【目次】
・「謹んで」の意味や読み方とは?
・「謹んで」の使い方は? 例文でチェック
・「謹んで」の類語にはどのようなものがある?
・「謹んで」と「慎んで」の違いは?
・「謹んで」の英語表現とは?
・最後に
「謹んで」の意味や読み方とは?
「謹んで」という言葉、皆さん自信を持って正しく使えているでしょうか? なんとなく、丁寧でかしこまった雰囲気のワードというのはお分かりになると思いますが、どんな時にどのように使うのか、きちんと説明できる方は少ないのではないでしょうか。
かしこまったシーンで使われるからこそ、しっかりと意味と使い方を理解し、活用したい言葉ですね。本記事では、そんな「謹んで」の意味、読み方、また例文を用いた具体的な活用シーン、言い換え表現まで丁寧に説明していきます。ぜひこれを機会に覚えていきましょう!
◆「謹んで」の意味と読み方
「謹んで」とは、<つつしんで>と読みます。「謹む」とは、敬意を表し、恭(うやうや)しくかしこまる様子を意味する言葉です。“恭しい”ってどんな様子か疑問に思う方もいるかもしれませんが、礼儀正しく丁寧な様子、という説明すると伝わりやすいかもしれませんね。
「謹んで~申し上げます」のように、目上の方や取引先に対し、謙虚な姿勢で何かを伝える際に使われることが多いです。冠婚葬祭などでもよく耳にする非常にフォーマルな言葉になります。
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「謹んで」の使い方は? 例文でチェック
では、早速「謹んで」を使った例文をご紹介していきます。
1:「○○様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます」
お悔やみのシーンで使用される文例です。「謹んでお悔やみ申し上げます」は、遺族の方に対し口頭で使うことも可能ですし、弔電でもよく用いられる文例になります。
2:「故人のご功績を偲び、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」
こちらも上記と同様、お悔やみのシーンで、口頭、弔電で使われる一般的なフレーズです。[1]と組合せ、「ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます」などと使うこともできます。
3:「謹んで新年のお慶びを申し上げます」
年賀状で使われる一般的な新年の挨拶フレーズです。「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」なども使える表現です。2020年はコロナ禍で暗いニュースも多くありましたが、2021年は皆さん一人一人にとって少しでも明るい年になることを謹んでお祈り申し上げます。
4:「この度の弊社システム不具合により、多大なご迷惑をおかけしましたこと、謹んでお詫び申し上げます」
こちらはビジネスシーンで使われるフレーズです。取引先や消費者に対し、こちらのミスや不具合により何か迷惑をかけてしまった時などに、謙虚な姿勢で謝罪の意を伝えることができます。
5:「謹んでお受けいたします」
こちらは、何か辞令や依頼を受けた際の返信パターンです。たとえば、企業からの内定、部署異動の内示などを受けた時に、「かしこまりました」よりも「謹んでお受けいたします」と丁寧に答えると印象もグッとよくなります。
また、何かの賞を受賞したときなどもこのフレーズを使うこと可能です。自身の力で賞を獲得したとはいえ、それまで支えてくれた方々や選出してくれた人たちへの敬意と感謝の気持ちを伝えることができます。
「謹んで」の類語にはどのようなものがある?
次に、「謹んで」と同じように、礼儀正しく畏まる様子の言葉を、例文と一緒にご紹介します。
1:「恐縮」
「恐縮」とは、ありがたく、または申し訳なく思って、身のすくむような気持になる様子をいいます。この言葉は、感謝を伝えたい時や謝罪をする際に、以下のような例文で使われることが多いです。
・「大変恐縮ながら、この度の本部長拝命、ありがたくお受けいたします」
・「誠に恐縮ではありますが、あいにく先約がありまして欠席とさせていただきます」
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2:「畏みて」
「畏(かしこ)む」とは、あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、相手を恐れ多く思い、謹みと敬意を持って行う様子を意味します。やや古い表現にはなりますが、下記のように使われることがあります。
・「この度はご丁寧にご対応くださり、畏みてお礼申し上げます」
・「この度はご希望に添えず、畏みてお詫び申し上げます」
「謹んで」と「慎んで」の違いは?
「謹んで」とは違う漢字で、「慎んで」という言葉があります。この2つの言葉は何が違うのでしょうか? 「慎む」というのは、“度を過ぎないように控えること、過ちを犯さないように気を付けること”を意味します。ですので、「謹んで」は、相手へ敬意を表すのに対し、「慎んで」は、自身への注意意識としての意味合いを持ちます。
・「ごめんなさい、少し言いすぎました。言葉を慎みます」
・「昨日は久しぶりに飲みすぎてしまいました。しばらくはお酒を慎みます」
「謹んで」の英語表現とは?
「謹んで」という言葉は、日本語特有の謙虚で奥ゆかしい言葉になりますが、英語で伝えたい時はどのように表現したらいいのでしょうか? 残念ながら直訳できるような決まったワードはありませんが、場面によって丁寧な表現で伝える事が可能ですので、以下の例文を参考になさってください。
・「謹んで新年のお慶びを申し上げます」
=“I wish you a Happy New Year.”
・「謹んでお悔やみ申し上げます」
=“Please accept my sincere deepest condolences.”
・「謹んで賀詞を呈します」
=“I respectfully offer my congratulations.”
最後に
「謹んで」という言葉、理解できましたでしょうか? 冠婚葬祭といったような、フォーマルな場面で使う言葉だからこそ、発言する際には気を付けたいですね。「謹んで~申し上げます」は感謝や謝罪の場で広く活用でき、相手に対し丁寧な印象を与えてくれる非常に重宝するフレーズです。ぜひ覚えておきましょう!
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