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2019.04.03

新しい環境でのコミュニケーションが不安…【自分の本音を相手(仕事仲間)に伝える方法3】

今まで接してこなかった人に出会う機会も多い新生活。今回は、新しい環境への不安を和らげてくれる方法を、数多くの一流人を輩出してきた教育分野のスペシャリスト浦谷裕樹先生に伺いました。

新生活の不安を少しでも解消したい

春到来。桜が咲き、新年度を迎え、新しい元号も「令和」に決まりました。

そんな中、4月からの新年度に合わせて、職場では新しいスタッフが増えたり、部署が異動になったり…。またともに暮らす家族にも変化があると、気ぜわしい日々が続きます。

今までとは違った環境で、異なる人々と接することになった方も多いかと思います。そういった新しい面々と出会う中で、なぜか今までのやり方ではうまくコミュニケーションが取れなくなってしまった、という悩みを聞きます。

例えば、自分の思いや主張、心の奥にしまいがちな本音がうまく伝わらない、また、伝えたつもりでもなぜか伝わっていない、ということはありませんか。

今回はそうした場面で心がけたい「自分の主張、心の奥にしまいがちな本音を相手(仕事仲間)に伝える方法」を紹介します。

相手に共感することが自分を理解してもらえる第一歩

心の奥
(c)Shutterstock.com

主張や本音が伝わらないのは、以下のケースが考えられます。

自分が
−主張したり、本音を言ったりしたら、拒絶されるのではないかと心配で話せない。
−そもそも、その効果的な方法を知らない。

相手が
−自分の主張ばかりして、話を聞いてくれない。
−話を聞いてはくれるが、まったく考えや行動を変えない。

どのケースにおいても重要なのは、

まずは共感すること

人は自分の話に共感してくれない人には心を開かないもの。まずは相手の主張・本音に共感することが、自分の主張・本音に共感してもらえるベースとなります。

ある科学研究では、人間は生まれつき自己中心的な傾向にあることがわかりました。自分の世界の見方が、必然的にほかの人の見方と同じであると思い込んでしまう。これは、ある意味自然なことですが、その自己中心的な傾向が極端なものになると、様々な問題を招き、他人と有意義な関係を築けず、満足のいく会話ができなくなります。

しかし、幸いにも脳には、自己中心性が強くなったときに、そのことに気付いて考えを調整する「右縁上回」という部位があります。

この「右縁上回」は共感を繰り返すことで発達し、より機能的になっていきます。

すなわち、共感は脳を成長させることができるのです。

■共感を深めるには?

共感
(c)Shutterstock.com

共感を深める効果的な方法のひとつに、相手の本音を引き出す「繰り返し問答法」があります。

これはカウンセリングで使われている手法で、相手の話を聞き、聞いたことを一度繰り返した後にひとつだけ質問を加えて、さらに詳しい話を聞くという方法です。

例えば、

後輩に「調子はどう?」と聞いたときに、後輩が「今日は体調が悪くて…」と答えたら、「そうなの、体調が悪いのね。昨日何かあったの?」と質問を加えます。

すると、後輩が「実は昨日、上司に怒られて、そのことを考えていたら、なかなか寝つけなかったんです…」と答えたので、「あらそう…、寝付けなかったのね。どうして怒られてしまったの?」と、どんどん本音に迫っていくという方法です。

聞いたことを繰り返す際には、「昨晩はなかなか寝付けなかったのね。それは辛いわね…」というように、相手の感情を代弁する言葉を入れると、相手はより共感してもらえたと感じ、主張や本音を話しやすくなります。

自分の本音を伝えるには、言い方を変えてみて

コミュニケーション
(c)Shutterstock.com

「繰り返し問答法」などを使って共感し、相手の主張や本音を聞いたら、その後に自分の主張や本音を伝えます。

そのときには、主語を「あなた」ではなく「わたし」にして伝えることを心がけましょう。

例えば、

期日を守ってほしいときに、「前回は期日を守ってくれませんでしたね。何で(あなたは)連絡もなしに約束を破るのですか?」と言うと、相手は責められている気がします。

相手が部下や後輩であればまだしも、相手が上司やママ友であれば、反感を買い、あなたの印象が悪くなってしまうかもません。

こういう時には、主語を「あなた」から「わたし」に変えて、「前回は期日を守ってくれませんでしたね。期日を守ってくれないと、(わたしは)とても心配になってしまいます」と、まずは自分の気持ちを伝えます。

その上で、「そういうときは事前にひと言連絡を入れてもらえると嬉しいです」と、具体的に相手にとってほしい行動を提案します。

すると、相手も自分の主張に共感し、考えや行動を変えてくれやすくなります。

■自分も相手も大切にできる「アサーティブ・コミュニケーション」

コミュニケーション
(c)Shutterstock.com

日本人はコミュニケーションをする際に、「自分を大切にしないで、相手を大切にする受け身的なタイプ」と、逆に「自分だけを大切にして、相手を大切にしない攻撃的なタイプ」の方法を考えがちですが、人を傷つけたくないから前者をとる人が多いといわれます。

ですが、この主語を「わたし」にして伝える方法を用いると、自分も相手も大切にすることができます。

これは「アサーティブ・コミュニケーション」と呼ばれている技法の一つで、ポイントは以下の通りです。

1.双方が納得する客観的事実を伝える→「前回は期日を守ってくれませんでしたね」

2.自分がどう感じたかを述べる→「期日を守ってくれないと、(わたしは)とても心配になってしまいます」

3.具体的に相手にとってほしい行動を提案する→「そういうときは事前にひと言連絡を入れてもらえると嬉しいです」

3.では、できるだけ圧力を最小限にした言い方で、相手に選択の余地を与えるようにすると、相手は自分で決めた感覚を持つので、提案を受け入れてくれやすくなります。

今回は、「自分の主張、心の奥にしまいがちな本音を相手(仕事仲間)に伝える方法」として、

◆まずは共感すること
繰り返し問答法
相手の感情を代弁する

◆主語を「あなた」ではなく「わたし」にして伝えること
双方が納得する客観的事実を伝える
自分がどう感じたかを述べる
具体的に相手にとってほしい行動を提案する

といった方法を紹介しました。

是非、こういった方法を活用してEQ力※を高め、日々をいきいきと送っていただければ嬉しく思います。

※EQ力とは、IQや学力などの認知能力と対になる非認知能力のことで、特にEQWELチャイルドアカデミーの卒業生で活躍している子どもたちに共通する人間力を指します。EQWELチャイルドアカデミーでは、幼少期より育みたい5つのEQ力として「自己肯定感」「やる気」「共感力」「自制心」「やり抜く力」を挙げています。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

浦谷裕樹

EQWELチャイルドアカデミー 新未来教育科学研究所 主席研究員
工学博士・理学修士

京都大学理学部卒業後、教育分野における能力開発に従事。専門学校講師、文部科学省委託プロジェクトメンバー等を歴任。2010年より現株式会社EQWEL転籍。以降、教育内容の研究開発に従事するかたわら、大阪工業大学大学院で研究活動を行い、同大学院より工学博士(生体医工学)授与。企業、学校、各種団体など大人向けへの指導・講演にも力を入れ、これまでの受講者数は1万人以上。EQにまつわる書籍も出版。


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