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2018.12.09

「結婚相手の選び方がわかりません。っていうか、そもそも結婚って何ですか?」【中村うさぎのお悩み相談室vol.5】

今回の相談者は、メーカー勤務のOJさん(33)。舞台はアフター7、都内某所のバー…仕事・恋愛・将来に、悩みのつきないアラサー女子とエッセイスト中村うさぎが1対1のがっつり本音トーク。悩める私たちの心にうさぎさんの格言が突き刺さる!【中村うさぎのお悩み相談室】ちょっと覗いていきませんか?

【中村うさぎのお悩み相談室】

「結婚って、自分の意志で家族を作り直すということだと思うんですよ」

OJ 結婚ってそもそもなんぞや? と。結婚相手の選び方がそもそもわかりません。結婚して正解、不正解か…。

中村 んー、結婚とは何かというと、私は家族を作ることだと思ってるんですよ。

私たちって産まれてくるときに家族を選べないじゃないですか。いい家族の場合もあるだろうし、すごく崩壊した家庭に生まれてくることもあるわけでしょ。でも、婚姻制度というものによって、与えられた家族ではなく、もう一回自分の意志で家族を作り直すということが結婚なんだなって思うんですよ。だから実家と仲が良いんなら、ずっと実家で両親と一緒にいるのもありだし。別に家族なんか新しく作る気ないわって思ってたら、結婚なんかする必要ないかなって思うんですよね。

OJ うんうん。

中村 私の場合、今の夫との結婚はね、相手がゲイだから恋愛から始まったものじゃないし、お互い外で自由に恋愛もセックスもしてて、一緒に暮らしてるけどバラバラに好きなことをやってるの。そんなの夫婦じゃないって思う人もいるだろうけど、私たちはこの方がラク。互いに束縛せず、支配関係もない、そんな家族が私には適してたのね。ただ、いつかどっちか死ぬから、死を看取るというのかな、そのときに誰と一緒に居たいかっていうと、私は夫だし、夫も私だって言ってる。だからね、私の中では、結婚というのは家族をつくることで、家族っていうのは、最後に側に居てほしい人なのかなっていう風に私は思ってる。

OJ なるほど。

中村うさぎ

中村 ただ、それは私の個人的な考えでみんなに当てはまるとは思わないんですよ。うちの場合は夫もゲイだし子供もいないから、子供に看取ってほしいっていう発想もないし。もしかしたら子供ができたら、大きくなって自分が死ぬときに最後に枕元に居てほしいのは、夫じゃなくて子供だったりするかもしれないけど、それも家族じゃない?

でも、それが夫でも子供でもなく、親友に看取って欲しいみたいな人もいるかもしれないじゃない。そしたら、その親友が家族なんだよ、その人にとっては。

結婚なんてただの制度だし、嘘や建前に満ちてたりするよね。表面的には幸せそうな家族のふりしてるけど、内実は憎み合ってたりさ。だけど、そん中にひとつだけ何かがあるとしたら、一人で死ななくて済むっていう(笑)。一人で死ぬのがやっぱりみんな、怖いから。

OJ そうですよね。うん

「不安なら、いつか誰かと一緒に暮らせばいい。それがたとえ結婚じゃなくてもいいじゃん」

中村 一方で、私はひとりで死んでも構わないって思ってる人もいると思うのね、男でも女でも。結婚しないオタクの人とかってさ、好きなガンダムに囲まれて死ねれば俺はいいみたいなことを、どこまで本気で言ってるのか知らないけど、でもそれも本人の選んだ死に方だと思うから。みんなが家族を持たなきゃいけないわけじゃないし。ただひとりで死ぬのが寂しいな、不安だなと思うのであれば、いつか誰かと一緒に暮らせばいい。結婚じゃなくても、別に友達でもいいじゃん。何かのときに側に来てくれる人が一人でもいれば心強いかなって。そういう感じかな、私の結婚観は。OJさんは「結婚とはなんぞや」って思ってるってことは、べつに結婚はしたくないわけですか?

OJ したいんです。

中村 え、そうなの? なんでしたいんですか?

OJ やっぱり一人が長いから……。

中村 心細い?

OJ 一人暮らししてるんですけど、実家は遠いし頼れる人が居なくて、長すぎる一人暮らしに飽き飽きして。それで家族が欲しいと思ってるんですけど。でも結婚してる人で、結婚してるけど旦那の墓には入りたくないとかいう人も結構いるじゃないですか(笑)

中村 いるねぇ(笑)

OJ その意味がよくわからなくて…

「スタイルの好みは色々。家族に一番肝心なのは…」

中村 それはね、結局、家族になりそこねた夫婦だよね。家族って、喧嘩したりいろいろあっても、最終的には相手を許してあげられる間柄だと思うのよ。夫の墓に入りたくないほど憎んでるんだとしたら、それはもう相手を許してないってことだよね。許してないし、信用もしてない。互いを思いやる気持ちもない。それはもう家族じゃないんだと私は思う。

結婚のスタイルなんて、そのカップルが自分たちの好みで決めればいいわけでさ。一緒に住んでる必要もないし、子供作らなきゃダメってわけでもないし、一番肝心なのは、離れてても何しててもちゃんとお互いのことを思いやれる、そういう家族になれるかどうかが結婚の成功か失敗かの分かれ目な気がするんだよね。

OJ うん。

中村 だから何が結婚の幸せかなんて、そんな答えはないのよ。経済力でもなければ、恋愛のときの強さでもないわけ。あんまり恋愛感情ないけど、上手くいってるところもあれば、ラブラブだったのに3年たったら憎み合いみたいな夫婦もいるから。そもそも恋愛結婚でいいのかって私は思うんだけど、恋愛結婚するとしても、恋愛感情でラブラブしてられるのなんか1年か1年半くらいでさ、あとはどんどんどんどんセックスも減っていくし相手の嫌なところとか、ダメなところが目についてきてイラッとすることも増えてくる。そのときにそれでも一緒にいようと思えるかどうかっていうのが要になって。

セックスなんかしなくても、一番居心地のいい相手とか何でも相談できるとか信頼できるとかね。何かあったときにも、この人は自分を見捨てたりしないだろうなって思えるか……そういう、男女関係を超えた、人間としての信頼関係が家族だと思うのね。

OJ そうですよね。うん。

中村うさぎ

中村 どんな結婚がしたい?

OJ 家族が欲しいから、家族になれるような人がいいですよね…。

中村 家族になること前提だったら恋愛感情とかが、そんなに盛り上がらなくてもいい?

OJ そこがどうなのかなっていう…。

中村 恋愛感情は盛り上がらないけどいい人だなって人いるよね。

OJ います。でも、結婚は……難しいかなぁ

中村 そもそも結婚しなきゃいけないのかっていう問題なんだけど、家族の作り方って、別に結婚だけじゃないんじゃないかと思う。これからはそれを模索していくべきだと思うの。

みんな結婚結婚言うけど、本当に側にいてくれる友達みたいなのを作るのも大事なのかもしれないなと思うんですよ。でも女友達って結婚しちゃって子供できたりしたら離れていっちゃうじゃない。時間が合わなくなっちゃうし。

「ゲイはどうですか(笑)?」

OJ そうなんですよね。女友達が減っちゃって。

中村 じゃあもうゲイしかないね(笑)

OJ ええー! そうなんですか?

中村うさぎ

中村 ゲイはどんなに仲良くなっても恋愛関係にならないから、ちゃんと友情を育めるし、子供ができて生活が変わって離れていってしまうこともない。その代わり、本気で好きになっちゃダメだよ、報われないから(笑)。まぁ、ゲイじゃなくても、そういう友達はいないの? 一緒にいて楽しくて安心できるような。

OJ いますけど。一緒にいて楽しいなと思うと、だいたい既婚者か彼女いる人で。そっちの方が自分が気楽にいられるし。

中村 その男友達に「私がもし独身のままババアになってもずっと友達でいてくれて、例えば私が病気したり一人暮らしで心細くなったりしたときに側にきてくれるような、奥さんも了承の上でね、そんな友達関係になりたい」と言ってみたらどうだろうか。

OJ おお、どうだろう。

中村 軽い気持ちでいいよって言うと思うけど(笑) 実際にどうなるかは知らないけど。奥さんとか家族ぐるみでお付き合いしてる人はいる?

OJ それはないです。

打開策は…友人家族に入り込む!?

中村 そっか。そういう風になれればいいと思ったんだけどね。奥さんも全然平気であなたのことを信用してくれて、旦那と仲いいけどそういうのじゃないんだってわかっててくれて。その夫婦と近しい、家族とは言えなくても半分家族、半分友達みたいな関係が作れたらいいよね。そういうのもありだと思うんだよね。

OJ 確かに、おじいちゃんになっても仲良くしてねって言ったことはあったんですけど……

中村 まぁ、奥さんはいい顔しないかもね。それより、女友達の旦那と仲良くなった方が近道なんじゃない? 仲のいい女友達で、旦那もいい人で、家にご飯食べにおいでよ、みたいな夫婦いない?

OJ いつもお家に遊びに行くと旦那さんがじゃあねって出て行く感じ。女子でごゆっくり〜みたいな感じで。

中村 そうなんだ。まぁでもいつかいい関係を築けたらいいね。既婚者の友達の中で、ずっと友達でいたいなって思えるような人がいたら、今度奥さん紹介してよとか、3人でご飯食べに行こうよ、お子さんも一緒に、みたいな。そうやって家族の中に入り込んでしまう(笑)。

OJ そうですよね。ちょっと模索してみます。ありがとうございました!


撮影/深山徳幸 撮影協力/シューパレード

中村うさぎ

小説家・エッセイスト。OL、コピーライターを経て作家へと転身。ベストセラーとなったデビュー作『ゴクドーくん漫遊記』を皮切りに活躍を続ける。その後、自身の実体験を赤裸々に綴ったエッセイがヒット。『女という病』『私という病』『狂人失格』『セックス放浪記』『プロポーズはいらない』など多数の人気著書を手がける。

中村うさぎオフィシャルサイト
https://nakamurausagi.com

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