新型コロナウイルスがもたらす変化
マスクは必需品となった。私自身は、今までは、日々使い捨てのマスクを利用していたが、最近オシャレなマスクをしている人を見て感じることがある。ここまでマスク着用義務が長期化してくると、費用の面などを考えても、使い捨てマスクよりむしろ洗えるマスクの意義も大いにある。
最近はパンツ購入のお礼に「付録」でマスクをつけるという店もあるそうだ。パンツに健康が付録でついてくるということか? 「もれなくついてくる付録」と「健康」について考えてみようと思う。
付録と言えば、いわずと知れた、「小学館」。元祖付録といってもよい。私は「小学1年生」から「小学6年生」は付録を目当てに買っていた。付録と言えば小学館。雑誌のOggiにも付録がつくことがある。
「付録」も時代とともに随分と様変わりしてきた。先に述べた、「パンツにマスク」。また、新聞報道によると、「会員のダイエットを商品」とするR社では、会員に「もれなく、新型コロナウイルス抗体検査」をサービスするとのことだ。「ダイエットに抗体検査」。随分と「健康志向の付録」が増えてきた。
◆日本人と新型コロナウイルス
今回の新型コロナウイルス感染拡大に際して、「日本での死亡率、患重症化率、患者発生数などが世界でも群を抜いて低い」とのこと。このことが、世界的に大注目されているが、その原因・理由は未だはっきりわかっていない。
色々と推測されているが、例えば、ハグや握手をしない、あるいは靴を脱ぐ文化的な要因、赤ん坊の時のBCG接種の影響、公衆衛生意識の高い国民性、日本人としての遺伝的素因、はたまた納豆の摂取… などなど。その正体はまだ不明だが、日本に生まれたが故に、あるいは日本人であるが故にもれなくついてきた「付録X」が原因なのかもしれない。この「付録X」一体何か?? 世界の科学者がいま探索を始めている(らしい)。
実は、私はすでに「付録X」が何だかを知っている! それを「雑誌の付録で、もれなくつけよう」という時代が間もなくやってくるかもしれない。
皆さん、季節柄、食中毒など注意。手洗い励行で、衛生管理は引き続き重要です。そして、このご時世、くれぐれも怪しい詐欺商法にもご注意を!
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国立がん研究センター研究所 がん幹細胞研究分野分野長 増富健吉
1995年 金沢大学医学部卒業、2000年 医学博士。
2001年-2007年 ハーバード大学医学部Dana-Farber癌研究所。2007年より現職。
専門は、分子腫瘍学、RNA生物学および内科学。がん細胞の増殖と、コロナウイルスを含むRNAウイルスの増殖に共通の仕組みがあることを突き止めており、双方に効く治療薬の開発が可能かもしれないと考えている。
専門分野:分子腫瘍学、RNAウイルス学、RNAの生化学、内科学。
趣味:筋トレ