お寺に行くと見かける細長い木の板… 名前をご存知?
お墓参りのときに目にすることの多い、墓石の後ろにズラリと並ぶ木の板… 実は名前があるんです! あなたは何というか知っていますか? その意味も含めて覚えておきましょう。
【問題】
墓石の後ろに立て掛けられている細長い板の名前は?
1.供養墓(くようぼ)
2.卒塔婆(そとば)
正解は?
2.の“卒塔婆(そとば)”が正解!
死者の供養のため、墓石の後ろに立てる細長い板のことで、サンスクリット語のストゥーパの音写です。率都婆、卒覩婆、卒堵婆などとも書かれ、「そとうば」とも読みます。
元来は古代インドの土饅頭(どまんじゅう)型の墓をさします。日本の近世以降、死者の冥福を祈るため供養塔である五輪塔と同じように細長い板の上部に五輪の形の切り込みを入れ、表裏に梵字・経文・戒名・没年月日などを記し墓のそばに立てる習慣ができました。
卒塔婆がタイトルに使われている観阿弥の謡曲「卒塔婆小町」では、乞食の老女が朽ち木と間違え卒塔婆へ腰かけるところから能が始まります。
そとば【▽卒▽塔婆/▽率▽塔婆/▽卒都婆】
《〈梵〉stūpaの音写。髪の束・頭部の意》
1 仏舎利を安置したり、供養・報恩をしたりするための建造物。インド・中国では土石や塼(せん)を積み、日本では木材を組み合わせてつくる。塔。塔婆。そとうば。
2 死者の供養のため、墓石の後ろに立てる細長い板。上方左右に五輪塔の形を表す五つの刻みを入れ、表裏に梵字・経文・戒名・没年月日などを記す。板塔婆。そとうば。
(小学館デジタル大辞泉より)
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