気温もぐんと下がって、冷えも気になってきた今日この頃。普段の体調管理にも、ダイエットにも、美容にも「冷え」は大敵。今回は薬膳的観点で、覚えておきたい「体を温める食材」「体を冷やす食材」をご紹介します。日々意識して、冷え知らずの冬を迎えましょう!
体を温める食材
まずは体を温める「温性」の食材。冷えを感じる時は積極的にとりましょう。
即効性が高い、辛味のある食材
まず代表的なものは生姜やネギ、紫蘇など、薬味によく使われている辛味のある食材。食べるとぽかぽかと体が温まってきますよね。発汗作用で体表から入ってこようとする邪気を追い出す効果があるので、風邪をひいたかも、と思ったらすぐに生姜湯を! 黒砂糖を入れるとさらに◎。
日々の料理に使いやすい食材では?
人参、かぼちゃ、玉ねぎ、にんにく、ニラ、牛肉、アジ、海老などがあります。また、キムチや味噌、紅茶などの発酵食品にも体を温める性質があります。
食べ過ぎ注意な「熱性」食材
上記の食材より温める効能が強いものの、食べ過ぎると胃に負担をかけてしまうので注意したいのがラム肉、生のニンニク、唐辛子などの香辛料、アルコール類。特に普段から体内に熱がこもった感じがある人は控えめにしましょう。
体を冷やす食材
続いては逆に体の熱を冷ます作用のある「涼性・寒性」の食材。冷え性の人は食べちゃダメ! ということではありませんが、量はほどほどに、温かいものと一緒にとるように心がけましょう。逆に、体が火照って熱っぽく感じるときや、熱っぽさを伴うような便秘の時にはオススメの食材です。
夏に旬を迎える野菜や、南国のフルーツ
夏に旬を迎えるトマト、きゅうり、茄子などは夏の火照った熱を冷ます作用を持ちます。夏によく飲む麦茶も同様。また、スイカなど瓜類のほか、パイナップル、バナナ、マンゴーなど南国生まれのフルーツも涼性です。
涼性より熱とりのパワーが強い「寒性」の食材
昆布などの海藻類や、意外なのが、カニや柿。温かみのある色合いなので意外ですが、薬膳では寒性同士で食べ合わせが悪いとされています。アサリやハマグリ、ごぼう、レンコンなども寒性。冷え性の人は温性の食材と組み合わせると良いでしょう。
体調に合わせて、温・涼の食材のバランスを意識してみましょう!
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。日本中医学院(旧・国立北京中医薬学大学日本校)卒。普段はよく食べよく飲むOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。