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WORK

2020.08.10

高待遇よ、サヨウナラ。自分は会社員を辞める?<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#3>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。働き続けてきた仕事をやめてニューヨークに行くべきか。人生をかけた覚悟と決断に迷い続けてみた。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

人生をかけた決断… 仕事を辞め、N.Y.移住の覚悟はあるのか

(c)shutterstock.com

大学時代の友人から「N.Y.で社長になる気ある?」と突如メールが来てから、私が悩んでいい時間は半年だった。

急遽配られたN.Y.への移住&転職のカードを握りしめたまま、日常に戻っていく。

いつもと同じ会社のデスクで、いつもと同じスタッフと仕事を進めていく。

顔色ひとつ変えずに、誰かに打ち明けることもないまま、次のスペシャル番組のキャスティングに頭を悩ませる。

ただ、片時も“N.Y.行きのカード”の存在を忘れることはなかった。

オファーを頂いた会社に返事をするためには、人生をかけた覚悟と決断が必要だ

そんな大掛かりなこと、ここ10年はやってない。

やる必要がなかった。安定・安心の職場で、不安なんて皆無だったから。

私が12年働いた会社は稀にみるいい会社だった。

サラリーマンなら誰もが感じる“組織の歯車”感は存在したが、どこで働いても、会社員は歯車だ

そこを除けば、給料も、人事評価も、職場の雰囲気も全てが満足だった。高待遇っていうやつだった。

いくら“N.Y.行きのカード”がドラマチックに見えても、人間とは“損得をどんな局面でも考える生き物”で、整えられた環境をかなぐり捨てることは、いざとなると容易ではない。

朝3時半起きで、灼熱の終日ロケに向かう日は、「あ〜早くN.Y.に行きたい〜」と強く思う。

超人気の若手俳優をキャスティング出来た時は、「こんな風にうまくいくなら、この仕事も楽しいかも」なんて、揺れ動く。

日常の中で、仕事の浮き沈みと並走しながら、私は自分の感情を確かめていた。

「テレビの仕事も楽しいな」と思う瞬間ほど丁寧に、『ここを去る覚悟はあるのか?』と。

職場や仕事が嫌いなわけではなかった。

上昇志向の強い人間にありがちな、「さらなる新しい世界で自分の可能性を見てみたい」という感情に本気で向き合ったら、こうなったのだ。

◆人生をかけた決断だからこそ、迷い続けてみる

(c)shutterstock.com

そんな私のメンタルをよそに、アメリカ滞在・就労のためのビザ取得作業は進んでいった。

ビザがなければ、この話は夢に終わる。悩む意味もない。

海外で働きたい人がなかなかそれを現実のものに出来ないのは、ビザ問題が往々にしてある。

アメリカで働きたいという人から相談を受けることが最近よくあるが、企業のサポートなくして、最初から就労ビザを取得するのは極めて困難だ。

学生としてアメリカに渡り、そこから必死にビザスポンサーを探す人も多い。

さらに、現在のコロナ禍では米国のビザ取得は大変難しい状況にある。

もし、1年この話がズレていたら、今も私は何一つ変化することのないまま、35歳という年を終えようとしていただろう。

有難いことに、私は指示された書類を提出しただけで、あとはアメリカの会社が雇ってくれた移民弁護士が手際よく申請書類を作成し、大使館に出してくれた。

人生の覚悟だの、決断だのブツブツ言っている間に、赤坂にあるアメリカ大使館での面接日が決まった。

それでも私はまだ迷っていた

(c)shutterstock.com

アメリカで何も成し遂げられなかったら、ただの笑い者だ。

終身雇用なんて存在しない国で、結果を出せなければ解雇になり、無職になって日本に帰国する自分を想像すると、感じたことのない恐怖に襲われた。

迷って当然だった。

誰に話しても、Googleで検索しても、答えが出るわけがない。実例なんてない。

非凡に見せたいけど、確実に凡人である私が、神がかったロジックで自分を納得させられるわけもない。

ただひたすら、迷い続ける。迷い続けることに身を任せてみる。迷うことに疲れ切るまで迷ってみる。

それでいい気がした。

感情の整理がいつまでもつかないまま、梅雨明けした、暑すぎる7月下旬の朝、私はアメリカ大使館へ向かった。

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
HP


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