バーゲンで30%オフの商品を見てもいくらお得なのかわからない、割り勘するときにいくらかパッと計算できない、なんてことありませんか?
何となく、数字に苦手意識を抱く女性は多いもの。でも、ビジネスで数字は切っても切れない関係。いつまでも「わかんない」「苦手」なんて言っていられません。そんなあなたに朗報! あなたのアタマが数字と仲良くなるウマい方法があります。
ビジネス数学を専門とする深沢真太郎が企業研修やセミナーの場でも使っているトレーニング手法を、頑張るオトナ女子のために特別にご紹介します!
前回のコラム(とにかくイヤ!「計算が苦手」をどう克服するか)でお伝えしたように、数字とはコトバです。そして計算とはコトバを組み合わせる行為です。そう認識することで、いままで苦手と感じていたものが意外とそうではないことに気づいていきます。
たとえば計算で煩わしいのが「%(パーセント)」という数字。しかし、当然ですがこの「%」もコトバの組み合わせに過ぎません。小学校で学んだと思いますが、「%」に代表される割合とは次のようなコトバで成り立っているものです。
(割合)=(比べる量)÷(もとの量)
なんだか煩わしさを感じさせる「%」という数字も、ただふたつのコトバを組み合わせたに過ぎないことをまずは感覚として持っておきましょう。
誰でも簡単に「%」の計算を攻略できるコツ
「%」はビジネスシーンでもよく登場する数字。計算ができないよりはサクッとできたほうがカッコイイ(?)かもしれません。そこで、誰でも簡単に「%」の計算を攻略できるコツをいくつかご紹介しておきます。
例として、600円の16%がだいたいどのくらいかを素早く計算することを考えましょう。だいたいどのくらいか、ということを強調したのは理由があります。正確に計算しなければならない場面なら、素直に電卓やエクセルなどツールに頼るべきです。典型的なのは小売店などにあるレジですね。正確に会計をしなければならない場面ですから、当然ながらツールを使うのです。
しかし、正確ではなくてもだいたいこれくらいがわかれば十分な場面もたくさんあります。たとえばビジネスシーンなら会議中の会話。プライベートなら飲み会のワリカン。1円単位の正確な計算など必要ありません。
本題に戻ります。600円の16%。あなたはどう計算しますか。
1.掛け算して桁を減らす
600×0.16 という計算をすればよいので、600の桁を2つ減らした6に対して16を掛け算すればおしまいです。
600×0.16=6×16=96(円)
2.割り算する
16%とはだいたい6人のうち1人のことです。ですから、600円の16%を計算することは600を6で割り算することとほぼ同じと考えて差し支えありません。
600÷6=100(円)
1 は正確な値、2はざっくりした値。若干の誤差がありますが、日常生活やビジネスシーンではこの程度の誤差なら問題にならない場面のほうが多いでしょう。
ざっくりでOKな場面なら、「%」の計算は2の考え方のほうが楽です。小数点や桁を意識して掛け算するよりも、シンプルな数を使っていちど割り算して終えるほうがミスも少ないはずです。
そこで最後に2の計算ができるようになるためのモノサシをいくつかお伝えしておきます。覚えておくといざ必要なときにサッと頭の中で使え、便利です。
ちょうど50% → 2人に1人 → 2で割る
ちょうど25% → 4人に1人 → 4で割る
およそ12% → 8人に1人 → 8で割る
およそ33% → 3人に1人 → 3で割る
およそ16% → 6人に1人 → 6で割る
およそ8%→ 12人に1人 → 12で割る
つまり、2017年9月時点の消費税率8%は、12で割り算することで税金をざっくり計算できるということになります。たとえば24,000円(税抜)の消費税は
24,000÷12=2,000(円)
ざっくり2,000円と判断してよいのです(正確には1,920円)。
もっとも、世の中はほとんど税込表示ですから、あまりこのような計算をする場面はないかもしれませんが…いずれにせよ、感覚として持っておくと便利です。ぜひ身近な数字でトライしてみてください。
PROFILE|深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
公式チャンネル「ビジネス数学TV」