出張、女子旅、カップル旅行、家族旅行。ホテルでの宿泊も旅の楽しみのひとつですよね。ホテルの利用マナーについて考えたことはありますか? 知らないと注意をされたり、恥をかいてしまったりするかも? チェックしてみましょう!
浴衣やスリッパで館内ウロウロはNG!
日本人は玄関で靴を脱ぐ習慣があるので、ホテル客室入口でスリッパに履き替える方が多いかと思います。
でもスリッパのままロビーや朝食会場に行くのは、ホテルはNG(スリッパでどうぞと特記されている場合を除く)。
ホテルは西洋の考えが元になっているため、一歩お部屋の外に出たら、パブリックスペースとなります。浴衣やパジャマ、バスローブも同様です。お部屋の外に出るときは、面倒でも着替えることをおすすめします。
一方、旅館ではかわいい浴衣を選べるサービスもありますし、館内も温泉街も浴衣で歩けます。お友達同士、カップル、家族等、浴衣での写真撮影も存分に楽しんでくださいね。
客室にお酒やケーキなど持ち込みはOK?
基本的には大丈夫です。ワイングラスオープナー、お皿やフォークなどの貸し出しも行っています。ですが、誕生日ケーキの持ち込み等で、ローソクや花火の使用はご遠慮ください。
万が一、火災報知器が鳴ったり、火の不始末で火災になってしまったら、せっかくの宿泊が台無しです。
誕生日や記念日には、シャンパンやケーキ等のサービス(有料)もありますので、是非ご活用ください。ホテルマンの演出で、持ち込みの際とはまた違う、素敵な思い出が出来るはずです。
ちなみに旅館で部屋食付きの場合は、基本的には持ち込みは不可です。例えば、市中のレストランでこっそり持ち込んで飲食するのは非常識ですよね? 考え方はそれと同じ。
「プレゼントとして持ち込んだものをその場で開けたい」という場合は、事前に旅館に連絡をしましょう。持ち込み料を支払えばOKのところもあれば、もともとNGなところもあります。万が一、食中毒が出たら困りますからね。
ホテルに知人の連れ込みはダメ!
ホテルでは宿泊者以外の部屋の立ち入りは禁止されています。例えば、1人部屋にこっそり添い寝で宿泊するのはもちろんダメ。利用人数が違っていることが判明すれば、人数分請求されます。
「数時間だけ友人を呼びたい」とか「○○号室に行きたいんですが…」とフロントで尋ねられても、お部屋にご案内することは出来ません。面会はロビーでしてください。
ホテル側はお客様の安全と財産を守らなければいけません。最近ではセキュリティも厳しくなってきて、専用のカギがないと客室に行けない(エレベーターが作動しない)ホテルも増えてきました。女性客としては安全面の配慮は嬉しいことですよね。
残り香に注意!
デイリーに香水を使用していたり、自宅ではお香やアロマを炊いてリラックスしているという方もいらっしゃるでしょう。
ホテルでも出来るだけ普段と同じように寛ぎたいですよね。とはいえ、ホテル室内でのアロマや香水の過剰な使用は控えましょう。
さらに火を使用するキャンドルやお香は、火災報知器が鳴ったり、火の不始末で火災が起こる原因にもなりかねませんので、厳禁。
他人の家に行くとニオイが気になったという経験はありませんか? 自分が好きなニオイ、慣れているニオイにはなかなか気付けないものです。
誰だって、お部屋に入った瞬間、ニオイが気になったら嫌なものです。ホテル側はクリーンな状態でないと客室販売出来ません。
ニオイが染みついてしまったお部屋は、ニオイが取れるまで消臭を繰り返し行う必要があります。
ホテル利用に限ったことではありませんが、次の利用者の事を考えて「片付け」や「後始末」が出来ると、見た目も心もすっきりと気持ちいいものです。
その他、SNSの写真投稿で他人が映り込まないように気を付けたり、自分達だけの世界になって騒ぎすぎたりしないように注意しましょう。
ホテル滞在時に周りの方への配慮が出来る女性はとても素敵です♥
初出:しごとなでしこ
古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師
沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。