経験してきたからこそ伝えられる、病院選びの重要性【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、フーナーテストの結果に対するT先生の話をお届けしました。今回は、私が感じてきた病院選びの重要性のお話。
◆声を大にして言いたい、病院選びはすごく重要
妊活をはじめて3年。これまで妊活ビギナー時代を振り返り、みなさんにお伝えしてきました。そのなかで前回お話した、夫の精液検査は妊活するうえで大きな問題でした。なのに、夫の精液の問題を見過ごされたまま最初の1年を過ごしてしまったのです。
あれから夫は精索静脈瘤の手術を受け、私も人工授精、体外受精と、ステップアップへもつれ込む事態となっており、34歳になった現在も、未だに妊娠には至らず。
そんな今だから声を大にして言いたいことがあります。
不妊治療において、病院選びはすごく重要だ! ということです。
うまくいってないお前らが言うなー! と自分でもツッコミを入れたくなります(汗)。でも、わからなかったからこそ、私たちがしてしまった失敗や経験が、今後妊娠を考えているカップルにとって役に立てばいいなと思い、今回は患者目線で考える不妊治療の病院の選び方をお話ししたいと思います。
◆不妊治療のお金事情、同じ検査や治療でも負担に大きな差がでる
5ケタを超えると一、十、百、千、万… って数えていかないと読めないくらい数字に弱すぎな私と、貯めたクレジットカードのマイルやポイントを使って飛行機に乗るのが大好きな夫。
私たちが行ったレディースクリニックの指導のもと、妊活を進めましたが、うまくいかず。そこでセカンドオピニオンをもらいに「総合病院」に行くと、夫が男性不妊の追加検査を受けることになったので、またさぞかし高額な金額を請求されるのかな… と、ドキドキしていたのですが費用は約1万5千円でした。精液検査だけなら5千円くらいで受けられるそうです。
これはあくまで私の個人的な感覚ですが、レディースクリニックに比べ、全体的に安い気がしました。なぜなら、費用以上に内容が充実していると感じたからです。
以前のクリニックでは、検査を外部の検査機関に外注していたので結果をもらうまでに数日かかりましたが、私たちが行った総合病院では、血液検査や精液検査などもその日のうちに結果を聞くことができました。※病院によって様々です。病院をきちんと調べることが大事だということ
検査結果が即日わかることは、会社を何度も休む必要がないので、働きながらの妊活をするうえではすごくメリットですよね。特に、人工授精や体外受精の治療をすすめていくときには、血液検査の機会が増えるので、女性にとっては体力的な負担減にもなると思います。
◆精液検査の結果が充実している
私たちが行った総合病院では、「禁欲期間を変えてベストタイミングを探しましょう!」と言われた精液検査について、男性不妊の専門医であるI先生から説明を受けました。
検査結果の内容も、精子濃度や運動率、さらには精子運動速度だけでなく、各種精子パラメータを精子自動解析装置(CASA)という機械で計測して、精子正常形態率(Kruger’s Strict Criteria)やSwim-up Testをしてみて、精子の授精能力が総合的にどうなのか? という細かいところまで丁寧に教えてくれたのです。
これは「WHOの基準値をクリアしてるから問題ない」とひと言で終わった女医さんだけのクリニックとは大きな違いがあり、病院によってこれほど違うものかとまざまざと実感。
「精液検査の費用」ひとつとっても、実際に受けてみないと、検査内容の良し悪し、金額の安い高いは本当にわからないものだなと思いました。特に「自費」の部分は、病院によって値段がまちまち。精液検査くらいなら数千円程度の誤差のようにも思えますが、ステップアップしていくと、ここが笑えないくらい大きな値差になるんですよ。
◆病院選びのポイント
不妊治療は、女性だけの問題ではありません。男性も同じように検査が必要だと思います。夫婦の大切な時間を無駄にしないために、今回の内容をふまえて病院選びのポイントをまとめます。
病院選びのポイントは、男性側の検査結果も充実していること。口コミも大事だと思いますが、一度問い合わせをして、費用や検査内容を比較してみると良いと思います。
次回は病院選びをするうえで考えるべき、体外受精の「採卵」の費用のお話をお届けします。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。