【目次】
・初詣は何時に行くのが正解? 夜間参拝も
・初詣に行く期間は関東と関西で違う?
・初詣で人混みを避けるためにできること
・初詣の正しいやり方とは?
・初詣・神社とお寺で違いはある?
・初詣で守りたいマナー
・最後に
初詣は何時に行くのが正解? 夜間参拝も
大晦日の深夜から元旦にかけて初詣に行く人も多いですね。しかし、正式な初詣はいつ行うのがいいのでしょうか。正式な参拝時間と参拝のマナーについて解説します。
結論から言って、初詣に正式な時間の決まりはありません。だた、一般的には元旦、つまり1月1日の午前中に初詣をする人が多いようです。混雑を避けたい方は、逆にこの時間帯をさけたほうが賢明かもしれません。
初詣に行く期間は関東と関西で違う?
初詣に行く期間としては、三ヶ日の間に行く人が多いと思いますが、松の内の間に行けば良いとされています。松の内とは、門松などを飾っている間のことで、地方によって期間が少し違います。関東では1月7日まで、関西では1月15日とするのが一般的です。
ただし、これらの期間は目安なので、この期間中に行かないと初詣とは言えないなどということはありません。1月中をめどに、ゆっくり時間を取ってお参りできるといいですね。
初詣で人混みを避けるためにできること
初詣に混雑はつきもの… ではありますが、やはりできるだけ避けたいですよね。すこしでも避けられる方法を挙げてみます。
◆日にちをずらす
先ほども述べましたが、初詣に訪れる人は3が日、特に元旦に集中しています。同じ三が日でも2日は比較的人が少なく、3日は逆に駆け込みの人で増えることも。こういった人の流れと逆行した行動を取れば、少しは混雑を避けられるでしょう。
◆時間をずらす
同じ元旦でも、少し気温が上がり始めるお昼前ごろがいちばん人が多くなるそうです。なので、元日の早朝や夕方など、人の少なそうな時間帯を狙ってみてはどうでしょうか。ただし、お札やお守り、御朱印などを受ける授与所の時間が決まっているところが多いので、事前に確認しておきましょう。
◆場所を変える
人の多い神社だからご利益が得られる、というものではありません。初詣とはそもそも、地元の神様に昨年一年のお礼と、新しい年の幸せをお祈りするためのものなので、にぎやかなところへいけばいいというものではないのです。
初詣の正しいやり方とは?
では、初詣の正しい作法を解説します。「なんとなくやっていた…」という人も大人のたしなみとしてしっかり覚えておきましょう。
1:手水舎で手や口を清める
神社は神様のおわすところ、いわば住まいと考えましょう。鳥居前で服装をただし、一礼して境内へ入ります。帽子やマフラーはこの段階で外しましょう。
次に、手水舎で手や口をしっかり清めます。手順は次の通りです。
(1)柄杓を右手に持ち、左手を洗う
(2)左手に柄杓を持ち替え、右手を洗う
(3)右手に柄杓を持ち替えて、左手で水を受けて口をすすぐ。柄杓に口をつけないように注意してください
(4)左手の手のひらを洗う
(5)柄杓を立てて、柄の部分に水を流し、元の位置にもどす
(1)~(5)までの工程を、柄杓1杯の水で行います。途中で、水をすくい直すことはしません。
2:古いお札やお参りを奉納する
次に、昨年お世話になったお札やお守りをお返ししましょう。神社で焚き上げてくれます。
昨年受けた神社へお返しするのが理想ですが、難しい時には別の神社へ持って行ってもいいようです。詳しくは、神社に尋ねてみましょう。
ちなみに、神棚からお札を下げる時にも手や口を清めてから。手を合わせ、一年間見守ってくださった感謝を唱えてから下げましょう。持ち歩く際には、白い紙や半紙、和紙などに包むようにします。
3:本殿でお参りをする
神前での作法は次の通りです。気持ちを落ち着けて、静かにひとりずつ行います。
(1)神前に向かって立ち、姿勢を正す
(2)賽銭を入れる
(3)鈴を鳴らす
(4)もう一度姿勢を正す
(5)二拝二拍手一拝の作法で拝む
「二拝二拍手一拝」とは、2回お辞儀をし、「2回拍手をしてからお祈りをし、お祈りが終わったら1回お辞儀をする、ということです。こちらは神社での拝礼です。寺院では拍手をしませんので、(5)の部分は合掌して静かに祈りましょう。
これでお参りは終わりです。お参りを済ませたら、お札やお守りを受けたり、おみくじを引いたりしましょう。新年限定のご朱印を授けるところも多いので、ご朱印帳も忘れずに!
初詣・神社とお寺で違いはある?
ここまでは神社の場合の作法です。初詣は神社に行く人が多いのですが、お寺に行ってはいけないということではありません。
お寺の山門は、神社における鳥居と同じで、俗世との境を示すものです。お寺を訪れるときには、山門前で身なりを整え、気持ちを落ち着けて中へ入りましょう。
また、仏前では拍手をしません。手水舎で手や口を清めた後、ご本尊をまつる本堂前の香炉に線香などを供え、煙で身を清めます。ご本尊の前では、お賽銭を入れ、深く一礼した後、静かに手を合わせてお祈りを。最後にもう一度礼をして終了です。
初詣で守りたいマナー
初詣の際に注意したいことをいくつか挙げておきますね。
◆大声を出さない
境内は神様や仏様のお家だと考えましょう。目上の方の家で大声で騒いだりしませんよね。それと同様に、神社やお寺で大声を出すことはマナー違反です。
◆参道は左側を歩く
神社やお寺で順路が示されている場合を除き、参道は基本、左側を歩きます。参道の真ん中は「正中」と言って、神様が通るところです。ですから、参拝者は真ん中を避けて歩きましょう。
◆境内の石は持ち帰らない
子連れで初詣に行った場合、境内の石を持って帰ってしまうことがありますね。あれはNG! 境内は聖なるエリアなので、それを持ち出すことで神様が怒るという説もあります。注意しましょうね!
◆神社での参拝は忌明けを待ってから
神道では親族が亡くなってから50日間を、仏教では49日間を忌中とします。特に神道では忌中の間は、親族にも死の穢れがあるとされていますので、その期間は家の神棚にも半紙を貼るなどして神棚封じをします。同様に神社での参拝を避ける風習があります。詳しく知りたい場合には、お参りする神社に問い合わせてみてくださいね。
最後に
「混雑」には気を使いたいもの。初詣に行く時期や時間帯には少し工夫が入りそうです。初詣で大切にしたいのは、神仏への感謝と祈りの心です。平穏な気持ちで神仏の前に立てるよう、上手に工夫して出かけましょう。
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