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2020.12.17

ビジネスで使うと失礼?「了解いたしました」の正しい意味や使い方とは?「承知しました」「かしこまりました」との違いを紹介

「了解いたしました」、「承知しました」、「かしこまりました」には、それぞれどんな違いがあるかご存知でしょうか? 実は、すべて同じように使えるわけではありません。本記事では、「了解いたしました」の正しい意味や使い方、似た言葉との違いを解説します。

【目次】
「了解いたしました」の意味
「了解いたしました」と「承知しました」の違いとは?
「了解いたしました」と「かしこまりました」との違いとは?
「了解いたしました」は上司や目上の人に使える?
「了解いたしました」の使い方を例文でチェック
「了解いたしました」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
「了解いたしました」を使う時の注意点
「了解いたしました」の英語表現とは?
最後に

「了解いたしました」の意味

「了解いたしました」、「承知しました」、「かしこまりました」の違いをご存知でしょうか? 実は、すべてを同じように使えるわけではないのです。本記事で、「了解いたしました」の正しい意味や使い方をマスターしましょう。

(c)Shutterstock.com

「了解」は、「物事の内容や事情を理解して承認すること」という意味。本来、立場が上の方から下の者に対して「わかった」ということを伝える場合に用いる言葉です。そのため、立場が下の者から上の方に対して使うと失礼になります。

謙譲語である「いたす」が結びついた敬語「了解いたしました」とすると、正しい敬語と言えますが、相手によっては不快に思われてしまうこともあるでしょう。基本的に「了解しました」や「了解いたしました」は使用せず、「かしこまりました」「承知しました」などの受け答えを意識しておくとよいですね。

「了解いたしました」と「承知しました」の違いとは?

「承知」は、「事情などを知ること。また、知っていること、わかっていること」、「依頼・要求などを聞き入れること、承諾」や「相手の事情などを理解して許すこと」という意味です。「する」の謙譲語「いたす」+丁寧語「ます」から成り立つ「いたします」をプラスすると、非常に丁寧な表現になります。

仕事の先輩や上司に「わかりました」と伝えたい場合は、「了解いたしました」よりも、「承知いたしました」が適切でしょう。さらに「○○の件」などと前置きすることで、何について承知したのかを記載することで、こちらの理解を示すことができます。

「了解いたしました」と「かしこまりました」との違いとは?

「かしこまりました」は、『承知』を意味する表現のなかで、最も丁寧な言葉。相手に敬意を示したいときは「かしこまりました」を使うのが良いでしょう。取引先の方やお客様などに対して使う場合は、「かしこまりました」が適切ですね。

もともと、「かしこまる」は「つつしんで目上の人の言葉を承る」という意味です。相手の言ったことを理解して、その言葉に従うというニュアンスがあります。「かしこまりました」はただ理解するだけでなく、目上の人の命令を承るという意味合いが強い表現。前向きな姿勢を相手に示したいときに用いるのが適切です。

例えば、「かしこまりました」と従業員の方が言う場合、お客様に対して敬意を払い、要望をきいてくれている証拠です。また、「かしこまりました。○○いたします」のように、「かしこまりました」の後に、その後の対応などを伝えるように使うと良いでしょう。

「了解いたしました」は上司や目上の人に使える?

(c)Shutterstock.com

「了解いたしました」は、「了解」に謙譲語である「いたす」が結びついた敬語なので、上司や先輩に使っても失礼にはあたらないでしょう。ただし、相手によっては失礼な印象を与える可能性があります。

上司や目上の方からの依頼に対して、つい「了解いたしました」と返してしまうという方は多いのではないでしょうか? 「了解しました」よりも「了解いたしました」の方が丁寧ではありますが、やはりお客様など目上の人への使用は避ける方がよいでしょう。

「了解いたしました」の使い方を例文でチェック

単に「了解いたしました」だけではなく、例文のように一言添えておくとよいでしょう。先述したとおり、「了解いたしました」自体は正しい敬語であるものの、聞く相手によっては素っ気ない、失礼と思われてしまう可能性があります。また、目上の人によっては、不快に感じる場合がありますので、注意してください。同僚や目下の人に使う場合は、問題ありません。

1:「日程変更の件、了解いたしました。予定しておきます」

2:「了解いたしました。後ほど、資料をお送りいたします」

3:「13時集合ということ、了解いたしましたと伝えてください」

「了解いたしました」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

「了解いたしました」の類語や言い換え表現をご紹介します。

1:「了承いたしました」

「了承」は、「事情をくんで納得すること、承知すること」という意味。「了承いたしました」は、了解して承認したという気持ちを意味します。相手が上司や取引先にあたる場合にこの表現は失礼にあたるので、注意しましょう。「了承する」は、目上の者が部下などからの申し出に対して了解する場合に使われる表現なのです。

「了解いたしました」は言葉そのものの意味としては目上の人にも使えますが、「了承いたしました」はそもそも目上の人に対して使うことができないので要注意ですよ。

2:「拝承しました」

「拝承(はいしょう)」とは、「謹んで承ること」。承知することをへりくだって表現した言葉です。通常よりかしこまった場面で使われます。堅苦しい言葉であるため、特に気を使いたい場面で使うのがいいでしょう。

3:「かしこまりました」

「かしこまりました」は、つつしんで承諾する気持ちを表わします。漢字で表現すると、「畏まりました」。相手を高めて、「承知した」という意を、ていねいに表わす挨拶言葉です。

「了解いたしました」を使う時の注意点

「了解いたしました」は、正しい敬語です。しかしながら、目下の者から言われると不快に思う方も少なくないのが現状…。気を使いたい場面や相手には、「承知しました」を使う方が要らぬ誤解を与えずにすむでしょう。

「了解いたしました」の英語表現とは?

「了解いたしました」と英語で伝えたいときは、承諾するという意味合いが強い場合、「consent」や「 agree」を使うことができます。理解したことを示す際には、「understand」「comprehend」が適切ですよ。

口語表現だと、「O.K.」「All right.」となります。

最後に

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いかがでしたか? 「了解いたしました」は、正しい敬語であるにも関わらず、相手によっては不快な気持ちにさせてしまう言葉だということがわかりました。コミュニケーションは相手がいてこそ、成り立つもの。「正しい敬語なんです!」と言い張っても、いいことはありません。相手や状況を見て、上手に言葉を使い分けて話してくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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