至急・早急・火急、どれが一番急ぎ?
先輩から仕事を「至急でお願い!」「早急にお願い!」「火急のお願い!」と依頼されたらどの順番に対応したらいいのでしょうか?
◆正解は、「火急→至急→早急」の順に対応
それでは「早急・至急・火急」それぞれの意味を見ていきましょう。
至急:「非常に急ぐこと。大急ぎ。」
早急:「非常に急ぐこと。また、そのさま。」
火急:「火のついたように、さし迫った状態にあること。また、そのさま。緊急。」
つまり、一番に対応すべきは、「火急」にお願いされた案件です。火のついたよう、だなんて事態が差し迫って追い詰められている感じが滲み出ていますよね。緊急度の高い依頼ということがわかります。
◆至急と早急の違い
続いて、至急と早急はどちらも非常に急ぐことを意味していますが、どちらを優先すべきでしょうか。
「至」はこの上ないという意味を持つことから、「至急」はこの上なく急を要するというニュアンスになります。一方、「早急」は時間をおかないさまを示す「早」が使われていますが、「至」のように急いですべきであることを強調する意味ではありません。
同じ非常に急ぐ場面であるものの、至急で依頼された案件を優先して対応すべきとなります。
まとめると、「早急<至急<火急」と緊急度合いが高まっていきますので、「火急→至急→早急」の順に優先順位をつけて対応しましょう。
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イメージ通りのこたえだったでしょうか。これらの言葉は急いで対応することを求める言葉であるため、目上の人から目下の人に指示する場合や、期日を過ぎていたり、何度も依頼しているにも関わらず未だ対応してもらえないなどという場合に使います。
ひとつ注意。火急と至急は早急に比べ、強いニュアンスになりますので、目上の方に使うのは避けましょう。乱発すると、またか、と緊迫感が薄れてしまいますので、ここぞというときに使ってくださいね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!