まだまだ不思議なことだらけの“日本語”
「日本」の読み方に、なぜ「ニッポン」と「ニホン」の二通りの読み方があるのか、また、「貴社」と「御社」にはどのような違いがあるのか…… など、何気なく使っているけれど、実は意味がわからないものが山ほどある“日本語”。
そこで、書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』の中から、日本語と漢字にまつわる興味深い話や、正しい知識をご紹介。計8回にわたるプチ連載形式でお届けするので、ぜひ日本語のおもしろさに触れてみて!
前回の記事はこちら>>2人に1人は勘違い! 「話のさわりの部分」ってどういう意味?
勘定のときに「おあいそ」はNG!?
寿司屋など飲食店で勘定を済ますとき、「おあいそお願いします」という人が多いものですが、この言葉遣いは正しいのでしょうか。
「おあいそ」とは漢字では「お愛想」と書きます。「お愛想」とは(お店側が)「本日は来店いただきありがとうございます。愛想がなくて申し訳ありません」という意味があります。
江戸時代、客と店との間に信頼関係が築かれ、その場その場で支払いを済まさず「ツケ」で飲食をするのが当たり前のときがありました。
当時客が「おあいそ」という言葉を使うことはイコール、いままでのツケをすべて清算し、その店には二度と来ないという意味になったというのです! 「おあいそ」という言葉には「ツケ文化」とも関係があったといえそうです。
このことから、「おあいそ」を客のほうから言うと、「愛想が尽きたのでもう帰ります。会計をお願いします」という意味になってしまうのです。
もしこんな言葉を店主に直接言ったらどうでしょうか。言われたほうは、がっかりした気持ちになりますよね。
そのため、普通に「チェック」や「会計」「お勘定」と言うのが良いでしょう!
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今回お届けした内容について詳しく知りたい方は、書籍にて確認を!
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『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
山口謠司 監修/日本文芸社
「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」、「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。
単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!
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