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2017.12.27

婚活疲れのあなたへ【社会学者 古市憲寿さん】人の気持ちは変わるもの。結婚制度は無理があるのでは?

結婚に憧れ、婚活に励むアラサー女子たち。でもその努力は本当に必要なのでしょうか。結婚とは本当に幸せなものなのか、結婚懐疑派の古市憲寿さんは、今まで「あたりまえ」だと思っていた考え方を、一度問い直すことを提案します。婚活は本当に必要か? を考えるシリーズ第5回です。

私たちはどうしてそんなに結婚したいのだろう…? したら幸せになれる?

そもそも「結婚」って、そんなにいいものですか?

「みんながしているから」「結婚適齢期だから」「ひとりだと寂しいから」etc.。さまざまな理由で婚活をしているOggi読者たち。

そんな女性たちの涙ぐましい努力を見て、社会学者の古市憲寿さんは「孤独死がイヤ、老後が不安などと言うけれど、結婚したって離婚するかもしれないですよね。熟年離婚は30年前に比べると約2倍近くになっていますし。それに、女性のほうが平均寿命は長いんだから、最後はひとりの可能性大。結婚にこだわる意味、ありますか?」とバッサリ。

50歳まで一度も結婚しない人の割合を示す生涯未婚率は女性で約14%(2015年)

これからも増え続ける見込みなので、「独身の友達はたくさんできるだろうし、無理やり結婚するより、友情を育んでおいたほうが幸せになれるんじゃないでしょうか」と続ける。

高齢化社会でもし100歳まで生きるとしたら、30歳で結婚するとその後の人生は70年。

「人の気持ちなんてどう変わるかわからないのに、そんなに長い間ひとりの人と一緒にいるのは無理があるし。死ぬまで愛し合う夫婦なんてレアケース。それを美化しすぎるのは気持ち悪い」と古市節も炸裂。

一生添い遂げることを約束する結婚制度には無理がある!?

結婚はもっとカジュアルになっていいと思うんです。何度も結婚する人がいてもいいし、もちろん結婚しなくてもいい。これまでは結婚する相手ひとりに『一緒に住む相手』『性的な関係をもつ相手』『子供を育てる相手』のすべてを求めてきたけれど、それぞれがバラバラでもいいのでは?

たとえば、子育てをする相手と恋愛をする相手が別々にいたり、もっといろんな生き方があっていい。よく一度は結婚してみたい、という人がいるけれど、結婚しない人生だって経験してみないとわからないでしょう? どっちが尊いとか偉いとかなんてないと思います」

人の気持ちは変わるもの。
何十年も一緒にいることを約束する結婚制度は無理がありませんか?…‥社会学者/古市憲寿

第6回につづく

2017年12月号「「その婚活、今すぐ辞めなさい!」より。
本誌掲載時スタッフ:撮影/江口登司郎 構成/酒井亜希子・佐々木 恵・赤木さと子(スタッフ・オン)
再構成:Oggi.jp編集部

社会学者/古市憲寿さん

1985年生まれ。本誌をはじめとする雑誌連載が人気のほか、テレビのコメンテーターとしても活躍。「結婚はあまりいいことがない」と発言し話題に。著書に『保育園義務教育化』(小学館)などがある。

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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