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肌荒れの原因と対策
肌荒れは早い段階で治すことが大事。自己流で間違ったケアをしてしまうと、跡が残ったり長引いてしまうことも。まずは肌荒れについて、医師による原因と対策を伺いました。
肌荒れの原因って?
ここでは「大人になってできるニキビ」を例に、肌荒れの原因をはなふさ皮膚科・花房火月先生に教えていただきました。
▲はなふさ皮膚科・花房火月先生
ホルモンバランスの乱れ
代表的な例は月経前。ニキビが悪化する方が多いことがよく知られています。
化粧品
化粧品の中でも油分の多いものは毛穴の閉塞に繋がりやすく、長時間つけていたり、洗い残しがあるとニキビの原因になります。また、古い化粧品など雑菌が繁殖しやすいアイテムにも注意が必要です。
摩擦
顔をこする、頬づえをつく、髪の毛の先が擦れる、シーツで擦れるといった微細な刺激でも、肌荒れの原因になります。マスクの摩擦によるニキビも増えています。
食生活
バランスの良い食事を意識することが大事です。乳製品や甘いものが好きな人も多いと思いますが、摂取しすぎるとニキビができやすくなることが分かっています。
ストレス・寝不足・運動不足・便秘
これら生活習慣の乱れにつながる行動もニキビの原因として有名です。
マスク
長引くマスク生活。マスクの蒸れや摩擦、さらにはマスク内での雑菌が繁殖し、ニキビができる方が増えています。
【医師監修】大人ニキビやニキビ跡の治療には保険がきく? 原因・種類・治療法を解説
バリア機能の低下
表参道スキンクリニック 渋谷友香先生によると、花粉の影響で肌荒れが起きる人も多いそうです。
「スキンケアが足りていない肌はバリア機能が低下し、花粉による刺激を受けやすく、肌荒れが発生、悪化していきます」(渋谷先生)
花粉で肌荒れ…… スキンケアやメイクはどうするべき!? 対策は!?【医師監修】
紫外線にも注意
紫外線とニキビの悪化には深い関係があります。その理由について、形成外科・皮膚科・美容皮膚科を併設する「田場医院」院長の田場史子先生に教えていただきました。
▲田場医院院長・田場史子先生
ニキビ肌など、肌荒れしているときでも日焼け止めは必須。紫外線ダメージを減らすべき、その理由は毛穴にあります。
どんな毛穴にも常在菌であるアクネ菌が潜んでおり、紫外線と反応すると活性酸素を発生させます。そして皮脂を酸化させることで炎症を引き起こすと言われており、ニキビなど肌荒れの悪化を招きます。
【女医が回答】ニキビ肌に日焼け止めを塗ったりメイクをしてもOK? NG? 正解は…
肌荒れを治すには乾燥対策を
肌の炎症を悪化させてしまう原因を紹介してきましたが、一言でまとめると“乾燥”が大きく影響しています。その原因と治し方について、一般内科医・成田亜希子先生に教えていただきました。
▲一般内科医・成田亜希子先生
乾燥の原因
乾燥した肌は角質層が硬くなって毛穴が狭くなり、詰まりやすくなるもの。そこに皮脂の過剰分泌が加わると、瞬く間にニキビを発症してしまうのです。
肌の乾燥対策
保湿効果のある基礎化粧品でケアしたり、乾燥しやすい秋から春にかけて加湿器を使うなど、湿度を快適に保つことが大切です。同時に、油分や糖分の多い食事は避けて、皮脂分泌を少しでも抑えるようにしましょう。
セルフケアで良くならないときは、皮膚科や美容外科などを受診することをおすすめします。
なぜいつも同じところに?【口周りのニキビ】の原因を女医が教えます!
困ったときは身近なクリニックで相談
肌荒れが改善しない場合は、お肌のプロフェッショナルであるドクターに相談してみては? ここでは気になる 「投薬」について、ふたたび田場史子先生に教えていただきました。
保険診療で処方される主なお薬は、大きく分けて外用薬と内服薬に分類されます。症状に応じて様々な外用薬や内服薬が組み合わされます。
外用薬
アクネ菌などの細菌の増殖を抑制する「抗菌剤」、ターンオーバーを整える「アダパレン」、毛穴詰まりを解消する「過酸化ベンゾイル」はアクネ菌の殺菌作用もあります。
そのほか、それぞれの特性を生かした外用薬を、ドクターがお肌の状態に応じて外用薬を選択します。
内服薬
ニキビの炎症そのものを落ち着かせる「抗菌剤」、「漢方薬」、肌のターンオーバーを整えるのに欠かせない「ビタミン剤」など。
ここ10数年ほどで保険診療で行えることが随分増えています。早く治したい、きれいに治したい人はクリニックで早めに診てもらいましょう。
【女医が回答】保険診療でできるニキビ治療のあれこれ… 投薬、処置、注射を解説!
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どう治す? 体験談&おすすめコスメを紹介
肌荒れに悩まされてきた人ほど、たくさんの化粧品を試したり、自分に合った改善方法を模索してきたはず。ここでは、Oggi専属読者モデルが愛用する肌荒れアイテムを紹介します。
【体験談その1】Oggi読者モデル・オッジェンヌ 門井寿美さん
「中学生の頃からニキビに悩んでいます。今も克服できたわけではないのですが、悪化する原因や自分に合うコスメはわかるようになってきました。私の場合ストレスや睡眠不足が肌に出やすいので、なるべく睡眠を大切に。コスメは低刺激なものを使うと落ち着きます」(門井さん)
花粉による肌荒れやニキビに
▲ライスフォース|ディープモイスチュアローション[医薬部外品]
「昨年の春、これを使ったら花粉による肌荒れやニキビが減り、それ以来愛用。バリア機能を整えてくれ、乾燥しにくい肌に」(門井さん)
保湿成分の高いファンデーションを替えるのもおすすめ
▲ファミュ|エバーグロウクッション
「ニキビができやすい時期はファンデをこれに替えています」(門井さん)
鎮静効果のある「ドクタージャルト」が肌に合いました!
「韓国コスメの『ドクタージャルト』を取り入れたら、ニキビができにくくなった気がします。いろいろなアイテムを試しましたが、今は美容液、クリーム、日中用クリームを愛用中。ツボクサエキスの鎮静効果で、ニキビが赤く腫れにくく、できても治りが早いです」(門井さん)
【体験談その2】Oggi読者モデル・オッジェンヌ・大枝千鶴さん
「20代半ば、頬にびっしりの赤ニキビに苦しんでいました。ありとあらゆることを試した結果、今では“たまにできる”程度に改善! 効果があったと実感しているのは、しっかり保湿すること、肌の代謝を上げること、そして腸活です。今も続けているものをご紹介します」(大枝さん)
優しいスクラブ×ピーリングで肌の代謝を上げる
▲ヘレナ ルビンスタイン|ピュア リチュアル ブラック ピール スクラブ
「毛穴詰まりを防ぎ、ニキビ痕をなくすために角質ケアを意識しています。このスクラブは優しい使い心地で何度もリピート中」(大枝さん)
消炎剤配合のシートマスクで潤いチャージ
▲花王 キュレル|潤浸保湿 モイストリペアシートマスク[医薬部外品]
「ニキビ用のアイテムだと私の肌には刺激が強いような気がして、敏感肌用のコスメで保湿しています。このマスクが好き」(大枝さん)
ピュアなアルガンオイル、大枝さんはブースターで利用
「海外通販サイトの『iHerb』で購入している100%ピュアなオーガニックアルガンオイルを、洗顔後にブースターとして使っています。ビタミンEが多く含まれ、保湿効果とターンオーバーを整える効果があるそうです」(大枝さん)
大枝さんの腸活アイテム
オイルは料理に使うだけでなく、飲み物に加えたり。
「以前飲んでいた甘い炭酸飲料をやめ、スナック菓子もなるべく我慢。代わりにナッツやハチミツ、便通をよくする亜麻仁油やオリーブオイル、MCTオイルを摂取。ニキビ予防になるだけでなく体も健康になりました」(大枝さん)
私たち【大人ニキビ】をこうやって克服! Oggi専属読者モデル&エディターの愛用品も
美容のプロが選ぶマスクニキビ対策《2022年上半期のベストコスメ》
肌荒れを治すのが難しい原因の一つが、長引くマスク生活による摩擦や蒸れ&乾燥。完全に治すのが難しいパーツだからこそ、たくさんの美容のプロが効果を実感するアイテムをチェック!
【オバジC】の美肌化粧水
▲ロート製薬|オバジC リファインローション
オバジCブランドらしいロジカルな化粧水。肌のキメを整えて、毛穴やざらつきが気にならない美しい肌へ。
〈美容プロのレビュー〉
「古い角質を取り去りつつビタミンCをチャージしてくれるという、ニキビ予防の理にかなった化粧水」(美容エディター・大塚真里)
「肌あたりがとても心地よく、また使いたくなる化粧水です」(ヘア&メイクアップアーティスト・中山友恵)
【KANEBO】つっぱらない酵素洗顔料
▲カネボウインターナショナルDiv.|カネボウ クラリファイング パウダー ウォッシュ
気になる毛穴汚れや皮脂を、つっぱらずなめらかにオフ。潤いを守りながら洗い上げてくれる酵素洗顔料。
〈美容プロのレビュー〉
「毛穴のザラつきやニキビが減り、メイクのノリもアップ」(ヘア&メイクアップアーティスト・岡田知子)
「お手入れを頑張ってもマスクの中でぽつんとできてしまうニキビ。これを使い始めて頻度が減りました」(Oggi副編集長・佐藤恵理)
【オルビス】大人ニキビ用洗顔料
▲オルビス|クリアフル ウォッシュ[医薬部外品]
角栓の詰まりを溶かす大人ニキビ用洗顔料。もこもこの泡で肌を包み込んで、ソフトに毛穴ケアできる。
〈美容プロのレビュー〉
「汚れを落とす力と潤いを守る力のバランスがよく、ニキビができているときも安心して使えます」(Oggi美容専属モデル・若月佑美)
「ふわふわ濃密泡が気持ちいい! 後肌はさっぱり&つるん」(美容エディター・松村有希子)
マスク時代に悩めるニキビ… 頼れるアイテムは?【2022年上半期ベストコスメ】
肌ダメージを予防! 抗酸化成分が入ったコスメでスキンケア
ここでは、オッジェンヌや美容プロの体験談でも注目されていた、ビタミンC誘導体など抗酸化作用が入ったコスメを紹介します。肌が荒れていない段階から、紫外線や乾燥など外的ダメージから肌を守りましょう。
【アンプルール】ビタミンC誘導体配合の美容液
▲アンプルール|ラグジュアリーホワイト アクティブクリアD
ダメージを繰り返す肌の土台にアプローチする美白美容液。くすみのないキメの整った肌に。
【ディオール】皮脂の酸化を防ぐ薬用美容液
▲パルファン・クリスチャン・ディオール|スノー アルティメット エッセンス オブ ライト[医薬部外品]
肌の潤いバランスを整えて、使うたびに透明感のある肌へ。
日焼けしやすい人は茶ぐすみ肌に注意! 透明感を手に入れる5メソッドは…
【レカルカ】敏感肌の肌荒れにも使える美容液
▲レカルカ|ステムブライトエッセンスL
高い抗酸化力をもつフラーレンとグルタチオン配合の抗酸化コスメ。さらっとしたライトなつけ心地で肌荒れをケア。
抗酸化作用のあるコスメで、肌荒れを撃退したい♪〈Oggi専属読者モデル 高橋加奈代〉
【シスレー】水分と油分をWキープする美容乳液
▲シスレー|エコロジカル コムパウンド
乾燥によるゆらぎ肌に、さらっとしたテクスチャーの乳液で潤いを補給。肌荒れしがちな敏感肌をおだやかに。
潤い肌へシフト! 敏感肌にも使える美容乳液〈Oggi専属読者モデル 高橋加奈代〉
【シャネル】肌を整える乳液レベルの化粧水
▲シャネル|ル ブラン ローション HL(写真:真ん中)
たっぷりの潤いで肌を包み込む美白化粧水。乳液レベルのみずみずしさ、さらにビタミンC誘導体を配合して透明感のある肌へ。
【美白コスメ】は肌の悩み別にチョイスして!|美容のプロが徹底指南
最後に
思春期とは違い、大人の肌荒れの原因はストレス、乾燥、ホルモンバランスなど多岐にわたります。肌荒れを治すには一朝一夕にはいかないけれど、いつものスキンケアや生活習慣などを見直し、ターンオーバーを整えてバリア機能を高めましょう。
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