世の中の悩みを「聖書」から解決#4
「悩みのない人生を送りたい!」というのは、人類の抱き続けてきた願望ですが、令和の時代になっても人の悩みは尽きるどころか増えてさえいるのかもしれません。
ツイッターフォロワー10万超【上馬(かみうま)キリスト教会】のまじめ担当MAROさんは、フォロワーの方々から寄せられるさまざまな悩みに「聖書」から解決の糸口を伝えようと日々発信中。『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』(KADOKAWA)より、MAROさんが提案する悩み解決のヒントをお伝えします。
質問:告白したらフラれました
回答:恋愛は999敗したとしても、1勝すれば勝ちです
好きな人に告白して、フラれてしまうことってありますよね。とても悲しいしさみしいし切ないし、なんとも言えない気持ちになります
でも「フラれるなら告白なんてしなければよかった」なんて思っちゃいけません。スポーツの試合で負けたときに「負けるなら試合なんてしなければよかった」なんて思う人はいませんよね。恋は叶かなわなかったかもしれませんが、あなたは試合の場に立ったんです。
スポーツではよく「試合ほど良い練習はない」なんて言います。告白だって、しなければ何も学べませんが、告白して失敗したなら得るものはたくさんあるんです。
そしてスポーツの試合と恋愛の違うところは、試合は「負け数」もカウントされますが、恋愛の「負け数」はカウントされないということです。何回フラれたって、いつか1回OKをもらえればそれで「勝ち」です。
僕は学生時代、同じ人に8回フラれて、9回目にOKをもらったことがあります。その1回の「勝ち」で8回の「負け」はもはや何の意味も持たなくなるんです。それがたとえ999敗でも同じことです。
ですから、初回の告白なんて「試合開始の宣言」とか、野球で言うなら「1回表の攻撃」くらいに思っていればいいんです。1回表に点を取れなかっただけで「あぁ、もう負けだ」なんて思う選手はいませんよね。
聖書に出てくる登場人物たちも、神様の前でたくさんの失敗をして、神様に怒られます。ですが、怒られて怒られて怒られ続けた最後に、神様に認められて成功したりもします。神様は999回の失敗よりも1回の成功を喜んで、意味のあるものとしてくださる方です。
人間って、ついつい失敗の数を数えてしまいます。しかし聖書の価値観は「数えてみよ、主の恵み」です。ですから「999回失敗して1回成功しても、トータルでマイナス998だ」なんて考えてはいけません。1回の成功は、ただ純粋に1回の成功なんです。
これは恋愛に限ったことではありません。エジソンだって一つの偉大な発明をするために何回も失敗しました。が、誰も「1回成功するためにたくさん失敗したからあいつはダメだ」なんて言いませんよね。
あのイチローさんだって、平均すれば1本のヒットを打つたびに、2回は凡退しているんです。が、誰もイチローさんの凡退の数を数えたりはしませんよね。数えられるのはヒットだけです。
ですから、めげずに「1勝」を目指していけばいいと思います。
『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』発売中!
▲『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』
著者:MARO(上馬キリスト教会ツイッター部) 出版:KADOKAWA
TOP画像/(c)Shutterstock.com
上馬キリスト教会 MARO
1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。
キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。キリスト教ではない家に生まれ、23歳のときに洗礼を受けた「クリスチャン1世」。
10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。
著書に『上馬キリスト教会ツイッター部のキリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』、『上馬キリスト教会ツイッター部の世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。