「家の軒先に吊るされている夏の風物詩」をなんと言う?
夏に、軒先に吊るして涼感を添えるアレのこと、なんて言うかわかりますか。最近では見かける機会が減っているけれど、シダの一種である植物を巻きつけ、軒先などに吊るすアレです。
【問題】
「家の軒先に吊るされている夏の風物詩」の名称は?
1. 釣涼(つりりょう)
2. 釣忍(つりしのぶ)
正解は?
2. 釣忍(つりしのぶ)
釣忍(つりしのぶ)とは、シダの一種であるシノブの根茎を土台に束ねて巻きつけ、船の形や井桁(いげた)などいろいろな形につくり軒先などにつるして涼感をそえるもの。土台には針金や竹などの芯材を用い、そこに苔を巻きつけます。
シノブは乾燥に強く、水が無くても「耐え忍ぶ」ことからそう名づけられ、釣忍も手入れ次第で何年ももつと言われています。
江戸の中期ごろに庭師たちがお得意様へのお中元用に作り始め、明治から昭和初期にかけて一般にも広まり夏の風物詩となりました。とくに、目でも耳でも涼感を味わえる風鈴をつけた釣忍が人気のよう。
つり‐しのぶ【釣(り)忍】
シノブの根茎を舟の形や井桁(いげた)に作り、夏、涼味を添えるため軒先につるもの。《季 夏》「水かけて夜にしたりけり―/一茶」
(小学館デジタル大辞泉より)
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