バーゲンで30%オフの商品を見てもいくらお得なのかわからない、割り勘するときにいくらかパッと計算できない、なんてことありませんか?
何となく、数字に苦手意識を抱く女性は多いもの。でも、ビジネスで数字は切っても切れない関係。いつまでも「わかんない」「苦手」なんて言っていられません。そんなあなたに朗報! あなたのアタマが数字と仲良くなるウマい方法があります。
ビジネス数学を専門とする深沢真太郎が企業研修やセミナーの場でも使っているトレーニング手法を、頑張るオトナ女子のために特別にご紹介します!
数字が苦手、計算が苦手な人にこそ読んでほしい
もしあなたが「数字ってなんとなく苦手」と思っているとしたら、その理由のひとつは「計算」ではないでしょうか。消費税、保険料、飲食店のワリカン…ビジネスシーンでなくとも、サクッと計算してみたい場面は普段の生活の中にたしかにあります。でも一方でどうしても苦手、あるいは面倒くさいと感じてしまう方も多いのがこの「計算」というやっかいなテーマなのです。
そこで今回から数回にわたり、「計算」をテーマにあなたの数字力アップのお手伝いをしていきたいと思います。どんなにあなたが「数字が苦手」だとしても理解できる内容になっていますので、安心して読み進めてみてください。
まず今回は、そもそも「数字」とは何かについて考えてみたいと思います。
「数字とは何か? 数字は数字でしょ?」
「数字とは、計算するときに使うもの」
そんな答えが一般的かもしれません。でも、もしあなたもそんな認識だったとしたら、今日からそれを改めて欲しいのです。つまり、数字というものに対するそもそもの定義を変えるのです。
数字は「愛している」「イケメン」と同じようなコトバのひとつ
私はビジネスパーソンに対して、「数字とはコトバである」と伝えています。たとえば「愛している」「お腹すいた」「イケメン」といったものも日常で使うコトバです。数字もこれらと同じ、何かを表現するコトバだと考えるのです。
少しだけエクササイズしましょう。たとえばあなたの1ヶ月のお給料はどんなコトバで表現できるでしょう。おそらく、こんなところではないでしょうか。
1ヶ月の給料は、基本給と残業代の合計
(1ヶ月の給料)=(基本給)+(残業の時間単価)×(残業時間)
言うまでもなく1ヶ月の給料は金額という数字です。でも、その数字は私たちが普段から使っているコトバで表現できるものなのです。
数字というものをこのように捉えていくことで、ビジネスパーソンの計算はコトバの組み合わせを考える行為という感覚になっていきます。組み合わせるコトバを決めれば、あとは実際の計算は電卓やエクセルに任せてしまえばよいのです。
自分のアタマで素早く暗算する能力が欲しい方もいるかもしれませんが、暗算の達人になったところでビジネスパーソンとしての成果はおそらく変わりません。それよりも、いまするべき計算はどんなコトバの組み合わせかをちょっとだけ考え、あとは電卓でサッと計算することができれば十分と考えましょう。
では最後にもうひとつエクササイズを。
あなたの仕事の「生産性」はどんなコトバで表現できるでしょう。人によって生産性の定義は異なりますが、仮に営業パーソンであれば受注した売上高に対して要した時間が生産性と定義できるかもしれません。
生産性=売上高÷時間
生産性というコトバ自体は何だか難しいもののように感じますが、よく考えてみればたったふたつのコトバで成り立っているものに過ぎません。実際の数字は電卓を使って割り算をすれば十分です。
計算とは、数字をこねくり回すことではなく、コトバを組み合わせる行為。まずはそう認識を変えるところからスタートしてみましょう。
次回をお楽しみに。
PROFILE|深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
公式チャンネル「ビジネス数学TV」