「良い」ではない?「for good」の意味と使い方〈役立つ英語表現#1〉
コロナ禍の中、閉店情報を目にする機会がぐっと増えましたよね…。私が住むハワイでも、現地の情報サイトやニュースをチェックしていると以下のような見出しを度々目にします。
○○ closed for good.
みなさんは、「for good」の意味をご存知ですか?
これは一般的に知られている「good=良い」という意味ではなく、「ずっと、永遠に、一生」という意味で「permanently」と同様に使われています。
なので、「for good」と書いてある上記フレーズは、「永久的に閉店した」という意味になります。
例えば以下のように使われています。
▲ハワイのローカルニュースKhon2
Like Like Drive Inn; iconic restaurant closes doors for good.
(ハワイを象徴するレストラン「リケリケドライブイン」が閉店)
ちなみに、臨時閉鎖の時は「Our store is temporarily closed(当店は臨時閉鎖しています)」のように「temporarily」を使います。
「for good」は日常会話でも使われる!
for goodは日常会話でも時々登場します。
例えば、留学中や海外駐在中に一時帰国することを現地の友達に話すと、以下のように聞かれることも。
A:「I’m going back to Japan next week.」(来週日本に帰国するんだよね)
B:「For good?」(完全帰国?)
A:「No, it’s just for vacation. I’ll be back next month.」(休暇で帰るだけだよ。来月戻ってくる)
また、今まで継続していた習慣を今後ずっとしないという時にも使います。
I decided to quit drinking for good.(お酒はもう一生飲まないと決めた)
Foreverとの違いは?
「永遠に」という英単語を「forever」と覚えている方も多いと思います。foreverとfor good/permanentlyの違いは以下の通り。
◆forever:既に続いているものをこれからもずっと続けていくというイメージ(継続的な行為を必要とする)
例)I love you forever.(あなたをずっと愛し続けます)
Our friendship will last forever.(私達の友情は永遠)
ずっと愛し続けるのも友情関係を続けるのも、継続的な行為ですよね。
◆for good/permanently:続いていたものを終える、または新しく始める。そしてその状態が永続的に続くというイメージ(行為としては一時的)
例)X restaurant closed for good.(Xレストランは閉店した)
I’m going back to Japan for good.(日本に完全帰国します)
レストランを閉めるのも日本に帰国するのも、行為としては一時的ですが状態は永続的です。
「for good=ずっと、永遠に、一生」。ニュースや映画でも時々出てきますので、ぜひ覚えてみてくださいね!
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アラサーライター エリ
ハワイ、ホノルル在住。現地マーケティング会社にてホテルや大手ショッピングモールなどのPRに従事した後、独立。現在はフリーランスとしてPRや翻訳業務に携わる。趣味はヨガとカイルアビーチでカヤック。