというものではなくて、自然妊娠でも起こりえる話です」
私「体外受精で生まれる子どもの発達や発育って自然妊娠と比べてどうなんでしょう…。私の場合、35歳の壁も迫ってきていますし。自然妊娠でも心配な年ごろというのは理解してるんですが…、どんなリスクがあるのか、いろいろ考えてしまって…」
医師「体外受精の奇形発生頻度は膨大な報告がなされていますが、自然妊娠と比較して増えることはないと考えていいと思います。確かに母体の年齢は若い方がいいですが、まだ30代前半ですし深刻に考えずリラックスして臨んでいただいて大丈夫ですよ。
出生後の発達はいろんな報告があるんですが、体外受精の子どもの方が体格や学業の成績がよかったというものもありますし、高齢で産んだ場合の方が子どもの言語発達がイイという報告もあるんですよ」
私たちが採卵方法を全て先生に任せようと思った理由
体外受精の治療って、何度もネットや本で調べてはいたけれどわからないことだらけでした。K先生にも、正直、自分で何がわかっていないのかすら、わからないまま質問をしている部分が多かったのですが、先生はそんな私たち夫婦の気持ちに寄り添うようにひとつひとつ説明をしてくださって、すごく安心感がありました。
こうして、ネットで自分の体験談を書いている私が言うのもアレなんですが、わからないことは検索して調べるのではなく、病院で先生に聞くのが一番!
自分にあった病院、自分にあった医師にめぐりあえるかどうかって、運みたいなところもあるけれど、メンタルを直撃しかねない不妊治療に関してはすごく重要なことだから、後悔しないようにキチンと患者側が選ぶというスタンスをとれたほうがいいなとも思います。
とはいえ、私たちも今回採卵周期を担当してくれることになったK先生を指名予約したわけではなかったんですけど。こうしてゆっくり話をしているうちに、すごく私たちにあっている先生だなと思ってホッとしました。
私「採卵方法はすべて先生方にお任せしようと思います。私は、体外受精の期間、仕事はセーブできますし、通院頻度が増えても問題ないです。自己注射の覚悟もできました。なので、採卵はなるべく一度で済むよう… そこを優先して考えたいです」
医師「わかりました。そうしたら、クロサワさんはゴナールエフという注射を使っていきましょう。それで、明後日、反応をみさせてもらいたいので来院してください」
事前の不妊カウンセリングでもこのゴナール注射の見積もりを取っていたので「おぉ、やっぱり、来たか、ゴナール(女性の卵巣に働きかけ、排卵を誘発する薬。男性の精巣に働きかけ、精子形成を誘導にも効果)」と背筋がキュっと伸びる気分にもなりました。ついに私も自己注射デビューするのか。続きは次回。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。