全身麻酔から目覚めた夫、抜糸はいつ? ご飯は食べて大丈夫?【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、病室で執刀医や麻酔科医から夫の術後の説明を受けた時のお話をお届けしました。今回は、手術当日の夕飯の様子のお話。
なぜか私に悔しがる夫、その理由は…(笑)
自分のことで精いっぱいな私と、人にお節介を焼きたがる夫。2018年の冬、夫が男性不妊の原因のひとつと言われている精索静脈瘤の手術を受けました。
全身麻酔で受けた精索静脈瘤の手術から戻ってきて1時間ほどが経過した16時半。夫の麻酔はすっかり覚めて、病室でしゃべりっぱなし…。ものすごい回復力です。
夫「手術室に入る前はさ、克明にすべてを記憶してやろう! と意気込んでいたんだけれど、手術台に寝っ転がって『麻酔いれますね~』っていう声が聞こえてからコロっと寝ちゃったんだ。あー、ぜんぜん記憶がないんだよ。悔しいな、めったにない機会だったのに! それで起きたらキミがいて、手術も終わってて…」
と、こんな調子でいつも以上にとにかくしゃべりまくり。一大スペクタクルを経験した達成感からか、勇者のような輝きを帯びていました。ところが…。
夫「それより、キミ、誰かにがんばりましたねって褒められてなかった?」
私「あぁ、あのお尻の毛を剃ってくれた看護師さん。アナタが手術室入ってから、貧血起こしちゃって…。私ね、アナタより先に、このベッドで寝てたのよ」
夫「眠っている時にいろんな声が聞こえたんだけど、手術したのは僕なのに、なんでキミが褒められてんだよ! ってちょっと悔しかった(笑)。それで、それで? 僕については、何か言ってた? いい旦那さんお持ちですねとか、言われた?」
私「いや、別に…。ないかな…(苦笑)」
あーもう、さっきまで一瞬、勇者だったのに。ものの数秒で、いつものお調子者な夫に戻りました。
本人はバサ~っと起き上がってみんなに押さえつけられたこととかは全然覚えていないそうなのですが、私が看護師さんに褒められた件のところはしっかり聞こえていて、寝ながら嫉妬していたとは。
傷口は約2cm! 抜糸の必要はなかった
ナースステーションへ行き、看護師さんに夫が麻酔から覚めたと伝えると、足につけていた血栓予防のマッサージ機が外され「傷口部分を確認しますね」と、太ももの付け根部分に貼ってあった大きな絆創膏をはがしました。
切った長さはだいたい2cmくらい。思っていたよりも小さな傷口。縫い目の糸はそのまま溶けちゃうタイプで、抜糸も必要ないそう。
一番はじめのバンド交換のときは縦横2cm以上の大きさで血の滲みがありましたが、2度目、3度目と繰り返すごとに出血も減っていき、やがて普通のサイズのバンドエイドになりました。
私「痛い?」
夫「いや、じっと寝ている分には、ぜんぜん。動くと少し気になるかも。まだ麻酔が効いてるのかな?」
軽傷とは言わないまでも、夫の体への負担が少なくて安心しました。
手術当日から飲食OK! 夫の病院メシ
手術前から「喉が渇いた、おなかが空いた」とうるさかった夫ですが、飲み物のOKが出たのは17時ごろ。麻酔からしっかり回復して30分ほどが過ぎていました。そして17時半には食事のOKも出て、食べるものにも特に制限ないと言われ…。
夫「ちょっとコンビニへお遣い頼める? 苺ミルクとフルーツゼリーとプロ野球チップスとヨーグルトと…」
ここぞとばかりに、いろんな注文を出されました。外はもう真っ暗。近くのセブンイレブンで夫が注文したスナック菓子やらジュース類を購入し、そそくさと病室へ戻る私は、なんだかパシリをさせられている気分。まぁ今日は特別だから、いいっか。
18時には病院の夕飯がでました。和定食みたいで、すごく美味しそう。私は隣で、お昼に食べ損なった売店のツナサンド(笑)、ちょっと物足りないけれど、やっぱりふたりで一緒に食べる食事の時間はとっても楽しいなと思いました。夫はあっという間に完食。
元気に回復した夫を見れて、本当に安心しました。
次回は夫に私の妊活への決意を伝えたお話をお届けしたいと思います。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。