脳を知ることは、自分自身を知ること
いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。そんな脳について知ることは、イコール自分自身を知ること。
そこで、テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者・茂木健一郎さんの書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』より、日常生活でも役に立つ脳の働きや仕組みについて紹介! 計4回にわたるプチ連載形式でお届けします。
人工知能時代のいまこそ、人間の脳のユニークな力を探ってみて!
前回の記事はこちら>>一目惚れで結婚すると○○しづらい? これは知らなかった…
「ひらめき回路」を鍛える方法って?
ひらめいたり、とびっきり斬新なアイデアを思いついたりするのは、特殊な才能のように思っていませんか? でも、それは違います。
ひらめきはどんな人の脳にも、もともと備わっている能力なのです! 最近の研究では、脳には「ひらめきの回路」と呼べるものがあるらしいことがわかってきました。
私たちの脳には、側頭連合野と前頭葉を結びつける神経細胞のネットワークがあります。通常は、前頭葉からの「これこれこういうモノが欲しい!」というリクエストがあると、このネットワークを通じて側頭連合野に蓄積されている記憶が呼び出され、前頭葉での思考の手がかりになります。
実は、このネットワークにはバイパスのようなものがあり、これが「ひらめきの回路」ではないかと考えられているのです。そしてこのひらめきの回路は、繰り返し使うことで鍛えられるという研究結果も報告されています。
残念ながら、ひらめきの内容まではコントロールできないということですが、繰り返し使って強化することで、ひらめきの頻度はどんどん上がっていきます。
とはいっても、ひらめきを引き出すために、根をつめてずっと考え続けるのはかえって非効率。集中して考えたら、そのあとリラックスすることを繰り返すのがコツです。
■ポイント:常に疑問をもち続ける
「こんなもんだろう」「当たり前だ」と思わず、「本当にこれでいいのか?」「自分に足りないものは何か?」といつも粘り強く考え続けることがひらめきの材料に。
■ポイント:ひらめきに気づく
せっかくひらめいても、気が付かないとひらめきの回路は弱くなるもの。どんな小さなひらめきでも「おもしろい」「いただき」と捕まえて。
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脳の秘密についてもっと詳しく知りたい方は、書籍でチェックしてみて!
トップ画像/(c)shutterstock.com
『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』
茂木健一郎 著/日本文芸社
なぜ、脳から意識が生まれるの? ひと目ぼれは、どうして起きる? 頭がいいって、どういう人? 人の脳は不思議でいっぱい。身近な疑問でナゾを解明! いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。脳を知ることは、自分自身を知ることです。テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者の著者が、脳の働きや仕組みを最新のトピックスや知識を使い、図解を交えてわかりやすく解説します。脳力を最大限に発揮させる方法から、「ひらめき回路」の鍛え方、AI時代の脳の活かし方、脳の機能まで、疑問形式で楽しく読める脳の話が満載。仕事や学習、恋愛、人付き合いなど日常の生活でも役に立つ、脳のエンターテインメント教養本です。脳は自分を映す鏡。人工知能時代に負けない、ヒトの脳の大きな可能性がわかります。
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