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2020.11.26

体外受精の採卵費用は保険がきくの? 妊活3年目が考える病院選び<30代の不妊治療vol.20>

妊活歴が3年目に突入した主婦ライター・34歳クロサワキコの不妊治療体験レポ Vol.20。夫の精索静脈瘤の手術や人工授精、体外受精とステップアップを重ねていくなかで感じてきたリアルな本音をお届け。今回は、体外受精の「採卵」の費用のお話。

「採卵費用」見積もりと病院選びのポイント【30代からの不妊治療】

妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。

前回は、私が感じてきた病院選びの重要性のお話をお届けしました。今回は、体外受精の「採卵費用」のお話。

◆「採卵費用」は、必ず「採卵までにかかる費用の総額」で計算しよう

(c)Shutterstock.com

これまで妊活のためにいくつかの病院で不妊治療の検査を受けてきましたが、病院選びの難しさをひしひしと感じてきました。そんな中、費用について気づいたことがあります。そのなかから、費用面での病院選びのポイントを紹介しようと思います。

不妊治療の費用って、スマホの料金プランよりもややこしいんですよね。病院ごとにポリシー(必要な検査や治療の方針、使う薬の種類や量など)が違っていたり、治療方法も病院特有のネーミングがされていたりして、パッと比較できないのです。

体外受精にかかわる採卵費用もそのひとつ。

たとえばAクリニックでは「採卵基本料金5万円~(卵胞1個につき2万円)」、B病院では「採卵費用は60万円程度」。こんな風に並べられたら、Aクリニックは安いなと感じますよね。でもココに落とし穴が

採卵って、卵巣を薬で刺激して卵胞を採るという作業なのですが、刺激に使う薬は、強いものから弱いものまでさまざまあり、ほとんどが保険適用外なので何をどのくらいの量で投与するかで、費用にかなりバラツキが出てくるのです。

(c)Shutterstock.com

Aクリニックは「採卵基本料金」以外の薬代や診察費用は料金に含まれていませんでした。麻酔をする場合は+15,000円、土日で採卵する場合は+15,000円といった具合で細かくオプション料金が設定されています。使っている薬はどれもB病院よりも高い金額が設定されていました。

一方、B病院の「採卵費用」には、薬代はもちろん、産卵日当日にかかる麻酔代やエコー費用、採卵後の内服薬や培養費用、胚5個まで凍結した場合を想定した金額がすべて含まれた料金でした。

多くの医療機関では、事前にカウンセリングなどの機会がありますし、医師と自分の希望にあった治療を相談しながらすすめられます。採卵時に、全身麻酔で行えるのかどうかなども、医療機関によって異なります。

体外受精へステップアップするときには、事前に自分の希望や、上記のような費用総額の内訳に関わる投薬の種類、採卵当日の麻酔有無の意向などを整理してから病院を選べるようにしたいですよね。

◆採卵は、何個とれるか当日までわからない

(c)Shutterstock.com

もうひとつ、私が病院選びの難しさを感じたポイントがあります。

それは1回の採卵で何個を目標にするかという点です。

採卵方法も病院のポリシーによって、大きく違いがありました。事前に超音波で何個くらい卵胞があるかみることはできますが、いくつ採卵できるかどうかはやってみるまでわかりません

低刺激のホルモン剤だと体への負担は少ないけれど、1回に採れる個数は高刺激に比べて少なめと言われています。高刺激のものは金額がとても高価だけど、採卵の個数は低刺激よりもいいスコアがでやすいそう。

1回で20個とれる人もいれば、全滅する人もいる体外受精の採卵。貯金ならぬ貯卵がたくさんできれば、移植に専念できるという考え方もあるし、たった1個でもそれが妊娠に繋がることもあります。

何個たまごがとれるのか? これが、本当に当日までわからないのです。まるでギャンブルみたいですよね。1個もとれなくたって、時間もお金も返ってこないのですから。

Aクリニックでは採卵基本料金5万円~(卵胞1個につき2万円)とあるように、たとえば10個の卵胞が取れた場合、採卵代だけで25万かかる計算になります。B病院の内訳をみてみると、採卵代は個数に関わらず、16万2千円でした。

受精や培養費用も医療機関ごとにやり方や使う機械が違います。1回の採卵で何十万もの費用差が出る背景には、こんなにもいろんな違いがあるのです。医師でもない患者が、治療を受ける前からすべてを理解するのは難しいですよね。

◆病院選びのポイント

(c)Shutterstock.com

どのような方法で採卵をするか? ここだけを見ても、きっとご夫婦が10組いれば10通りの考えがあると思います。でもステップアップを提示された瞬間って、当事者の女性は冷静な判断ができなくなることも…(私がそうでした!)。

ましてや、痛みを伴う採卵の治療がスタートしてから、お金の計算をする余裕なんてありません。

だからこそ事前に、AMHや自分の年齢にあわせて、将来ステップアップの可能性が出た時、いくつくらいの採卵数を目標にするか夫婦で話し合って、治療方法や総額費用の見積もりをしておくといいかなと思いました。

次回は、改めて不妊治療における金銭リスクのお話をお届けします。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

クロサワキコ

34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。

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