脳を知ることは、自分自身を知ること
いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。そんな脳について知ることは、イコール自分自身を知ること。
そこで、テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者・茂木健一郎さんの書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』より、日常生活でも役に立つ脳の働きや仕組みについて紹介! 計4回にわたるプチ連載形式でお届けします。
人工知能時代のいまこそ、人間の脳のユニークな力を探ってみて!
前回の記事はこちら>>天才じゃなくても【ひらめき王】になるには… これをするだけ!
頭のよしあしは、脳のしわの数で決まる?
頭のよい人はしわが多い、とよくいわれますよね。しかし、実はこれには根拠はないのです。
脳のしわは、大脳皮質の表面にある凸凹(脳溝)をいいます。人間の脳のしわは、1600~2000平方センチの広さがあり、頭蓋骨の内部の広さの3倍にも及びます。脳にしわがあるのは、頭蓋骨に脳をおさめるためにできたともいわれています。
男性と女性では、脳の構造に違いがある?
同じ人間でありながら、男性と女性では脳の構造に少し違いがあります。
ただ、脳全体というわけではなく、大脳の右脳と左脳をつないでいる前交連(ぜんこうれん)や脳梁(のうりょう)、本能を司っている視床下部(ししょうかぶ)に男女に違いがみられるのです。
性別によるこれらの構造上の違いが男女の人格にどのような違いを生み出しているのかについてははっきりとわかりません。ただ、男性は空間認識が強く、女性は言語能力が高いといわれています。
緊張すると「頭が真っ白」になるのは、なぜ?
よく「緊張して頭が真っ白になった」ということを耳にします。このとき、脳内では何が起こっているのでしょう。
緊張すると、記憶を司る海馬に「緊張している」信号が伝わります。そうすると、海馬は昔の失敗の記憶を引っ張り出してきます。その苦い記憶で、ほかのことを考えられなくなるというわけ。
緊張しやすい人は、事前に人前に立った自分をイメージすると、本番でも「イメージ通りだ」と感じて緊張が軽減するそう。また深呼吸も効果的。
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脳の秘密についてもっと詳しく知りたい方は、書籍でチェックしてみて!
トップ画像/(c)shutterstock.com
『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』
茂木健一郎 著/日本文芸社
なぜ、脳から意識が生まれるの? ひと目ぼれは、どうして起きる? 頭がいいって、どういう人? 人の脳は不思議でいっぱい。身近な疑問でナゾを解明! いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。脳を知ることは、自分自身を知ることです。テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者の著者が、脳の働きや仕組みを最新のトピックスや知識を使い、図解を交えてわかりやすく解説します。脳力を最大限に発揮させる方法から、「ひらめき回路」の鍛え方、AI時代の脳の活かし方、脳の機能まで、疑問形式で楽しく読める脳の話が満載。仕事や学習、恋愛、人付き合いなど日常の生活でも役に立つ、脳のエンターテインメント教養本です。脳は自分を映す鏡。人工知能時代に負けない、ヒトの脳の大きな可能性がわかります。
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